今年の3歳牝馬は粒ぞろい。
桜花賞馬のステレンボッシュもいれば、オークス馬のチェルヴィニア、マイル路線に行くようですが阪神JF勝ち馬のアスコリピチェーノもいます。
今年の紫苑Sがどのような構図になっているのか、それぞれ馬を見ながら予想、考察をしていきましょう。
紫苑ステークス(G2)2024概要
開催日時 | 2024年9月7日(土)15時45分発走予定 |
グレード | G2 |
開催競馬場 | 中山競馬場 11R |
コース | 芝2,000m |
性齢 | 3歳 オープン |
1着賞金 | 5,200万円 |
紫苑ステークス(G2)2024のポイント
冒頭でもお話ししましたが、今年の紫苑Sは本当に粒ぞろいとなっています。
だからこそ、結果として競走除外にはなりましたが、オークス3着のライトバックが新潟記念に回るという珍現象も起こったわけです。
ノーザンファームの使い分けといってしまえばそれまでですが、この紫苑Sはタフな中山2000mが舞台ということもあって、その下のグループにチャンスが与えられた格好のレースとなっています。
具体的には、素質は評価されても行きたがる気性でまだ重賞を勝っていない”ボンドガール”。
賞金が足りておらず、このままでは秋華賞に出走できない”カンティアーモ”。
とくに、カンティアーモに勝ってほしい。
そんなレースだと断言してもいいくらい。
ミアネーロやエアトーは賞金が足りていますからね。
基本的に、ノーザンファーム・社台ファームの内輪の運動会といった構図ですが、パッと見では、
○ボンドガール
今、買えと言われたら、この馬単ですね。
賞金は
2着2100万円
3着1300万円
3歳牝馬G2戦ですし、3着までに入れば、一生に一度しか出ることの出来ない・G1秋華賞への優先出走権がもらえますので、特に、エラトー、ボンドガール、ミアネーロ以外の、今のままでは秋華賞に出走することが叶わない12頭にとっては、”夢の舞台を賭けた準々決勝”みたいな位置づけです。
中山・芝 2,000mの特徴
昨年はモリアーナの単勝(660円)、ヒップホップソウルとの馬単(2780円)を私からすれば当たり前なのですが、ともに1点ずつで獲っているレースで、とても届かない位置から追い込んでくれたモリアーナ、横山典騎手に大感謝したことをよく覚えています。
やはり、中山2000はタフだし、甘くないというのを改めて実感させられもしました。
その、中山2000mは、皐月賞が行われるコースで有名ですね。
1800mのスタート地点から200m下がったところがゲートとなり、1コーナーまでの距離は405mあります。
最初のコーナーまでの距離が十分あることで、テンの2F目に激しい先行争いが起きる傾向。
ただし、1コーナーを過ぎると落ち着くため、ペースはさほど速くはならないことが定番です。
脚質的には先行馬が強く、更に後半は長くいい脚が求められる。ゴール前の急坂を2度超えるため、タフさも要求される。
また、マクリがハマり易いのも特色であるように、騎手の腕一つで結果を左右することも少なくはない。
外枠が幾分有利で、秋の9月開催は野芝がメインで時計が速くなる。
この開催に関してはタフさに加え、持ち時計にも注意を払いたい。
近年は馬場整備の向上もあってか、枠の有利不利は少なくなってきている。
紫苑ステークス(G2)2024の登録馬
ここまでのことを念頭に置いた上で、登録馬が15頭に留まっていますので、全馬、出走することが出来ますので、全15頭をみていきましょう。
なお、定量戦ですので、全馬が55キロでの出走となります。
イゾラフェリーチェ
5戦2勝。
前走は地方ダートの関東オークス8着で、これは参考外と見ていいでしょう。
スイートピーSでも大敗していますので、ちょっと底が見えてしまったかという印象を受けますが、立ち回りは上手い馬なので、中山コースを味方に圏内突入の可能性は残す馬ということでいいでしょう。
エラトー
7戦3勝、今回のメンバーでは唯一の3勝馬。
斤量の恩恵もあったとはいえ、古馬を相手に2連勝しているわけですから、いわゆる“夏の上がり馬”です。
ただ、元値はチューリップ賞の9着かとも思えますので、過度の期待はどうなのか?というのが私の評価です。
ガジュノリ
8戦2勝
時計をみても、使い方をみても、典型的な条件級の馬で、「せっかく出れるので、力試しに、あわよくば」という姿勢がありあり。
個人的には、二階元幹事長のような叩き上げ(裏金とか、馬鹿野郎発言はよくないですが)が好きなので、親近感を覚える一頭ではありますが、二階元幹事長で例えれば、小沢一郎の側近をやってた時期に当てはまり、大幹事長時代ではりません。
カンティアーモ
4戦2勝
ズバリ、私の本命で、秋華賞でも単勝を買える勝ち方を期待しています。
ボンドガールを意識したレースとなるでしょうが、力強く差し切ってほしいと思っています。
当日は、この馬を見るために中山競馬場に行くというスタンスです!
クリスマスパレード
4戦2勝
2連勝のあとフローラS4着と素質馬と言って良いでしょう。
長めの距離、緩いレースで勝ってきたという共通点があるので、流れがタイトになりそうなここでは分が悪いかな、時計、数字が足りないかなと感じています。
サブライト
3戦1勝
5月の新潟で未勝利を勝った後の休養明けですから、ここで勝てるようですと相当な快挙です。
ただ、時計も内容も水準級。
したがって、ここで揉まれたあとの自己条件で狙ってみたいところですね。
サロニコス
6戦2勝。
6月2日に1勝級を勝ち上がって以来。
安定して速目の時計で走れていることがセールスポイント。
ただし、中山コースはやってみないとわからないので、期待と不安が半々といったところで、穴馬と期待するにはやや足りないかなぁという印象。
テリオスサラ
7戦1勝ですが、果敢に重賞に挑戦してきており、この事自体が陣営の評価の表れ。
しかし、1勝級でも勝ちきれないあたりがこの馬のキャラクターということでもありましょう。
ハミング
4戦2勝で、現在2連勝中。
もともと評価されていた馬ですが、この2戦の時計・内容とも秀逸。
馬体がしっかりしたことで、安定して走れています。
「権利がほしい」は本音中の本音ですね。
バランスダンサー
5戦1勝ですが、4戦で逃げています。
枠順次第ですが、今回も逃げれる確率が高く、展開の鍵を握り、ひょっとする可能性のある馬です。
フォーザボーイズ
5戦2勝。
春の東京で2勝目を挙げて以来。
このメンバーレベルと対戦するのはフラワーCで9着だったことを考えると分が悪いのですが、馬自身は成長していると断言できます。
ボンドガール
意外なことに5戦1勝でしかありません。
高いレベルで期待されている馬なので、前走のクイーンS2着も物足りなく感じている人も多いことでしょう。
単勝を買っていたからというのもありますが、私もそうです。
勝てるのが最良ですが、賞金も足りていますので、次の本番を見据えたレースをするはずです。
ホーエリート
6戦1勝でフラワーCで2着があるので、収得賞金は1150万円です。
秋華賞に出走できるとは断言できない微妙な賞金なので、「ソロっと乗って3着を取りに行く」のが最良かもしれません。
オークスは10着に敗れましたが、押し上げた脚には見どころがありました。
ミアネーロ
4戦2勝でフラワーCの勝ち馬です。
オークスは最内枠から出遅れていますので参考外でいいでしょう。
評価の難しい馬ですが、無碍には出来ません。
レイククレセント
4戦1勝。
中山2000mで未勝利戦を勝っています。
3戦続けて2000mを使っていることがセールスポイント。
時計、パフォーマンスレベルが安定していることに好感が持てますが、今回も同じパフォーマンスレベルならば足りないでしょう。
一段上が必要です。
紫苑ステークス(G2)2024の傾向
過去10年の秋華賞で、4頭の優勝馬を輩出しているレースです。
ローズSに比べ一段落ちる印象を受けるレースですけども、極めて重要なレースとなっています。
ここでは重賞に昇格したあとの8年をみていきます。
1着候補に必要な実績
芝1600m以上で重賞3着以内があること。
この例外は8年で2頭しかいません。
ただし、2~3着候補だとハードルが下がります。
2,3着なら重賞入着実績のない馬や重賞に出走経験もない馬の食い込みも散見される。
オークス組が8連対
オークスからの直行組が8年で8連対ですから、G1の格を感じます。
かつては条件級からの活躍が目立ちましたが、重賞に昇格してからは目に見えて減っています。
なお、オークスでの連対馬は8頭中5頭が掲示板に載れなかった馬(6着以下)。
しかもそのうち3頭が、二桁着順でしたので、オークスにおける着順は度外視でよく、”お出になられているだけで十分”です。
馬単万馬券は1回だけ
1番人気馬は8年で4連対。
その1番人気がオークス組の場合は1・2・3・1着
非オークス組の場合は1・9・17・10着と、きれいなくらいに対象的です。
今年の1番人気はボンドガールでしょうから、波乱の目も十分です。
まとめ
冒頭で申し上げましたが、
○ボンドガール
◎の単勝と○との馬単
これならば、3連単でも少点数で済みます。
上記二頭固定で
△テリオスサラ
△ホーエリート
△ハミング
この4点までで。