今週末は京都競馬場でマーメイドSが行われます。
次週に宝塚記念を控えて、牝馬同士のハンデ戦なことで、過去の結果をみても大きな配当が目立っているレースです。
- 一線級の牝馬は宝塚記念に
- サマー2000の対象レースではない
- 条件馬が出てくることでハンデの差が大きなものに
以上の理由から、『独立した牝馬のハンデ戦』であり、その構図は今年も変りません。
マーメイドS(G3)2024概要
開催日時 | 2024年6月16日(日)15時35分発走予定 |
グレード | G3 |
開催競馬場 | 京都競馬場 11R |
コース | 芝2,000m |
性齢 | 3歳以上 オープン ハンデ |
1着賞金 | 3800万円 |
マーメイドS(G3)2024のポイント
今年のマーメイドSにはいくつか注意すべきポイントが存在します。
混戦模様と会場変更
マーメイドSは、そのコース形態から、暮れの有馬記念と親和性が高く、
2020年クロノジェネシス
2021年クロノジェネシス
2022年タイトルホルダー
2023年イクイノックス
どの馬も立派なG1馬ですけども、タイトルホルダーを除く(タイトルホルダーとて昨年の有馬は内容のある3着でしたが)全てが有馬記念も制しています。
しかしながら…
今年は昨年の、
2着馬スルーセブンシーズ
が引退した上、三冠牝馬のリバティアイランドも秋まで休養で、ここには出てきません。
これだけで、主役不在の混戦ムードが漂っているとも言えますが、さらに拍車をかけるポイントが、例年の阪神内回り・2200mではなく、京都外回り・2200mだということ!
ちなみに、前回マーメイドSが京都2200で行われたのは2006年の話で、雨が降りしきる中、単勝1.1倍の圧倒的な人気で圧勝したのはあのディープインパクトでした。
初心者の陥りがちな罠
特に初心者の人にありがちな誤解なのですが、マーメイドSを叩いて札幌記念が勝負ですという馬はいません。
ましてや現在の競馬は、1戦ごとの負荷・ダメージが昔に比べて格段に大きくなっていますので、中途半端な状態で使ったのでは、その後に大きく響いてしまうわけです。
さらには、
・2着賞金は 8800万円
・3着賞金は 5500万円
・4着賞金は 3300万円
・5着賞金は 2200万円
勝てば当然万々歳、2着でも昔のG1に匹敵する、3着でも普通のG2、4着でG3、5着でもOP特別の賞金を得ることが出来る。
もっといえば、ダービーの優勝賞金は3億円ですから、ダービー馬がここに出てくるということは、事実上ありませんね。
だったら秋のジャパンカップや有馬記念で5億円を狙いに行く方がよほど合理的なわけで、この基本をわかっていなければ、いつまでたっても競馬にうまくなれません。
京都2,000mの特徴
そうです、秋華賞と同じコースで内回りコースでこのレースはDコースで行われます。
秋華賞が行われるコースで、スタンド前の直線半ばからスタートして、1コーナーまでの距離は309m。
1コーナーまでの距離が短く、先行争いが激しくなりがちですが、下級条件では向正面でペースが緩み、息の入った先行馬が短い直線でなだれ込むというケースが多い。
一方で秋華賞のように中盤も淀みなく流れると先行馬が苦しくなり、差しや追い込み馬が台頭する。
ゴール前の直線が短く、先行有利のように見えるが、コーナーでゴチャつくため先行馬は馬群で揉まれやすく数字以上に消耗しやすい。
長い脚よりも、一瞬の脚が求められる。
乗り難しいコース形態で波乱が起きやすく、他のコースに比べて騎手の腕も重要な要素であり、このコースを熟知しているリーディング上位騎手を狙うのが安全策でしょう。
マーメイドS(G3)2024の登録馬
フルゲートの16頭に対し、登録馬は24頭ですので、当落線上の16番目の5頭の陣営はと気を揉んでいます。
トップハンデが56.5キロのミッキーゴージャスで、次位が56キロのコスタボニータ。
49キロや50キロ、51キロの馬も何頭もいますので、相当にいびつなレースとなっているのですが、出ようと思えば出れるマリネロまでの15頭を見ていきましょう。
アリスヴェリテ 50キロ
4歳牝馬で2勝級を勝ったばかりですから、軽ハンデは当然。
前走は10頭立てながら1分57秒8で走っており、テンにしっかりした脚のある逃げ馬ですので、マークが必要です。
エリカヴィータ 54キロ
フローラSを勝ち、オークス、秋華賞にもお出になられている馬。
その後は勝てておらず、さすがはG2ウィナーという力を示したレースもなく、昔の名前だけでまだ54キロを課されるのは分が悪い。
エーデルブルーメ 54キロ
エリカヴィータと比べれば、同じ54キロでもどう考えてもこちらの方が期待できます。
3勝クラスを55キロで勝っている馬が今回は1キロ減の54キロであり、川田騎手が引き続き乗ってくれることもグッド。
常に一生懸命走ってくれる馬なことにも好感が持てます。
コスタボニータ 56キロ
愛知杯3着時には55キロでミッキーゴージャス(54キロ)に0秒2差。
それが今回は、こちらが56キロで向こうが56.5キロとどっちも損しているなと感じますが、前走の福島牝馬Sを勝っていることで、この増量は避けられないことです。
ゴールドエクリプス53キロ
小倉大賞典が53キロなので据え置き。
小倉記念3着時が51キロだったことで、1キロでも軽くなって欲しかったところ。
ジューンオレンジ 54キロ
距離がどうなのかの懸念が残りますが、1400の3勝級勝ち、2走前のマイル・リステッド谷川岳Sの内容を考えると54キロ以下にはできないし、むしろ55キロでなくて良かったとさえ思えます。
セントカメリア 53キロ
愛知杯時は54キロでした。
そこから1キロもらっているんですから、単純にトクしています。
タガノパッション 53キロ
この馬も愛知杯出走組で当時から据え置きの53キロです。
6歳牝馬なので上がり目を期待しにくいですけども、中山牝馬Sも、福島牝馬Sも相応以上に走っていますので、期待の出来る一頭です。
ピンハイ 54キロ
中日新聞杯を54キロで3着、そこから据え置き。
もうちょっと前に行ければ良いのですが、それでも狙ってみたい力量・斤量の馬です。
ファユエン 53キロ
昨年の新潟記念、今春の新潟大賞典からの据え置き。
6歳牝馬だがまだ力の衰えというほどではなく、意外とやれるかも。
ベリーヴィーナス 53キロ
現在逃げて2連勝中でOP入り。
ただ、テンの脚を比較するとアリスヴェリテの方が速いため、こちらが内枠、向こうが外枠くらいでないと逃げれない公算。
向こうの方がハンデも軽いですしね。
ホールネス 52キロ
2勝クラスを勝ったばかりですが、なにしろ4戦3勝。
2勝級を勝ったばかりで、2200を中心に使っていることで速い時計がないことからも、これ以上のハンデを課すことが出来ないという盲点的な存在。
≪これ完全に食指が動きます≫
マリネロ 50キロ
これはもう50キロなことに期待。
陣営も、「軽ハンデだから」が参戦理由。
常識的には5着だったとしても大健闘なので馬券は買えないのですが、期待する分には良いと思います。
ミッキーゴージャス 56.5キロ
堂々のトップハンデ馬ですが、そのぶんやはり不利です。
この斤量を課される原因は言うまでもなく愛知杯を完勝したことなのですが、この時は安田隆行調教師が引退することで、弟子の川田騎手が、「先生の最後なので勝つ乗り方をしました」し、それだけの仕上がりにもなっていましたので、それと同じ風に思っていたのでは…。
ラヴェル 54キロ
狙い目の54キロ。
阪神JF&牝馬三冠を皆勤(いずれもの勝馬はあのリバティアイランド)。
その後も京都記念→中山牝馬Sというレース選択なので、やっと〝ラクな相手と戦える”レースなわけです。
≪十分に単勝を買える力量≫
マーメイドS2024の特徴
年は自信を持ってビッグリボンの単勝を買ったなぁという余韻に浸れていますが、独立した牝馬限定のハンデ戦ですので、いろんな特徴が浮かび上がってきます。
・単穴狙いが出来るレースです。
昨年こそワンツー決着でしたが、
1~3番人気の30頭は、
【 3-4-3-20 】
総崩れが4回もあって、6番人気以下が7回も勝っています。
条件戦からの臨戦馬
【 7-5-2-66 】が条件戦からの臨戦馬。
前走がOP組の傾向
【 3-5-8-52 】
- 前走が勝ち馬から1.2秒以内
- 重賞で1~5着以内がある
- G1出走経験がある
この3つをクリアした馬は、
【 2-3-6-23 】
持ち時計も無視はできず、良馬場で行われた9年の平均は1分59秒5で、京都で行われる今年はもっと速い時計が想定されます。
4歳馬が優勢
3歳=1頭
【 0-0-0-1 】
4歳=52頭
【 4-4-2-42 】
5歳=72頭
【 5-5-6-56 】
6歳=19頭
【 1-1-1-16 】
7歳上=4頭
【 0-0-1-3 】
やはり、4歳か5歳から軸を選ぶというスタンスで良いでしょう。
重賞実績馬の重ハンデは注意が必要
ミッキーゴージャス、コスタボニータの重賞実績馬で重ハンデ馬はそこまでの信頼がおけません。
なぜならば、斤量面でこの2頭だけが抜きんでて背負わされた印象だからです。
55キロはいないですもんね。
エーデルブルーメ
ピンハイ
ラヴェル
52キロのホールネス
ここまでを踏まえた上で、追い切りをチェックし、各馬の状態、各陣営の本気度を探っていくことで、正解=当たり馬券に近づけていきましょう!
追切後の予想と推奨買い目
追い切り格付けチェック記事内で、追切後に公開しています。