七夕賞は福島の名物重賞で、今年はその名のごとく、七月七日に行われます。
昔のウインズにいるようなおっさんから、『枠の7-7だぁ』みたいな話になるケースですね(笑)
もちろん、そういった出目とかで馬券を買うのも悪くはありませんし、そういうのも含めての競馬なのですが、私はあくまで正統派なので、いつも通りのスタンスで正解に近づいていきたい。
そう思っています。
- レースの構図を理解する
- 追い切りで状態を確認する
地道なことをいうようですが、その繰り返しです。
それを念頭に置いた上で、今年の七夕賞の予想をしていきましょう。
七夕賞(G3)2024概要
開催日時 | 2024年7月7日(日)15時45分発走予定 |
グレード | G3 |
開催競馬場 | 福島競馬場 11R |
コース | 芝2,000m |
性齢 | 3歳以上 オープン ハンデ |
1着賞金 | 4,100万円 |
七夕賞(G3)2024のポイント
七夕賞は3歳以上によるハンデ戦で、サマー2000シリーズの第一戦です。サマー2000シリーズは、このレースを含めて5戦で行われるわけですが、2戦目の函館記念と4戦目の札幌記念が北海道での競馬。
したがって、小倉記念、新潟記念と合わせて、
「3つ使うのか?」
「なんとか2つで済まないか」
そういう各陣営の苦悩を毎年目にしてきており、それは今年も同じです。
やはり、今年のメンバーを見渡しても、現状では〝宝塚記念に出ていたとしても厳しかっただろうな”というメンバーですから、なおさらですし、重賞勝ち馬はアサマノイタズラ(だいぶ前の話)ノッキングポイント(昨年の新潟記念)とバビット(だいぶ前の話)、フェーングロッテンの5頭です。
したがって、どの馬も、”1着賞金4300万円を得て、その後のサマーシリーズを有利に戦いたい”これが第一義となっているレースになります。
そういった陣営の考えと、追い切りでの馬の動きを加味した上で予想することがポイントです。
福島2,000mの特徴
一般的に、小回り・平坦な福島競馬場ですけども、2000m戦はイメージほど楽ではありません。
スタンド前直線を延長したポケットからスタート。ポケットはコースで一番高い4コーナーのさらにバンクの外側にあるため、下りスタートとなります。
最初の直線が約500mと福島でそんなにあるの?と思ってしまいますが、長いため、テンは1800mよりも速くなるレースが殆どで、これは意外に感じる方も多いでしょう。
向正面で馬群が縦長になりいったん落ち着くことが殆ど。
いわゆる、息を入れるとか息が入るというやつです。
3コーナーから再びペースがあがり、4コーナーの下りで加速して直線へ向かうことになります。
先行馬と差し馬が激突し、直線は激しい追い比べになる。
1800mよりも前傾ペースになりやすく、展開一つで追い込み馬が間に合うこともあるが、やはり小回りコースで勝ち馬の中心は先行馬。
先行力があり、消耗戦に強い、渋太いタイプの馬が狙い目となり、セオリーですね。
それらを念頭に入れた上で、ハンデも踏まえて1頭ずつみていきましょう。
七夕賞(G3)2024の登録馬
今年の登録馬は16頭で、フルゲートも16頭なので、出たいと思い、怪我がない馬は全部が出走できます。
アサマノイタズラ 54キロ
菊花賞や有馬記念にもお出になられている馬ですが、大きな着順が続き、完全にピークを過ぎています。
これでは54キロなのも当然で、ダービースタリオンなら48キロと言われているかもしれません。
≪完全にダメダメ≫
アラタ 58キロ
昨年は函館で活躍しましたが、今年は福島に参戦。
やはり、「函館記念、札幌記念は相手が強くなる」ことで、「サマーチャンピオンの可能性があるとすればこの路線」なことからです。
金鯱賞5着の内容は良いですし、ダービージョッキー・横山典弘騎手の継続騎乗も加点材料。
ただ、やはり、ハンデは見込まれましたね、1.5キロ損しているように感じます(逆から言えば高い評価をされている)
≪意外とやれて不思議なし≫
カレンルシェルブル 57キロ
大敗が少なく堅実、手堅いレースをしている馬です。
そういう馬なので単勝は買いづらいですが、ずっと57キロの斤量が続いているように、57キロは自分の実力相応。
≪ワイドの相手の手はある≫
キングズパレス 57キロ
昇級初戦の新潟大賞典をいきなり2着。
その時あ56キロなので、好走により1キロ増やされた。
この馬は、【 4 9 2 3】と18戦4勝、2着が半分の9回と単勝を買いづらい馬でもありますが、能力はここに入っても上位となります。
グレンガリー 53キロ
既に9歳を迎えています。
障害帰り2戦目ですが、アサマノイタズラ以上に厳しいですね。
セイウンプラチナ 55キロ
今回が昇級初戦。
そのため55キロに留まっており、完全にトクしている。
メンバー的に今回も逃げれそうなのもプラス材料。
≪単勝までをも買い得るが≫
ダンディズム 57キロ
目黒記念は好内容で6着でした。
その時も57キロを課されており、ハンデは据え置き。
8歳を迎えてはいますが、目に見えた戦力減はありません。
ダンテスヴュー 55キロ
3勝級では57キロを課されていましたが、OP入り後は55キロの評価。
脚が溜まった時の切れ味を無視はできませんが、総合力ではまだまだ足りないので、ここまで手が回らないというのが正直なところ。
ノッキングポイント 57.5キロ
有力で人気の一頭。
3歳の身ながら、昨年の新潟記念を快勝(ハンデ54キロ)していますので、妥当なハンデ。
ただ、その後の3戦が大敗なことで0.5キロおまけしてもらったという気もします。
元値は高いのですが、小回りの福島でどうなのか?
馬自身が良くなっているのか?
新潟大賞典の走りからは、≪まだ信用しきれません≫
ノースザワールド 55キロ
地味ですが、渋太く頑張っている印象のある馬です。
嵌れば差し込んでくる脚のある馬ですが、やはりここまでは手が回らない、走られたらお手上げと言う位置づけで良いでしょう。
ベバビット57 キロ
京都記念3着でらしさを見せてくれましたが、その後はまさに元に戻ってしまったよう。
良かった3歳秋の頃にはもうもう戻れないのでは。
フェーングロッテン 58キロ
アラタと並んでのトップハンデです。
ラジオNIKKEI賞を勝ち、昨年は金鯱賞、鳴尾記念で連続2着なので58キロ以下にはできなかったのでしょうが、その後が精彩を欠き、現状の力ではちょっとかわいそうなハンデです。
ただ、この馬は立ち回りが巧いことで、いったんは抜け出して先頭というシーンがあるかもしれません。
ボーンディスウェイ 56キロ
福島民報杯でクビ差負けたリフレーミングから1キロもらった形。
中山金杯4着も好内容で2000mは合っている。
≪ワイドの相手として有効≫
リフレーミング 57キロ
福島民報杯を勝ったことで2キロ増となった。
新潟大賞典も57キロで負けはしましたが、相応以上の走りはしており、良い経験になったと踏んで良い。
≪単勝買えるし決め撃ち可≫
レッドラディエンス 57キロ
11戦4勝2着5回と5歳なのにキャリアが少ない馬。
体質的に使い込めないので一戦一戦が勝負。
≪G3なら手届て不思議無≫
レッドランメルテ 56キロ
もっとハンデが下がっても良いと思うのですが、56キロのままです。
強調材料に欠けるので、なかなか買いづらい。
七夕賞2024の傾向
1965年に始まった伝統の重賞です。「東北記念」という名称で秋に行われていたこともあったレースです。
過去の傾向を見ていきましょう。
重賞では5着以内があれば十分
実績面のハードルは低くて、芝1800m以上の重賞で一度でも掲示板に載っていれば十分。
しかも、3着馬に関しては半数の5頭がこれでもクリアできていないので、あくまでも連対の条件と考えたい。
ちなみに1着馬の例外は2頭、2着馬の例外は3頭となる。
休養明けでもOK
ステップ別の最多連対は鳴尾記念組と新潟大賞典組だが、最多と言ってもともに3連対。
これでは強く推せない。
また、半年を超えるようなケースでもなければ、さほど気にしなくても良いでしょう。
7歳以上は大きく減点
出走資格は3歳以上ですが、この10年で3歳馬の出走は皆無。
今年も3歳馬の出走はないので、事実上、古馬の争いです。
出走40頭で2連対の7歳以上はもちろんのこと、連対率の比較で6歳馬も落ち、4歳、5歳の2世代に絞っても良いくらい。
4歳=23頭が出走し、【3 1 1 18】
5歳=41頭が出走し、【3 5 3 30】
6歳=48頭が出走し、【3 3 6 36】
7歳以上=40頭が出走し、【1 1 0 38】
荒れる覚悟が必要
1番人気は10年で2連対と大不振。
近年は2番人気の活躍が目立ち、5年の内4回で1,2番人気のどちらかが連に絡んでいるが、馬単配当は5回の内4回が8000円以上ついています。
やはり、順当に収まるレースだとは思わない方が良いでしょうね。
ここまでを踏まえた上で、追い切りをチェックし、各馬の状態、各陣営の本気度を探っていくことで、正解=当たり馬券に近づけていきましょう!
追切後の予想と推奨買い目
追い切り格付けチェック記事内で、追切後に公開しています。