まだ2歳夏の重賞ですが、新潟競馬場が左回りにリニューアルされて直線が長くなったこと、有力2歳馬のデビュー時期が前倒しされるようになったことで重要度を増し、さらにはメンバーレベルも上がっている2歳重賞です。
今年は登録馬が11頭と寂しく、対戦がある同士もいないため、相手関係がわかり辛いという構図になっていますが、その分、人気が被ることがないでしょうから、馬券的にオイシイ配当になる可能性が考えられます。
新潟2歳S(G3)2024概要
開催日時 | 2024年8月25日(日)15時45分発走予定 |
グレード | G3 |
開催競馬場 | 新潟競馬場 11R |
コース | 芝1,600m |
性齢 | 2歳 オープン |
1着賞金 | 3,100万円 |
新潟2歳S(G3)2024のポイント
まず、大前提として、暮れの朝日杯とか、阪神JF、さらにはホープフルSまでには日がありますし、今年のメンバーは登録11頭中9頭までもが、
『新馬戦を勝っての1戦1勝』というメンバー構成ですので、
「現状の力を発揮し、勝ちたい。最低でも2着で以後のローテーションをラクにしたい」
それには絶好のレースなので、どの馬も〝本気”です。
2着1200万円
3着 780万円
また、新潟のマイル戦ですから、関屋記念と同じなのですが、2歳戦の分、〝上り勝負の比重が高まります”ので、上り最速はどの馬なのか?これを探すレースだと言っても言い過ぎではありません。
新潟 1,600mの特徴
向正面からのスタートで3コーナーまでの直線距離は548mもありますので、ほぼほぼここで隊列が決り、ペースはスロー。
芝1800m同様に、コーナーで一旦緩み、日本一長い659mの直線での上がり勝負となことが確定的。
重賞とは言っても2歳戦ですので、緩→緩→急の典型的なラップになった場合に逃げ切りは視野に入れておかないといけません。
そうは言っても、馬券の狙いはやはり差し馬。
特に、新潟コース実績がある馬には要注意。
他コースで凡走をしていても、実は新潟があっていましたとばかりにパフォーマンスレベルを上げてくる馬がいう馬がいるかどうかがポイントとなります。
新潟2歳S(G3)2024の登録馬
キタノクニカラ
福島1200mの新馬戦を勝っての参戦。
勝ち時計は1分10秒5、2着との着差はわずかにクビでした。
平凡な記録の新馬勝ちと言わざるを得ず、一気の距離延長に初の新潟と常識的に相当に苦しい戦いとなります。
ケイテンアイジン
九州産馬で九州産の新馬戦とひまわり賞を連勝している〝唯一の2勝馬”です。
ただ、どちらも記録は平凡で、〝九州産だから2勝出来た”という評価が妥当でしょう。
ただ、今回は丸山元気騎手への乗り替わりで、この点は、〝本気というか悔いのない姿勢でレースに臨みますよ”という現れです。
コートアリシアン
6月8日の新馬戦を勝って、ここに照準。
勝ち時計は1分35秒1に過ぎませんが、スタートで寄られて最後方からド・スローを利して射程圏にとりつくと手綱を押さえたまま進出して上り33秒3の脚を使っています。
この上りは2着馬を5馬身置き去りにするもので、新潟・外回りコースは完全にこの馬に味方します。
ジョリーレーヌ
6月23日、東京での新馬戦を、やや重馬場で1分39秒9で勝っています。
時計が遅いのは馬場もあるので、そこまでマイナスではありませんし、上りが33秒9ですからなおさらそう思いますね。
着差は0秒1に過ぎませんが、余裕を持って差し切っていますので、時計が遅いからと評価を下げることは危険です。
シンフォーエバー
8月3日、新潟の新馬、今回と同じ1600m戦を1分35秒9で逃げ切っています。
2着に0秒4の差をつけていますので完勝であり、決して恵まれてのものではありません。
ただ、レースのラップを考えれば上位人気に推されるであろうことは不安とか、オッズに見合わない感が先に来ます。
スターウェーブ
6月2日、東京1400mの新馬戦を1分22秒9で勝っています。
セレクトセールで3億円の値がついた馬ですから、大事にいきたいのは当然のこと。
ただ、その金額に見合った素質があることは確実です。
スリールミニョン
7月7日、小倉1200mを1分10秒2で勝っての参戦です。
新馬戦なので仕方がないのですが、小倉1200としてはかなり緩いペースで2着との着差がわずかにクビと特筆すべきものではありません。
正直、相当に厳しいでしょう。
トータルクラリティ
6月16日、京都の新馬戦を1分36秒5で勝っています。
スローを3番手で我慢したこと、終いが11秒8ー11秒4ー10秒8という極端な加速ラップを抜け出したことが秀逸。
コートアリシアン、シンフォーエバー、スターウェーブ、もっといえば、ジョリーレーヌ、プロクレイアとの力関係はやってみおないとわかりませんが、この馬の単勝がもっとも買いやすいように感じています。
プロクレイア
7月28日、新潟マイル戦を1分35秒5で勝っています。
実際に新潟競馬場で、新潟マイルの勝ち方のお手本をしてきたのがこの馬。
ただ、今回も出遅れる確率が低いとは言えないことで、重賞で同じレースをして何とかなるかは未知数と言わざるを得ません。
マジカルフェアリー
7月13日小倉1800mを1分51秒0で勝ち上がっています。
牝馬限定戦ではありましたが、新潟に合いそうなラップ構成ですし、出走馬中、ただ1頭の距離短縮馬となります。
和田騎手が継続騎乗となることもプラス材料で、≪穴の資格は十二分にあります≫。
モジャーリオ
函館の新馬戦を6着した後、未勝利戦を函館1200mで1分9秒9で勝ってきました。
「1200は距離不足だと思っていたのだが、その中で勝てたのは大きい」ことは事実でしょうが、臨戦過程や記録では、他の馬と大きな差があると言わざるを得ません。
新潟2歳S(G3)2024の傾向
新潟2歳Sのこれまで傾向とポイントを押さえておきましょう。
意外にも未勝利組が優勢
過去10年でOP・重賞組の連対はありません(出走は18頭もいる)。
ただ、これは近年の傾向とレース数の減少もあるので、鵜呑みにしてはいけないデータと言えます。
また、新馬を勝っての組は、82頭中13連対。
対して未勝利を勝っての組は38頭中7連対と数字はちょっとではありますが、未勝利組の率が良いと言うことになります。
左回り経験馬が優位に
新馬組、未勝利組ともども、重要になるのは、
1、芝の1600m以上で勝っていること。
例外は1、2着馬に2頭ずつ、3着馬に3頭いるだけです。
2、連対馬をみてみると、20頭中18頭=9割までもが、左回りで勝ち上がってきています。
馬体減はマイナス
夏の暑い時期なので難しいところもありますが、
前走から馬体が減っていた馬は、1、2着馬にそれぞれ1頭ずつしかいません。
3着馬でも2頭だけ。
当日、レース近くにならないとわからないこととはいえ、これは覚えていて欲しいデータです。
牡馬、セン馬がやや優勢
牡馬、セン馬は83頭中13連対。
一方の牝馬は、56頭中7連対ですので、ややですが、牡馬、セン馬が上と言って良いでしょう。
1番人気の信頼度が高まっている
1番人気は10年で7連対。
最近6年では連を外したのが1頭だけですので、信頼度は高まっています。
アスコリピチェーノの単勝370円、今にしてみればそうとうに美味しかったと思いますね。
まとめ
新潟2歳S2024のポイントから出走予定馬の詳細まで解説してきました。
ここまでを踏まえた上で、追い切りをチェックし、各馬の状態、各陣営の本気度を探っていくことで、正解=当たり馬券に近づくわけなので、追い切りの記事を楽しみにお待ちいただきたいと思います。
しかし、最大11頭立てのレースで7頭も買うわけにはいきませんし、7頭買うんだったら、1着、2着を固定するとか、せめて3連複軸2頭でないと儲かるわけがありません。
となると、買い方を工夫するしかないわけですね。
ちなみに、その7頭とは、
ジョリーレーヌ
シンフォーエバー
スターウェーブ
トータルクラリティ
プロクレイア
マジカルフェアリー
のこと。
ここから、妙味を考えても、まずは、
◎トータルクラリティの単勝を買いたい。
次に期待したいコートアリシアンが〇でこの2頭のワイドが4ばいつくならば買いですね。
3連複はこの2頭から単純に名前の挙がった5頭。
ここまでが基本線で、3連単を買うとすればオッズと相談というのが私のスタンスです。