1・2着に連対する馬を予想する「馬連」は、競馬をする上で必ず覚えておきたい券種です。一攫千金は狙えないものの、ローリスクローリターンで勝負できるので堅実派には最適です。
この記事では、馬連の基本や的中率、平均配当などを詳しく解説。レース別のおすすめの買い方もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
馬連とはどのような券種?
馬連は1・2着になる馬を着順に関係なく予想する券種です。たとえば1ー2の馬連を購入した場合、着順が「1-2」「2-1」のどちらでも的中となります。
着順が関係ないので予想もしやすく、なおかつ的中率もやや高い券種なので初心者〜上級者まで幅広く購入されているのが特徴。
ちなみに、馬連と似たような券種に馬単やワイドがあります。馬連・馬単・ワイドの的中率をまとめた表が次のとおり。
出走頭数 | ワイド | 馬連 | 馬単 |
---|---|---|---|
5頭 | 30.0% | 10.0% | 5.0% |
6頭 | 20.0% | 6.67% | 3.33% |
7頭 | 14.3% | 4.76% | 2.38% |
8頭 | 10.7% | 3.57% | 1.79% |
9頭 | 8.3% | 2.78% | 1.39% |
10頭 | 6.7% | 2.22% | 1.11% |
11頭 | 5.5% | 1.82% | 0.91% |
12頭 | 4.5% | 1.52% | 0.76% |
13頭 | 3.8% | 1.28% | 0.64% |
14頭 | 3.3% | 1.1% | 0.55% |
15頭 | 2.9% | 0.95% | 0.48% |
16頭 | 2.5% | 0.83% | 0.42% |
17頭 | 2.2% | 0.74% | 0.37% |
18頭 | 2.0% | 0.65% | 0.33% |
こちらは出走数に対して1点で購入した場合の的中率になります。
ここからは、馬連と馬単・ワイドの違いを見ていきましょう。
馬連と馬単の違いとは?
馬単とは1・2着を正確に予想する券種。たとえば「1-2」を購入した場合、着順もそのとおりでないと不的中となります。
馬連に比べて的中率は低いものの、払戻金には期待できます。穴馬が絡めば馬単でも万馬券が発生するので、ぜひ覚えておきたい券種のひとつです。
>>競馬馬単とはどんな馬券か初心者から上級者必見の賢い買い方ガイド
馬連とワイドの違いとは?
ワイドは選んだ2頭がどちらも3着以内になれば的中となる券種。1・2着、1・3着、2・3着の3パターンがあり、組み合わせ次第ではダブル・トリプル的中も狙えます。
馬連より的中率が高い分、払戻金は少ない傾向ですが、レースによっては積極的に購入したい券種です。
>>ワイドボックスとは?おすすめの4頭ボックスや5頭ボックスを解説!
馬連の的中率・平均配当・最高配当を調査
馬連の的中率や平均配当、最高配当を調査した結果をまとめました。
馬連の的中率は?
馬連の的中率は0.6〜0.7%ほど。(18頭立てフルゲートの場合)
出走数が少なくなれば的中率も上がりますが、想像以上に低いと感じるかもしれません。しかし他の券種の的中率を見てみると…
券種 | 的中率 |
単勝 | 5〜6% |
複勝 | 16〜17% |
馬単 | 0.3〜0.4% |
馬連 | 0.6~0.7% |
ワイド | 1.5〜2% |
3連単 | 0.01〜0.02% |
3連複 | 0.1〜0.2% |
このようになります。確かに確率だけ見ると低い印象を受けますが、券種の中では比較的当たりやすい分類なのです。
馬連の平均配当は?
馬連の平均配当は約5,000円。オッズ換算で50倍です。
馬連で本当に5,000円も勝てるの?と思うかもしれませんが、JRAで開催された全レースのデータを見てみると…
<馬連の平均配当>
・2021年:5,013円
・2022年:5,653円
・2023年:5,369円
このように毎年、平均配当は5,000円を超えています。意外とおいしい払戻金を得られるので、馬連で勝負する競馬ユーザーも多いのでしょう。
馬連の最高配当は?
馬連の最高配当は50万2,990円。
2006年9月9日、中京競馬場で開催された3歳未勝利戦で、馬連の過去最高配当が発生しました。
1着は13番人気のメイショウギリー、2着は12番人気のデンコウグリーンという大波乱の結果に。ちなみに、馬単や3連複の過去最高配当もこのレースです。
馬連で勝負するメリット
それぞれ解説します。馬連で勝負するメリットは3つあります。
的中率と回収率のバランスがいい
全券種の中でも馬連は、的中率と回収率のバランスが取れています。0.6〜0.7%の的中率で、平均配当は5,000円ほど。
勝負度合いの高いレースを見極めれば、的中率はより向上できます。実力差が明確なレースであれば、予想もしやすくなるでしょう。
初心者でも予想しやすい
1・2着になりそうな馬を予想するだけなので、競馬を始めたばかりの初心者でも簡単に購入できます。着順を問わないため、好きな馬を2頭以上選べば問題ありません。
ちなみに、人気馬同士の組み合わせは低配当になるので、中穴〜穴馬も組み合わせるようにしましょう。
組み合わせ次第で点数を抑えられる
極端な例ですが、馬連は1点勝負もできます。馬連1点で当てるのは難易度が高いですが、点数を抑えるほど回収率も高くなります。
ただし、「平均配当が5,000円なら最大50点まで広げられる」と考えるのは危険。あくまでも平均なので、配当が1,000円〜2,000円になることもあります。これを考慮したうえで点数を調整しましょう。
馬連で勝負するデメリット
- 相手馬の見極めが難しい
- トリガミのリスクがある
- 配当が予測しにくい
馬連で勝負する際、次のようなデメリットも伴います。それぞれ見ていきましょう。
相手馬の見極めが難しい
馬連の基本の組み合わせは実力馬×穴馬。実力馬=上位人気とも言えるので、こちらを選ぶのは簡単です。しかし、相手馬となる穴馬を見つけるのは大変。
オッズだけでなく過去の成績やコース適性、当日の調子などさまざまなファクターを分析しなければいけません。自分で選ぶのが難しい場合は、競馬予想サイトの情報も活用しましょう。
トリガミのリスクがある
組み合わせを広げすぎると購入点数が多くなり、的中しても赤字(トリガミ)になる可能性があります。馬連のトリガミを防ぐには、いかに点数を抑えるかがポイント。
勝負レースにもよりますが、どれだけ荒れそうでも点数は15〜20点以内に抑えたいところ。迷った時はボックス買いで勝負してもいいでしょう。
配当が予測しにくい
馬連は配当の予測がしにくいです。固い決着になれば低配当ですし、荒れれば高額配当になります。
高額配当を期待して点数を広げたり、穴馬中心の予想にしたりすると、トリガミや不的中のリスクも出てきます。そのため、馬連で勝負する際はローリスク・ローリターンを意識するのがいいでしょう。
馬連の基本的な買い方
馬連は1点買いのほか、流し・ボックス・フォーメーションがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
馬連流し
流しとは軸馬から相手馬に流す買い方。例えば1番を軸とし、2・3・4・5と流した場合、買い目は合計4点となります。
1・2着の順番と問わないので、軸と流した相手が連対すれば的中。馬連の買い方の中でもっともシンプルかつ主流といえるでしょう。
馬連ボックス
馬連ボックスとは、1・2着になりそうな馬を複数選ぶ買い方。たとえば1・2・3頭をボックスで購入した場合、馬連の点数は合計3点。
となります。選ぶ頭数に比例して点数が増えるので、予算管理に注意しなければいけません。
しかし取りこぼしを防ぎ、決着次第では高額配当が期待できるので、荒れそうなレースではボックス買いで勝負するのがいいでしょう。
馬連フォーメーション
馬連フォーメーションは、軸馬を2頭以上選ぶ買い方です。流しと似ていますが、軸馬を複数選べるのがフォーメーションの特徴です。
たとえば重賞は実力馬が揃うので、軸馬を1頭に絞るのは難しいですよね。この場合はフォーメーションで馬連を購入するのが効果的です。
レース別!馬連のおすすめの買い方
流し・ボックス・フォーメーションなどの買い方がある馬連。ここでは、レース別のおすすめの買い方を紹介します。
圧倒的な実力馬がいるレースは「馬連流し」で勝負
「この馬は高確率で勝ち負けだろう」「連対を外すのは考えにくい」
圧倒的な実力馬がいるレースは、その馬を軸に流すのがおすすめ。選ぶ相手は4〜6番人気くらいの中穴にしましょう。中穴を選ぶことで配当にも期待できます。
オッズが分散しているレースは「馬連ボックス」で勝負
「どの馬が買っても不思議ではない」「人気薄の激走もありえる」
新馬戦などデータが少ないレース、トップホースが勢揃いするG1などは波乱を含むので、ボックスで勝負するのがいいですね。上位人気が着外に沈めば配当も跳ね上がるので、勝負にはもってこいのレースです。
軸馬が複数いるレースは「馬連フォーメーション」で勝負
「上位と下位の実力差は明確だけど軸馬が選べない」「軸候補を2〜3頭までは絞れたけどここから先は難しい」
軸候補が複数いる場合は、フォーメーションを組んでみましょう。流しと同じように、相手には中穴〜穴馬を選ぶのが基本です。
まとめ
馬連は、競馬の楽しさを存分に味わえる魅力的な馬券です。
しかし、その魅力を最大限に引き出すためには、レース分析や戦略の立案が欠かせません。
幅広い選択肢から自分に合った買い方を見つけ出し、賢く楽しく競馬を楽しみましょう。