グランシャリオナイター重賞3日連続開催、3歳牝馬スプリント、2歳限定重賞と次代を担うスターの重賞が続いた後は古馬王道距離で行われる赤レンガ記念。
今年も豪華メンバーによって激闘が期待できます。
赤レンガ記念2024の基本情報
開催日時 | 2024年6月20日(木) |
開催競馬場 | 門別競馬場 12R |
コース | ダート2,000m |
コース解説
スタートは外回りコースの奥、直線470mをいっぱいに使って1コーナーへと飛び込んでいきます。
スピード、スタミナ双方を持つ真の強さが求められます。
出走表
印 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 所属地区 | 調教師 | 前走 | 当該距離 | 当該距離+競馬場 | 短評 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
〇 | 1 | 1 | ケイアイパープル | 牡8 | 58 | 小野楓馬 | 北海道 | 小野望 | ブリリアントS 4着 | 1-1-0-4 | 初出走 | 環境変化 |
2 | 2 | ナムラゴロフキン | 牡7 | 57 | 松井伸也 | 北海道 | 小国博行 | 雪印種苗BFMP特別 3着 | 0-0-0-5 | 初出走 | 距離延長 | |
▲ | 3 | 3 | シルトプレ | 牡5 | 58 | 石川倭 | 北海道 | 米川昇 | コスモバルク記念 3着 | 3-1-0-0 | 2-1-0-0 | 負けれぬ |
△ | 4 | 4 | スワーヴアラミス | 牡9 | 58 | 落合玄太 | 北海道 | 田中淳司 | コスモバルク記念 2着 | 0-1-1-2 | 初出走 | 前走見所 |
5 | 5 | サンアップルトン | 牡8 | 57 | 岩橋勇二 | 北海道 | 田中淳司 | しかべ間歇泉100周年記念特別 5着 | 初出走 | 初出走 | 2戦目で | |
6 | 6 | ドテライヤツ | 牡7 | 57 | 阿部龍 | 北海道 | 角川秀樹 | 雪印種苗BFMP特別 1着 | 2-0-1-5 | 1-0-1-2 | 昨年3着 | |
7 | 7 | ホッコーライデン | 牡10 | 57 | 黒澤愛斗 | 北海道 | 山口竜一 | コスモバルク記念 5着 | 0-0-0-1 | 0-0-0-2 | 歴戦経験 | |
◎ | 8 | 8 | ベルピット | 牡4 | 58 | 桑村真明 | 北海道 | 角川秀樹 | コスモバルク記念 1着 | 1-0-1-1 | 1-0-0-1 | 絶対王者 |
8 | 9 | ハセノパイロ | 牡9 | 57 | 服部茂史 | 北海道 | 桧森邦夫 | コスモバルク記念 4着 | 3-0-0-9 | 1-0-0-5 | どこまで |
コスモバルク記念の上位1~5着までがそのまま転戦。もちろんベルピットとシルトプレもおり、3度目の王座決定戦が幕を開けます。
彼ら以外にも中央転厩初戦のケイアイパープルも注目したいところ。
赤レンガ記念の展開予想
ベルピットはほぼ確実に前へ。シルトプレが前走同様つっかけてマッチレースを仕掛けるか控えるかが悩ましいところ。後方から捲るスワーヴアラミスらは同じであろうが、転厩初戦のケイアイパープルの動きが不気味。
赤レンガ記念の傾向
※原稿条件の2015年~2023年の統計データ
人気傾向
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 3-3-0-3 | 33% | 66% | 66% |
2 | 2-1-2-4 | 22% | 33% | 44% |
3 | 1-2-2-4 | 11% | 33% | 44% |
4 | 2-1-2-4 | 22% | 33% | 44% |
5 | 1-1-1-6 | 11% | 22% | 33% |
6人気以下 | 0-1-2-30 | 0% | 3% | 9% |
上位順当、と言いたいところですが5番人気までほぼ一律でばらけがありません。
1番人気だからといって過度に信用するとあっさり…といったこともあり得ます。
2019年 ⑤→③→① 1,810円
2020年 ①→⑨→⑧ 47,710円
2021年 ②→④→③ 1,950円
2022年 ⑩→⑤→⓽ 38,660円
2023年 ⑧→②→④ 11,580円
いずれも小頭数ながら万配当は3回と多いほう。
とはいえ、1~3番人気がすべてふっとんだというのは2020年のみ。後は1頭ないし2頭以内はほぼ入線しています。この人気の中から軸をどのように見つけ出すか、というのが肝。
なお、6番に気以下の入線は過去10年で3回のみとかなり低くなっています。
枠傾向
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 脚注 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1-2-1-5 | 11% | 33% | 33% | 上位人気【0-2-1-0】 |
2 | 1-1-1-3 | 11% | 22% | 33% | 7番人気の激走あり。後は人気なり。 |
3 | 1-1-2-5 | 11% | 22% | 22% | 穴人気でも飛んでくる |
4 | 0-1-1-7 | 0% | 11% | 22% | 中枠だけに成績不良。とはいえ人気であれば関係なし |
5 | 2-1-2-4 | 22% | 33% | 55% | かなりの好走枠だが… |
6 | 0-1-0-8 | 0% | 11% | 11% | オヤコダカやらも飛んだ。一番の不吉枠。 |
7 | 1-0-0-11 | 8% | 8% | 8% | 後方待機勢に勝機なし |
8 | 3-2-2-5 | 25% | 41% | 58% | どんな展開でも柔軟に。一番出方を見れるからか。 |
8枠の好走率が群を抜いて良好です。この枠はどんな脚質であろうと、どんな展開であろうとしっかり好走してきます。2000mはスタート直後の枠有利不利がないゆえに、一番外目から見ることのできるこの枠は一番の有利枠、ということでしょうか。
脚質傾向
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 4-0-0-6 | 40% | 40% | 40% |
先行 | 4-3-2-10 | 21% | 36% | 42% |
差し | 1-4-6-22 | 3% | 15% | 27% |
追込 | 0-2-1-13 | 0% | 12% | 18% |
他場に比べて差しが届きやすいこのコースは、他の競馬場と比べて特段前残りが強いということはありません。
しっかり伸びきる脚を持っている馬であれば3コーナーからまくりをかけてそのまま先団に食い込むということも往々にして見受けられます。
先団がそのままなだれ込むといった展開も当然ありますが、後方勢の上りには着目すべきです。
◎ 行った行ったでは決まり切らない。
年齢傾向
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
4 | 2-1-0-8 | 18% | 27% | 27% |
5 | 3-1-2-7 | 23% | 30% | 38% |
7 | 2-3-1-12 | 11% | 27% | 33% |
8 | 2-1-0-7 | 20% | 30% | 30% |
9歳以上 | 0-0-0-6 | 0% | 0% | 0% |
4歳から8歳までの好走率がそれほど大きくばらけていない一方で、このレースは9歳を超えた高齢馬の活躍はかなり厳しくなっています。
過去にはシルクメビウス(JRA時代東海S覇者)やルールソヴァール(JRA所属時代佐賀記念覇者)などの実績馬も着外へ消えています。
年齢は無視しないほうがよさそうです。
赤レンガ記念 予想ポイント
過去の傾向をご紹介しましたが、ここからは今年の予想する上で注目すべきポイントをご紹介します!
ポイント1 前走1800m組は持ちタイムで狙え!
コスモバルク記念などの前哨戦での主な競走は1800m。この距離からの好走組のポイントはずばり1.583.1~1.55.7のライン。
ここまでが複勝率50%なのに対し、このラインを下回ると複勝率は25%と一気に低下。
着外回数も跳ね上がっているため、狙うにはここまでのラインが妥当でしょう。
・ベルピット
・スワーヴアラミス
・シルトプレ
ポイント2 コスモバルク記念は?
上記のメンバーは全てコスモバルク記念。ではこのレースからの転戦はどのような結果なのかというと、 連対以上がかなり好走に直結しています。
連対以上が馬券圏内10回なのに対し、3着以下は5回と半分。勝率は連対以上が5割で3着以下は1割未満。明らかに開いているデータです。無視する手はないでしょう。
・ベルピット
・スワーヴアラミス
ポイント3 「パイロ」の好走
このレースは、どの種牡馬と比肩してもパイロの好走率が群を抜いています。
連対6割はかなり良好な数値。べた買いというのもありです。
・ケイアイパープル
・ベルピット
・ハセノパイロ
赤レンガ記念 参考レース回顧
ここからは加賀友禅賞に向けた参考レースを振り返ってみます。
コスモバルク記念(D1800 門別)
2着 スワーヴアラミス 落合 3人 1.54.9
3着 シルトプレ 石川倭 2人 1.55.7
4着 ハセノパイロ 服部 4人 1.56.9
5着 ホッコーライデン 黒澤 8人 1.57.7
ゲートが開き、スタンド前からシルトプレ、ベルピットの2頭が前へ行き俄然スタンドが枠。
スワーヴアラミス、ホッコーライデン、ハセノパイロいずれも後方から進めるが、人気2頭は前で3コーナーからマッチレース。しかし4コーナーでベルピットがシルトプレを突き放し、内でもう一度盛り返そうとするシルトプレを置き去りにして直線へ向かった。
後方に控えたスワーヴアラミスも力尽きたシルトプレを交わすところまでは行けたが、そこまで。「王者は俺だ」と言わんばかりの快走ぶりで、完勝劇を遂げて見せたのだった。
雪印種苗BFMP特別(D1700 門別)
3着 ナムラゴロフキン 松井 2人 1.51.8
6頭立ての小頭数。リンノレジェンドと共に好スタートを決めたデステージョ、ドテライヤツもそのまま前へ付ける。それを見る形でナムラゴロフキンも4番手へ。
4コーナー入り口でいっぱいになったリンノレジェンドを交わして先頭に立ったデステージョだが、外からドテライヤツが楽に並びかけるとそのまま叩き合いに。残り200mでドテライヤツがデステージョを競り落とし、そのまま後続を引き離してゴールイン。
ナムラゴロフキンは3着までが精いっぱいだった。
ブリリアントS(D2100 東京 リステッド)
押して先頭に立つメイショウフンジンを行かせて5番手から進めたケイアイパープル。
直線ではあわやの場面もある上り方だったが、一瞬3番手に上がるところまで。
とはいえ全く見せ場のなかった近走とは違って復調の兆しも見えてきていた。
かなりしぶとく脚を伸ばしており、力強い追い方をする騎手と手が合いそうである。
有力馬と予想印
傾向、予想のポイント、参考レースと見てきましたが、いよいよ有力馬と予想印を公開!
イチオシ穴馬も抑えているので是非チェックしてみてください!
ベルピット
前走でシルトプレ相手に完勝し、「道営王者」の座をほしいままにしました。
特にマッチレースのような内容で勝ち切ったのはまさに強さの証明。もし仮に夏のエルムSを目指すのであれば、ここでは負けたくないところ。得意の先行抜け出しでここも勝ち切ることもできるかどうか。
シルトプレ
前走こそ完敗でしたが、馬体も増えておりやや緩かった印象。しっかり絞ってきていれば今回はまた違った結果が待っているかもしれません。また、前走はやや目標にされていた感もあり、位置取りが違えばどうなるか。
ベルピットとは3回目の対決。「3度目の正直」はなるでしょうか。
ドテライヤツ
前走の雪印種苗BPMP特別ではデステージョを下し、かつての道営王者リンノレジェンドにも勝利しました。昨年のこのレースは3着で、ハセノパイロやクインズサターンとも差のない競馬をしたこともある同馬。
ただ、道営現役最強格の2頭が相手となるここではやや見劣りする印象。果たして。
蒼井の穴馬 ケイアイパープル
転厩初戦となりますが、地力が高いのは交流重賞競走制覇で証明済。前走のブリリアントSでは復調の兆しが確かに見えていました。
藤岡康太騎手が手綱を取り好走していたように、どちらかといえばしっかりと追いの強さが伝わる騎手の方がタイプ。前走のオシェア騎手はがっちりとはまっていました。
道営に移り、思い切り追うタイプの多いこちらの環境で案外水が合うかもしれません。
惑星として押さえておいても面白いかも。
〇 ケイアイパープル
▲ シルトプレ
△ スワーヴアラミス