本記事では北上川大賞典を徹底分析して予想しています。
過去10年のデータ分析、参考レース考察をしているのでぜひ最後までご覧ください。
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北上川大賞典2024の基本情報
開催日時 | 2024年11月24日(日)水沢12R 発走 18:15(予定) |
---|---|
グレード | M1 3歳以上 岩手所属限定 |
開催競馬場 | 水沢競馬場 |
コース | ダート2500m |
岩手王者決定戦のひとつ。年末の桐花賞を含め、岩手の古馬王道路線に組み込まれているレースとなっています。
今年は4年ぶりに水沢開催に戻りました。
北上川大賞典のコース解説(水沢2500m)
スタンド前からスタートし、コースを2周するレース。
金沢の北國王冠もそうでしたが、長丁場なだけあって各馬のスタミナ、騎手との呼吸が試されます。コーナー8回をどう乗りこなすかも注目。
外の馬はいかに内に入れ脚を溜められるかがカギです。
北上川大賞典の出走表
出馬表をスクロールすると短評・寸評が表示されます。
印 | 枠 | 番 | 馬名 | 性別 | 馬齢 | 斤量 | 騎手 | 所属地区 | 調教師 | 寸評 | 短評 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | マイネルアストリア | 牡 | 7 | 57 | 岩本怜 | 岩手 | 関本浩司 | どこまで | 生涯初の長距離戦。鞍上も関本玲花から乗り変わりで呼吸合うか。 | |
△ | 2 | 2 | ノーブルサターン | 牡 | 10 | 57 | 高松亮 | 岩手 | 板垣吉則 | 連覇十分 | 昨年の覇者は今年も出走。2600勝利の実績は大きい。 |
3 | 3 | トーセンマッシモ | 騙 | 6 | 57 | 菅原辰徳 | 岩手 | 佐藤浩一 | あと一歩 | 一線級相手だとどうしても見劣る。ここも厳しいか。 | |
〇 | 4 | 4 | レールガン | 牡 | 7 | 57 | 佐々木志音 | 岩手 | 佐藤浩一 | 抑え必須 | 毎年北上川大賞典は好走する馬。圏内入線率も高いため抑えて損はない。 |
5 | 5 | サクラトップキッド | 牡 | 3 | 55 | 陶文峰 | 岩手 | 伊藤和忍 | 疲労見込 | 激戦の不来方賞、激走の青藍賞の反動は思ったよりありそう。2500を乗り切れるか。 | |
6 | 6 | ハクシンパーソナル | 牡 | 6 | 57 | 村上忍 | 岩手 | 千葉幸喜 | 前走強い | 末脚十分実力十分の前走。ここも圏内だが村上忍に乗り替わったのは若干引っかかる。 | |
△ | 6 | 7 | サザンナイツ | 騙 | 6 | 57 | 大坪慎 | 岩手 | 橘友和 | 一変ある | 中央晩年は長距離中心で中山2500で勝ちあり。スタミナ勝負になれば。 |
7 | 8 | マナホク | 牡 | 5 | 57 | 桑村真明 | 岩手 | 佐藤雅彦 | 評価二分 | 不来方賞覇者という実績はあるが近走から一気の延長。実績だけ考えれば買えるが… | |
▲ | 7 | 9 | ゴールドギア | 牡 | 9 | 57 | 坂口裕一 | 岩手 | 伊藤和忍 | 対抗馬だ | 得意の特殊距離。昨年5着もここまでの実績から巻き返し十分。 |
◎ | 8 | 10 | フレイムウィングス | 騙 | 7 | 57 | 山本政聡 | 岩手 | 酒井仁 | 復調なる | 昨年2着で今年は低迷気味だったが前走で復活。ここを照準に仕上げてきた。 |
8 | 11 | ライアン | 牡 | 5 | 57 | 山本聡哉 | 岩手 | 佐藤浩一 | 評価微妙 | 前走はほぼ着差なしの2着争いに割って入ったが2500は?2000以上は【1-0-0-4】 |
北上川大賞典の過去6年の人気別データ傾向
※2014~2023年のデータ使用。
なお盛岡開催時の2021~2023年は除外。2019年は薬物問題で開催中止。
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 4-1-0-1 | 66% | 83% | 83% |
2 | 1-1-2-2 | 16% | 33% | 66% |
3 | 1-1-3-1 | 16% | 33% | 83% |
4 | 0-2-0-4 | 0% | 33% | 33% |
5 | 0-1-0-5 | 0% | 16% | 16% |
6人気以下 | 0-0-1-30 | 0% | 0% | 3% |
水沢開催時は1番人気の好走率が抜けており、2017年のルファルシオン以外はすべて連対以上。
ルファルシオンは岩手での実績ゼロの転厩初戦での人気だったため、ある程度実績のある1番人気馬は信用していいです。
そして4番人気を下回ると好走率は激減しています。基本的には固く収まるレースとみていいでしょう。
北上川大賞典の過去5年の配当傾向
水沢開催時の2015~2020年の配当。2019年は開催中止により除外。
ワイドは上から1-2 1-3 2-3 の入線順
2015年 | 枠番 | 馬番 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | ❶ | ① | 2 | 670 | 100 | 240 | 240 | 140 | 940 | 280 | 2,010 |
2着 | ❼ | ⑧ | 1 | 100 | 280 | ||||||
3着 | ❽ | ⑩ | 3 | 120 | 130 | ||||||
2016年 | 枠番 | 馬番 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
1着 | ❶ | ① | 1 | 140 | 100 | 650 | 530 | 210 | 980 | 710 | 2,330 |
2着 | ❻ | ⑦ | 4 | 180 | 170 | ||||||
3着 | ❷ | ② | 3 | 130 | 600 | ||||||
2017年 | 枠番 | 馬番 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
1着 | ❸ | ③ | 3 | 560 | 260 | 1,120 | 1,740 | 580 | 3,400 | 1,930 | 10,460 |
2着 | ❼ | ⑧ | 5 | 190 | 560 | ||||||
3着 | ❻ | ⑥ | 2 | 170 | 500 | ||||||
2018年 | 枠番 | 馬番 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
1着 | ❺ | ⑤ | 1 | 110 | 100 | 発売なし | 230 | 150 | 280 | 1,210 | 1,650 |
2着 | ❻ | ⑥ | 4 | 130 | 390 | ||||||
3着 | ❹ | ④ | 6 | 270 | 1,100 | ||||||
2020年 | 枠番 | 馬番 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 |
1着 | ❽ | ⑨ | 1 | 220 | 100 | 170 | 220 | 140 | 620 | 280 | 1,310 |
2着 | ❶ | ① | 2 | 110 | 170 | ||||||
3着 | ❽ | ⑧ | 3 | 110 | 180 |
万馬券は2017年のみ。それ以外はかなり平穏な決着で、馬連や馬単などはすべて3桁配当。
大荒れはあまりありません。各馬の適性を見抜けるかどうかにかかっています。
◎ 人気通りで固くが定石。ただ張ればその分配当は見込めるため厚くいっても。
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【うまれぼ!公式サイト】北上川大賞典の過去6年の枠番別データ傾向
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 2-1-0-3 | 33% | 50% | 50% |
2 | 0-0-2-4 | 0% | 0% | 33% |
3 | 1-0-0-5 | 16% | 16% | 16% |
4 | 0-0-1-4 | 0% | 0% | 20% |
5 | 2-0-0-5 | 28% | 28% | 28% |
6 | 0-2-1-7 | 0% | 20% | 30% |
7 | 0-2-0-8 | 0% | 20% | 20% |
8 | 1-1-2-7 | 9% | 18% | 36% |
基本的に適性がものをいうコースですが、最内の1枠だけは別。
凡走したのはそもそも岩手でのレースが初めてだったルファルシオンのみで、他は人気通りしっかり走っています。
特に11番人気のロードロックスターも4着に激走しているこの枠、内ラチぴったり経済コースは長距離戦では有利になるのでしょう。少し警戒が必要です。
◎ そこまで考えなくてもよさそうだが、最内枠は警戒を。
北上川大賞典の過去6年の脚質別データ傾向
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 2-1-0-4 | 28% | 42% | 42% |
先行 | 2-2-2-10 | 12% | 25% | 37% |
差し | 2-2-2-16 | 9% | 18% | 27% |
追込 | 0-1-2-13 | 0% | 6% | 18% |
人気通り=スピード決着が水沢の定石ですが、2600m戦になるとそうもいきません。
なぜならこの距離は前述の通り長距離重賞。ゆえに騎手との呼吸、各馬の距離適性が通常より重要になって来るレースだからです。
6勝はきれいに逃げ、先行、差しで2勝ずつ。実力と同時に過去2000m以上でどういう走りをしているかという適性を見抜きましょう。
◎ 脚質有利ということを考えるより適性を見極めるべし。
北上川大賞典の過去10年の年齢別データ傾向
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
3 | 0-1-1-3 | 0% | 20% | 40% |
4 | 1-0-1-6 | 12% | 12% | 25% |
5 | 2-2-0-8 | 16% | 33% | 33% |
6 | 0-0-3-6 | 0% | 0% | 33% |
7 | 2-3-1-7 | 15% | 38% | 46% |
8上 | 1-0-0-13 | 7% | 7% | 7% |
入着率にばらつきこそあるものの、回数を見ると3,4歳はほぼ変わりありません。
そして両方とも「過去に同条件の2000m以上のダートで好走したことがあるか」というのが好走への大きなキーになってきます。
この「同条件」がミソで、たとえ良馬場の2000mで好走していても当日が不良馬場だと凡走の可能性も出てきます。(例:良馬場の不来方賞で2着に好走したラブブレイブが、不良の2000mダービーGPで11着となった後、当レースで8着)
好走があったとしても、その時の馬場状態、着順にいつも以上に注目しましょう。
◎ 若馬は特に「レース内容」に注意を払う。
北上川大賞典:予想に大事なキーポイント
北上川大賞典を予想するためのキーポイントを解説していきます。
ポイント① とにかく「リピーター」!!
このレースは過去を振り返ってみても非常にリピーターが多いレースです。
例を挙げるとコミュニティ(2015年~2017年で好走)エンパイアペガサス(2018~2021年で好走、制覇)レールガン(2022、2023年好走)と、かなりの馬が毎年好走。
北國王冠でもアンタンスルフレが3連覇の偉業を成し遂げたように、ただでさえ施行回数の少ない長距離を得意とする馬は限られます。盛岡から水沢に場所が代わるとはいえ、昨年までで好走した馬が今年も出走するなら要注意です。
北上川大賞典 リピーター
- ノーブルサターン
- フレイムウィングス
- レールガン
北上川大賞典の前哨戦回顧・考察
参考レース① すずらん賞(M3)
月 | 日 | 場名 | レース名 | グレード | コース | 距離 | 天候 | 馬場 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10 | 27 | 盛岡 | すずらん賞 | M3 | ダート | 1800 | 曇 | 稍重 | |||
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性別 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
1 | ❺ | ⑤ | ミニアチュール | 牝 | 4 | 55 | 佐々木志音 | 1.54.7 | 38.6 | 1 | |
2 | ❼ | ⑧ | フレイムウィングス | 騙 | 7 | 57 | 山本政聡 | 1.55.0 | 0.3 | 38 | 7 |
3 | ❼ | ⑦ | ゴールドギア | 牡 | 9 | 57 | 坂口裕一 | 1.55.1 | 0.4 | 38.4 | 6 |
5 | ❻ | ⑥ | ノーブルサターン | 牡 | 10 | 57 | 高松亮 | 1.55.1 | 0.4 | 38.7 | 3 |
6 | ❷ | ② | ライアン | 牡 | 5 | 57 | 山本聡哉 | 1.55.2 | 0.5 | 38.5 | 2 |
7 | ❶ | ① | サクラトップキッド | 牡 | 3 | 55 | 高橋悠里 | 1.55.8 | 1.1 | 38.2 | 4 |
9 | ❽ | ⑨ | レールガン | 牡 | 7 | 57 | 塚本涼人 | 1.56.1 | 1.4 | 38.5 | 8 |
グランコージーとミニアチュールが引っ張って緩やかな流れ。3コーナーでペースアップっしたが、先団勢はつかず離れずでしっかり追走。
最後はミニアチュールが抜け出したものの、2~6着争いは差がなく熾烈なものに。大きな差はなく展開や脚質次第でいくらでも変わりそうな着順なだけに、ここの出走馬に優劣をつけるのは危険だろう。
ただサクラトップキッドは注意が必要。秋の連戦で疲労もたまっていそうな頃合いで本来の実力ではなかった。
参考レース② 紅葉特別(A)
月 | 日 | 場名 | レース名 | グレード | コース | 距離 | 天候 | 馬場 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10 | 29 | 盛岡 | 紅葉特別 | A | ダート | 1600 | 晴 | 稍重 | |||
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性別 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
1 | ❽ | ⑨ | ハクシンパーソナル | 牡 | 6 | 56 | 高橋悠里 | 1.40.0 | 37.3 | 1 | |
6 | ❻ | ⑥ | マイネルアストリア | 牡 | 7 | 56 | 関本玲花 | 1.41.7 | 1.7 | 40 | 2 |
後方から進めたハクシンパーソナルだが、向こう正面から徐々に進出し3コーナーで一気にスピードに乗せるとそのまま先頭に並びかけ、先に抜け出していたグラシアスを競り落として勝利。
上り37.7秒で末も長く、ハイペースでこの競馬は相当な実力の証明だ。9月以降完全に復調したと見てもよく、本格化か。
参考レース③ 2023北上川大賞典(M1)
月 | 日 | 場名 | レース名 | グレード | コース | 距離 | 天候 | 馬場 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 19 | 盛岡 | 2023北上川大賞典 | M1 | ダート | 2600 | 曇 | 不良 | |||
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性別 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
1 | ❶ | ① | ノーブルサターン | 牡 | 9 | 57 | 高松亮 | 2.50.0 | 35.7 | 5 | |
2 | ❹ | ④ | フレイムウィングス | 騙 | 6 | 57 | 山本政聡 | 2.50.2 | 0.2 | 35.5 | 3 |
3 | ❺ | ⑤ | レールガン | 牡 | 6 | 57 | 山本聡哉 | 2.51.3 | 1.3 | 36.3 | 1 |
5 | ❻ | ⑦ | ゴールドギア | 牡 | 8 | 57 | 高橋悠里 | 2.52.0 | 2 | 37.2 | 2 |
向こう正面までは緩やかだったが、捲ってきたマイジュネスの動きにより一気にペースが激変。それでもマイペースを貫いたノーブルサターンが後ろを引き離す強い競馬を見せた。
最後の脚比べでも全く屈しておらず、堅実に末脚を伸ばしての快勝劇。結果的にここからトウケイニセイ記念、桐花賞と連勝し岩手年度代表馬に輝いたのだから実力勝ち。
特殊距離での開催である以上、ここでの上位陣は今年も要注意が必要だ。
北上川大賞典2024予想の最終見解・印
〇 ④ レールガン
▲ ⑨ ゴールドギア
△ ② ノーブルサターン
☆ ⑦ サザンナイツ
岩手の競馬場はどちらも訪れたことがありますが、盛岡に比べて水沢は小さくて近いな、という印象が非常に強かったです。パドックでの馬と観客席との距離が盛岡に比べて非常に近いことや、ラチ沿いまで行くとかなり近くに感じたことなどが要因でしょうか。
後はスタンドにおじいちゃんおばあちゃんが多かったです。(南部杯のようなビッグレースもなく、重賞もない平日開催だったことも影響していると思いますが)昔の鉄火場雰囲気そのまま、というイメージでした。「賭博してるな」と感じる競馬場でしたので、足を踏み入れたことのない方はぜひ。盛岡とは雰囲気のまた違う面白い場所です。
そんな水沢に戻る北上川大賞典の◎は⑩フレイムウィングスを。今年初めはそれほど好走できていませんでしたが、前走で7番人気ながら2着好走で波乱を演出。思えば昨年も冬シーズン2走は好走で、今年も10月に2着。これに加えて昨年の当レースも2着となるならば、冬に走る傾向に入ってきたと踏んで当然今年も期待できます。ここまでコンビを組んできた山本政聡騎手も継続騎乗で不安はありません。
〇に④レールガンを。毎年北上川大賞典となると好走するこの馬は、21年2着、22年3着、23年3着と3年連続馬券圏内です。よほどこのレースと相性がいいのでしょう。こうなれば今年も抑えないわけにはいきません。展開によっては頭までありそうなため対抗に。
▲に⑨ゴールドギアで配当妙味を。人気するであろう②ノーブルサターンは枠も考慮して△まで。障害経験のある⑦サザンナイツを穴で推しておきます。