今年で5回目となるこの競走。施行条件、時期を変更など多数ありましたが
920mの開催はこれで2回目。スーパースプリント競走にスプリンターが挑みます。
ベイスプリント2024の基本情報
開催日時 | 2024年8月22日(木) |
グレード | SP2 3歳以上 東海・金沢地区限定 |
開催競馬場 | 名古屋競馬場 12R |
コース | ダート920m |
コース解説
スタートから最初のコーナーまでの直線は長く、先行争いは激化します。
好位に行けないとほぼ勝機はありません。スタートの上手下手は通常より注目して取捨選択する必要があります。
出走表
印 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 所属地区 | 調教師 | 前走 | 寸評 | 短評 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ヘイシリン | 牡5 | 57 | 加藤聡一 | 愛知 | 坂口義幸 | 名古屋 ルビーOP(A) D920 9着 | 内枠不利 | 920mでの最内はかなり不利。今回は頭数も多いだけに外に出せるか。 | |
2 | 2 | ガクチカキッズ | 牡10 | 57 | 山中悠希 | 金沢 | 井樋一也 | 笠松 サマーC(笠松重賞)D1400 9着 | 一気短縮 | 最近は1400~1700が主戦場。900m台だとまずついていけるか。 | |
△ | 3 | 3 | イモータルスモーク | 牡7 | 57 | 岡部誠 | 愛知 | 角田輝也 | 船橋 習志野きらっとスプリント(S2)D1000 5着 | 実力上位 | 園田の820mでも追い込めているように末脚に不安はなし。問題は名古屋の砂。 |
4 | 4 | アルカウン | 牝7 | 55 | 柴田勇真 | 金沢 | 井樋一也 | 金沢 能登半島地震復興応援杯(B1)D1500 3着 | 昨年覇者 | 昨年制した時は外枠。今年は中枠で昨年のような走りができるか。 | |
5 | 5 | ロイヤルパールス | 牡9 | 57 | 木之前葵 | 愛知 | 榎屋充 | 船橋 習志野きらっとスプリント(S2)D1000 10着 | 末脚魅力 | ホームに戻るここなら一発も。後方過ぎず中団が理想。 | |
☆ | 5 | 6 | ビリーヴインミー | 牝6 | 55 | 岡村健司 | 愛知 | 沖田明子 | 笠松 岐阜美少女図鑑しろゆり賞(A)D1400 3着 | 見直しも | 湾岸スターCは最内の不利。近走は1400中心に好走。中枠なら十分見直せる。 |
◎ | 6 | 7 | ベストリーガード | 牡5 | 57 | 今井貴大 | 愛知 | 角田輝也 | 名古屋 ペリドットOP(A)D1700 1着 | 素質確か | 中央ではOPまで上り詰めたが気性難が災い。寧ろ一気に走りぬけるこの距離でこそ。 |
6 | 8 | ブルーコンパクタ | 牡8 | 57 | 加藤翔馬 | 金沢 | 井樋一也 | 金沢 金沢城鼠多門賞(A1A2)D1700 4着 | 評価微妙 | 中距離で連勝していたが920mとなると。スタートも上手ではなく。 | |
〇 | 7 | 9 | フォルツァエフ | 牡9 | 57 | 塚本征吾 | 愛知 | 迫田清美 | 名古屋 ルビーOP(A)D920 1着 | 距離覇者 | この距離では圧倒的な安定感。ダッシュ力も速くここも一気に制するか。 |
7 | 10 | ビートマジック | セ8 | 57 | 大畑雅章 | 愛知 | 今津博之 | 名古屋 太刀魚特別(A)D1400 1着 | 一発秘め | 中で揉まれた瞬間凡走するものの単騎でいければ。ただ他も速く… | |
▲ | 8 | 11 | ノラ | 牝7 | 55 | 大畑慧悟 | 愛知 | 竹下太 | 名古屋 ルビーOP(A)D920 8着 | 外枠歓迎 | 前走は4角で揉まれて終了。湾岸スターCは2着だったようにまだ見限るには早い。 |
8 | 12 | ハクサンパイオニア | 牡4 | 57 | 𠮷原寛人 | 金沢 | 加藤和義 | 金沢 能登半島地震被災者応援MV公開記念特別(A1)D1500 3着 | 意欲参戦 | 元々中央2勝クラス。転入後は金沢の重賞馬をぶっちぎり。初の他地区でどうか。 |
920m6戦無敗のフォルツァエフをはじめ、園田FCスプリントでも好走したイモータルスモーク、昨年の覇者アルカウンに金沢からの刺客ハクサンパイオニアが参戦。
東海所属の超短距離路線常連馬たちもここに出走しており、スタートに注目でしょう。
ベイスプリント2024 予想 過去傾向
※現行距離2年目のため掲載なし。
ベイスプリント2024 予想 前哨戦データ傾向
前哨戦のデータから見えてくる傾向を読み解いていきます。
参考レース① 湾岸スターC
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❹ | ④ | フォルツァエフ | 牡9 | 56 | 塚本征吾 | 0.55.3 | – | 36.1 | 1 |
2 | ❼ | ⑧ | ノラ | 牝7 | 54 | 岡部誠 | 0.55.5 | 0.2 | 36.2 | 2 |
3 | ❽ | ⑪ | ロイヤルパールス | 牡9 | 56 | 木之前葵 | 0.55.7 | 0.4 | 36.3 | 5 |
6 | ❶ | ① | ビリーヴインミー | 牝6 | 54 | 丸野勝虎 | 0.55.9 | 0.6 | 36.5 | 4 |
8 | ❼ | ⑨ | ビートマジック | セ8 | 56 | 大畑雅章 | 0.56.5 | 0.8 | 36.7 | 9 |
やはりスーパースプリントの距離というべきか、スタートからほぼ数秒で位置取りが決まりそこで決まってしまった感は強い。先手を取ったフォルツァエフがそのまま逃げ切った形。
内で進めたビリーヴインミーは外に出せないまま深い砂で脚色をなくした印象。ノラ、ロイヤルパールスもよく追い込んではいるものの勝ち馬には及ばず。
参考レース② ルビーOP
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❸ | ③ | フォルツァエフ | 牡9 | 57 | 塚本征吾 | 0.54.7 | – | 35.7 | 2 |
2 | ❽ | ⑪ | ベストリーガード | 牡5 | 56 | 今井貴大 | 0.54.7 | 0 | 35.7 | 1 |
8 | ❻ | ⑧ | ノラ | 牝7 | 54 | 岡部誠 | 0.55.7 | 1 | 36.7 | 5 |
9 | ❷ | ② | ヘイシリン | 牡5 | 54 | 山田祥雄 | 0.56.1 | 1.4 | 37 | 9 |
ここもスピードに任せて先頭に立ったフォルツァエフが転入初戦のベストリーガードを抑えて勝ち切った。とはいえベストリーガードの急追は恐ろしいほどの猛攻で、一頭だけ目の覚めるような末脚を繰り出しての勝利。
決して適距離ではないにせよ、中央時代の素質が開花してきたとみてもいいか。気性難が逆に短距離で向いたか。しばらく注目した方がいい存在かもしれない。
参考レース③ 半夏生特別
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❸ | ③ | ハクサンパイオニア | 牡4 | 56 | 𠮷原寛人 | 1.26.3 | – | 37 | 1 |
JRAからの転入初戦だったハクサンパイオニア。マリンデュンデュンやエムティアンジェにサエチと、金沢短距離重賞戦線の常連馬たちも出走しており決して楽なメンバー構成ではなかったはずだが、終わってみれば2.2秒差の圧勝劇。上りも1頭だけ異次元の37秒台で格が違った。
参考レース④ 2023年 8/22 ベイスプリン
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❽ | ⑪ | アルカウン | 牝6 | 55 | 澤田龍哉 | 0.54.7 | – | 35.8 | 12 |
外から出ムチを叩いて逃げたアルカウンに競りかける者はおらず、12番人気という最低評価をあざ笑うかのような逃走劇。元々1150mでも勝利していたように超短距離は得意だが、今年はテンが速くハナを取りに行く馬も多数。さてどうなるか。
参考レース⑤ 太刀魚特別
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❼ | ⑧ | ビートマジック | セ8 | 56 | 大畑雅章 | 1.28.8 | – | 40 | 10 |
外から先頭に立ったビートマジックが後続を突き放して完勝。
10番人気という低評価だったが、揉まれなければ強い。元々中央3勝クラスまで上り詰めており、スタート直後のダッシュ力如何だろう。
ベイスプリント2024予想の最終見解
短距離戦というのは恐ろしく儚い。元来追い込み馬は好きなので、昔でいえばデュランダル、最近でいえばグランアレグリア(もう3年前)などの追い込み馬は好きでした。
ただ、それは強烈な末脚を持っていないとできない芸当。短距離のほとんどはゲートの出で決まります。そのため、短距離戦は予想してもゲート如何で…というのがよくあるためなかなかに儚いのです。それが中央にはない1000m以下のレースならなおさらです。まあ、儚いからこそ短距離戦の予想は好きなのですが。
さて、ここは◎⑦ベストリーガードを。中央時代は素質を評価されながら気性難が災いして惨敗も多かった同馬。名古屋に来て以降は好走を続けており、2走前はあわや差し切るかというところまで詰め寄りました。気性難は闘争心の裏返し、とも言います。短距離戦で一気にスピードを発揮するにはちょうどいい舞台でしょう。
〇に⑨フォルツァエフ。920mの王者としてここでも負けられないはずです。ダッシュ力も速く、先手を取れば簡単には捕まりません。
▲に巻き返しを期待して⑪ノラ。△に名古屋遠征初の③イモータルスモーク。こちらも中枠に入って巻き返しも期待したい⑥ビリーヴインミーまで抑えます。
余談ですが、⑩ビートマジックはその昔、祖父が一口馬主で所有していたオトメノイノリの牝系。彼女の血脈を直接継ぐものは現在彼のみ。予想度外視で最後の1頭として頑張ってもらいたいです。
〇 ⑨ フォルツァエフ
▲ ⑪ ノラ
△ ③ イモータルスモーク
△ ⑥ ビリーヴインミー