新潟記念はその名の通り、新潟競馬場を代表するレースで、サマー2000シリーズの第5戦=最終戦も兼ねています。
新潟記念(G3)2024概要
開催日時 | 2024年9月1日(日)15時45分発走予定 |
グレード | G3 |
開催競馬場 | 中京競馬場 11R |
コース | 芝2,000m |
性齢 | 2歳 オープン |
1着賞金 | 3,100万円 |
新潟記念(G3)2024のポイント
年のサマーシリーズは、スプリント=サトノレーヴ、マイル=トゥードジボンと複数のレースを勝っている馬がトップ(選挙で言えば当選確実くらい)というトレンドがありますが、レッドラディエンスがそのトレンドに続けるか?が最大のポイントとなります。
七夕賞を勝ったことでハンデが58.5キロと一気に1.5キロ増やされたことは気になる点ですが、それも仕方ないかなという七夕賞の勝ちっぷりでしたし、新潟外回りの2000mならば、もっと上の走りが出来るのではと感じさせました。
ただ、冷静に考えれば、OP特別2着 → ハンデG3勝ちで58.5キロはちょっとかわいそうかなぁという気もします。
この辺が、いわゆる〝馬券の機微”なんですけどね。
ただ、サマーチャンピオンの4000万を賞金とは別に手に入れるチャンスなんですから、「なんとしても3点がもらえる4着以上」。
そういう意味では、シャカリキに勝ちに行く必要はない。
◆賞金は、
2着1700万円
3着1100万円
ハンデ戦ですが、トップハンデがそのレッドラディエンスの58.5キロ。
桜花賞3着、オークス3着(=この時は単勝を買った)ともに勝つにはちょっと無理があったなというレースでしたが、十分過ぎるほどに能力を見せたライトバックが52キロ。
サマーチャンピオンにまだ色気を持てるキングズパレスが57キロ(=この馬は勝つしかない)。
もはや昔の名前になってしまった感がある、ラーグルフが58キロというのが大まかな構図。
新潟 2,000mの特徴
新潟2000mは外回りなので、そうとうにタフなコースです。
個人的にはこのコースならば、秋の東京が工事するとかがあれば、G1天皇賞をやっても良いと思えるほどのコースです。
古馬(3歳以上混合)のレースで使用され、内回り芝1400mと同じ地点からのスタートとなります。
3コーナーまでの距離は948mと非常に長く、3~4コーナーはスパイラルカーブでやや急な下り坂。
日本最長を誇る659mの直線はほぼフラットとなっている。
道中のラップは1800mと似ていることが特徴。
最初の1ハロンをゆっくり入ってその後ペースが上がり、中盤でペースが緩んで、最後の直線は瞬発力勝負。
ほぼほぼこのパターン。
そうなると逃げ馬や力のない先行馬は苦しく、瞬発力に秀でた差し馬が有利となる。
こうした条件に強いのはやはりディープインパクト産駒。
出走頭数が多いこともあるのだが、全体のアベレージも高い中で1頭抜けた勝鞍を挙げている。
また、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイといったスタミナが勝った種牡馬も成績がいいことを覚えておくと良いでしょう。
新潟記念(G3)2024の登録馬
ここまでのことを念頭に置いた上で登録馬が13頭に留まっており、全頭出走可能なので、全13頭をハンデとともにみていきましょう。
アスクワイルドモア56キロ
2年前の京都新聞杯の勝馬なので、その後の不振で56キロ。
前走ではダートに矛先を向けたものの、そもそも長久明けで良化途上だったこともあいまって、いいところなく大敗しています。
にもかかわらず、ハンデが下がらなかったことは誤算とさえ言えるかもしれません。
アリスヴェリテ 53キロ
マーメイドSを鮮やかに逃げ切った馬で、その時は50キロというハンデの恩恵もありました。
今回は3キロ増の53キロですが、53キロならばまだまだ恵まれているとえ、マーメイドSを1分57秒2で走ったのと同じことをすれば、二匹目のドジョウがいたとしてもなんの不思議もありません。
永島まなみ騎手 → 柴田裕騎手への乗り替わりは元々の主戦に戻るだけで、〝鞍上強化”です。
≪間違いなく展開のカギを握る馬で単勝積極的に買える≫
エーデルブルーメ54キロ
先日CBC賞で重賞初制覇を飾った福永祐一厩舎ですが、この馬はマーメイドSで1番人気に推されていた馬で、初制覇を期待されていた馬です(勝てば二度目となる今回も、もちろん期待されています)。
マーメイドSを負けたおかげでハンデも54キロに据え置きですから、牡馬の人気どころにもひけはとりません。
川田騎手が続けて乗ることもセールスポイントで、そつのない騎乗で勝ちに行く乗り方となるでしょう。
キングズパレス 57キロ
新潟大賞典56キロで2着 → 七夕賞57キロで2着 → 今回据え置きの57キロとわかりやすい推移。
その七夕賞では勝ち馬が鮮やか過ぎましたが、この馬も十分に走っています。
新潟の長い直線と、拡がったハンデ差を考慮すればレッドラディエンスとの差は既にない、或いは逆転しているとさえ言えるかもしれません。
≪要注目の一頭単勝買える≫
ゴールドプリンセス53キロ
長い距離が主戦場の牝馬で、春には天皇賞にもお出になられています。
今回は久々の2000m戦ですが、新潟はスタートしてからの直線がかなり長いですからそこまでのマイナスとはなりますまい。
ただ、爆発的な上りがあるわけでもないので、厳しい戦いとなりましょう。
ジューンアヲニヨシ55キロ
OP入り初戦がG2目黒記念を選択。
55キロで出遅れて12着と参考外といえば参考外の一戦を経てここへ、ハンデは55キロで据え置き。
もっと数字の裏付けが欲しいですが、烏丸Sでは前目につけて速い上りの脚を使えていますので、同じことが出来るのであればゴール前で名前を呼ばれているかもしれません。
シンリョクカ 54キロ
好馬体の持主で、私は何度も騙されています(笑)
もしかしたら早熟だったかという気もしているので、ハンデの54キロと合わせて買い材料が見つかりません。
セレシオン 56キロ
OP入り2戦目の馬ですが、速い上りの脚を持っており、新潟コースが合っていること、56キロも手頃と言えるハンデなこともあって期待できる馬です。
前走の関越Sは速い時計で、出遅れながらも押し上げてきた内容は秀逸。
今回は1ハロン延びますし、当時とは馬場状態が違うとは言っても、単純に12秒を足しても1分56秒1というとてつもない時計で収まります。
バラジ 56キロ
大きな着順が続いています。
これがこの馬の現状ですので、56キロはかわいそうな斤量ではないでしょうか。
ファユエン 53キロ
後方待機の馬。
6歳牝馬なので軽量という一面もありますが、この馬をモノサシとすれば、セレシオンの方がよっぽど買えますね。
ライトバック 52キロ
この馬が参戦することで、興味の度合いがグッと増しています。
ただ、桜花賞、オークスともに3着だった馬が52キロ。
もちろんこれは3歳牝馬だからなのですが、仮にアスコリピチェーノやチェルヴィニア、ステレンボッシュがここに出てきていたら何キロだったのか?
53キロってわけはないし、54キロでもないでしょう。
普通に考えて、56キロでも恵まれていると言えるほど(だから出てこない・出てくるわけがないのですが)。
そう考えると、『52キロとしか評価されていない』と考えるべきです。
ラーグルフ 58キロ
G1、G2の強敵相手だったこともありますが、近走は冴えず。
現在のこの馬に58キロのハンデを課されるだけのものがあるのか?
新潟2000mという舞台で他を圧倒できるだけの切れ味を披露できるのか?
疑問が多すぎる、大き過ぎることで大望は酷としか言いようがありません。
レッドラディエンス58.5キロ
サマーチャンピオンに王手をかけている状態ですから1番人気に相応しい存在と言えます。
何度も長期休養をしていますので、5歳馬ながら今回がまだ13戦目。
ハンデがちょっとかわいそうかという気がすること、サマーチャンピオンには4着で良い(キングズパレスが勝てないことが条件)ことを考えれば、他の馬の単勝を買いたいなという方に気持ちが傾きます。
新潟記念(G3)2024の傾向
新潟記念のこれまで傾向とポイントを押さえておきましょう。
G1~G2で3着以内か、G3での連対実績が欲しい
G3のハンデ戦とはいえ、格を軽視できない。
芝1800m~芝2200mの中距離戦においてG1~G2での3着以内の実績、G3での連対実績が欲しい。
例外は1着馬に1頭しかおらず、2着馬にも3頭だけ。
ただし、3着馬には半分の5頭が例外なので、この項目は連対の条件と考えたい。
近年はG1組が台頭
ステップ別では4頭以上の連対を出している組がなく、このレースからの参戦が良いという傾向はない。
ただ、夏の中距離重賞組が優勢という以前の傾向よりは、春のG1組が近年では優勢。
(データからはライトバックに加点)。
4歳と5歳による戦い
年齢別ではわずか9頭の出走で2連対の3歳が連対率ではトップなのですが、事実上、争いの中心となっているのは4歳と5歳。
6歳を超えると、瞬発力に衰えが出るのか成績が一気に落ち込んでいます。
3歳=9頭が出走し、
【 2 0 1 6 】
4歳=31頭が出走し、
【 2 3 4 22 】
5歳=50頭が出走し、
【 3 4 2 41 】
6歳=37頭が出走し、
【 2 1 1 33 】
7歳=42頭が出走し、
【 1 2 2 37 】
性別でみると、連対馬20頭は全てが牡馬。
出走数の差も大きいとはいえ(牡馬、セン馬153頭に対して牝馬はわずかに16頭)。
このあたりがコースの厳しさでもありましょうが、現実に牝馬の連対はありませんので、割り引いた方が良いでしょう(ライトバックにはマイナス点)。
1番人気は近年大不振
1番人気は10年で4連対のみ(普通は7、大目に見ても6割は連対します)。
また、最近5年間では3着すらありません。
今年の1番人気は、ライトバックなのかレッドラディエンスなのかですが、買おうと思っているファンからすると嫌なデータですね。
そのライトバック、レッドラディエンスともに、『積極的には買いたくない・積極的には買えない』と思っています。
ライトバックはまだまだ不器用で自分からレースを作れず、伸びては来るけども勝つまでには至れない。
〝負けて強し”とは言われるかもしれませんが、それでも勝てないという事実には至れないわけです。
レッドラディエンスは、ハンデですね。
58.5キロを背負って強いレースをしろというのは酷。
〝頑張ったけど、斤量の分負けました、しかし首尾よく4着以内はクリアできました”
そんな結末が一番しっくりきます。
まとめ
では、どの馬が買えるのか?
エーデルブルーメ
セレシオン
アリスヴェリテ
の順番で、次にレッドラディエンス、ライトバックの順とします。
この馬のサマーチャンピオンへの執念(勝つしかない、そのうえでレッドラディエンスが3着以下)に一票。
単勝(けっこうつくはず)、ウイン5も1頭にして他のレースに点数を廻すという戦略をとっても良い、取る価値がある。
そう思っています。
あとは点数を拡げてもなぁという気もしますが、キングズパレスを1着固定するならば、相手を6頭買っても30点です。
ライトバック、レッドラディエンスが消えれば300倍くらいにはラクに届くでしょうから、3連単で買っても良いのかなと思います。
ただ、控除率を考えればシンプルに単勝で良いのかなと思っています。