最も的中率が高い券種である複勝。
人気馬の複勝を買い続ける、つまり転がし続ければ確実に勝てるのでは?と思うかもしれません。
本記事では、複勝転がしの概要や手順、失敗しないためのコツなどを紹介します。
堅実に稼ぎたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
複勝転がしとは?
複勝転がしとは、複勝で的中した払戻金を次のレースの複勝に全額投資し、資金を増やしていく方法です。
例えば1,000円で複勝を購入し、1,500円の払戻しを得たら、次のレースではその1,500円全額を複勝に投資します。
これを繰り返すことで、資金を雪だるま式に増やしていく戦略です。
複勝転がしの収支シミュレーション
レース | 投資額 | 本命馬の複勝オッズ | 払戻 | 累計収支 |
---|---|---|---|---|
1レース目 | 1,000円 | 1.5倍 | 1,500円 | +500円 |
2レース目 | 1,500円 | 1.8倍 | 2,700円 | +1,700円 |
3レース目 | 2,700円 | 1.3倍 | 3,500円 | +2,500円 |
4レース目 | 3,510円 | 1.6倍 | 5,600円 | +4,600円 |
5レース目 | 5,600円 | 1,4倍 | 7,800円 | +6,800円 |
初期資金が1,000円だとしても、5連勝すれば累計収支がプラス6,800円まで増える可能性があります。
しかし、複勝転がしは払戻をすべて次のレースに投資するため、外れた瞬間にすべて吹き飛びます。
つまり、手間がかかる割にリスクが大きい賭け方ともいえるでしょう。
複勝転がしの最高記録は27連勝
方法そのものは簡単ですが、連勝を伸ばすことが極めて難しい複勝転がし。
実際にやってみると3〜5連勝ですら難しいことがわかります。
しかし競馬ユーザーの中には、最高27連勝を達成した強者が存在します。
初期資金10,000円でスタートし、複勝転がしを27回連続で成功させた結果、資金は53万円まで増えました。
しかし、27連勝で収支がプラス50万円ですから、難易度と合っていない印象もありますね。
効率よく稼ぐなら、馬連やワイドなどで地道に勝ちを積み重ねる方がいいかもしれませんね。
複勝転がしのメリット3つ
複勝転がしで勝負するメリットは3つあげられます。
- 少額で始められる
- 連勝すれば収支が膨れ上がる
- 予想の精度が向上する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
少額で始められる
複勝転がしは最低購入金額である100円から始められます。
その分、払戻金は少なくなってしまうものの、リスクを抑えつつ複勝転がしで勝負できます。
ただし、複勝転がしはあくまでも「資金作り」や「運試し」感覚で挑戦するのがおすすめ。
複勝転がしで連勝を続け万馬券を手にするのは難易度が極めて高いからです。
高額配当を狙うなら、3連複や3連単などで勝負してみましょう。
連勝すれば収支が膨れ上がる
10連勝、15連勝、20連勝と複勝転がしを成功させれば、収支がどんどん膨れ上がります。
どの馬を狙うか(複勝オッズ)によって収支に差は生じるものの、複勝転がしを27回連続で成功させた強者は、初期資金1万円が50万円以上になりました。
外れたらすべてを失うというリスクがつきまとうものの、ヒリヒリ感を味わいつつ資金を増やしたい方にはピッタリでしょう。
予想の精度が向上する
複勝は全券種の中でもっとも的中率が高いものです。
複勝転がしを成功させる=複勝の精度が向上し「3着以内に入りそうな馬」を見極める力もついていきます。
これはワイドや3連複などで勝負する際も役立ちます。
複勝とはいえ、出走馬やコース状況の確認も必須なので、全体的な予想精度の向上にもつながるでしょう。
複勝転がしのデメリット3つ
複勝転がしには下記のようなデメリットも伴います。
- 外れたら収支をすべて失う
- 1番人気でも大負けする可能性がある
- まとまった払戻金を手にするまで時間がかかる
それぞれ見ていきましょう。
外れたら収支をすべて失う
複勝転がしは、手にした払戻金をすべて次のレースに賭けます。
そのため、連勝が続くほど掛け金も多くなり、外れた時のショックも凄まじくなります。
初期投資が1,000円〜2,000円ほどであれば、資金的な負担は少ないものの、精神的な負担は大きくなるでしょう。
1番人気でも大負けする可能性がある
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1番人気 | 30% | 50% | 60% |
2番人気 | 20% | 35% | 50% |
3番人気 | 10% | 25% | 40% |
単勝オッズ1倍台前半(1.1〜1.5)であれば、複勝率は80〜90%を超えます。
しかし、10〜20%は複勝すら外してしまうということ。
1番人気、もしくは上位人気だからといって好走する保証はありません。
それが競馬の醍醐味なのですが、複勝転がしにおいては不安材料になってしまいます。
まとまった払戻金を手にするまで時間がかかる
複勝転がしで27連勝した人の結果を見ると、1万円が50万円以上になっています。
これだけ見ると高額配当に思えますが、複勝オッズ1.1倍の馬が10回連続で3着以内に入る確率は約5〜6%。
これは、10〜11番人気の馬が、とある1レースで3着以内に入る確率と同じくらいです。
難易度が高い割にはまとまった払戻金を得られないので、稼ぐことを目的とするならコストパフォーマンスが悪いと言わざるを得ません。
複勝転がしで失敗しないためのコツ5選
複勝転がしで失敗しないためのコツは5つあります。
- やめるタイミングを決めておく
- 単勝オッズごとの複勝率を把握する
- 圧倒的な実力馬がいるレースで勝負する
- 不安要素がある場合は勝負を見送る
- 競馬予想サイトを活用する
それぞれ解説するので、複勝転がしを始める前に把握しておきましょう。
やめるタイミングを決めておく
複勝転がしで最も大切なことは、やめるタイミングです。
「3連勝したらやめる」「収支がプラス5,000円になったらやめる」など、明確なタイミングを設定しましょう。
そうすることで、ダラダラと複勝転がしを続けることがなくなります。
単勝オッズごとの複勝率を把握する
単勝オッズ | 複勝率 |
---|---|
1.1〜1.3 | 約90% |
1.4〜1.6 | 約85% |
1.7〜2.0 | 約80% |
2.1〜3.0 | 約70% |
単勝オッズが低い(人気が集まってる)ほど、複勝率も高くなります。
しかし、それでも100%ではありません。
また、人気馬の複勝は1倍台前半になることも多く、配当にそれほど期待できません。
だからといって、配当を重視して穴馬を狙うと複勝率が低くなります。
オッズと複勝率のバランスを考慮することも、複勝転がしにおいては重要な要素のひとつといえます。
圧倒的な実力馬がいるレースで勝負する
オッズ別の複勝率を見るとわかるように、人気馬ほど複勝率が高くなります。
配当に期待できない一方、複勝転がしに成功しやすくなるのでチャンスと捉えることもできます。
圧倒的な実力馬がいるレースでは、複勝だけでなくワイドや馬連を追加してみてもいいでしょう。
不安要素がある場合は勝負を見送る
どれほどの実力馬・人気馬でも、確実に好走するとは限りません。
例えば、次に該当する場合は勝負を見送るのがいいでしょう。
- 内枠有利なコース状況なのに大外枠に配置されている
- 前日から雨が降り続いて重馬場や不良馬場になっている
- 騎乗予定の騎手が負傷し乗り替わりになる
このような不安材料が多くなるほど、予想も難しくなります。
時には思い切って勝負を見送ることも競馬では大切なので、覚えておきましょう。
競馬予想サイトを活用する
世間には無数の競馬予想サイトが存在します。
悪質な詐欺サイトもありますが、信用度の高い競馬予想サイトは無料予想の精度にも期待できます。
競馬予想サイトが推奨する本命馬を複勝で購入すれば、複勝転がしの成功率も向上するでしょう。
まとめ
複勝で的中させた払戻金を、また複勝に賭けていくという勝負方法の複勝転がし。
手順そのものは簡単ですが、稼ぐにはあまりに非効率といえます。
複勝転がしで成功できる回数は3〜5回ほどが平均なので、ここまで成功させて資金を少し増やしたら、他の券種で勝負するのがいいでしょう。