小倉牝馬ステークス2025予想！過去10年の傾向と有力馬を解説

小倉牝馬ステークスは、今年から新設された重賞で、土曜のメインレースとして小倉競馬場で開催されます。

開催日割の変更に伴うローテーションの整備等によって、愛知杯から改称されました。

本記事では、新設された小倉牝馬ステークスをコース情報や各出走予定馬の分析を行いつつ予想を組み立てていきますので、ぜひ最後までご覧いただき予想の参考にして下さい。

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小倉牝馬ステークスの概要

開催日時	2025年1月25日(土)15:25
グレード	G3
開催競馬場	小倉競馬場11R
コース	芝2,000m
性齢	4歳以上 オープン

新設されたレースですが、昨年までこの時期に芝2000m・ハンデキャップの条件で行われていた「愛知杯」と考えて下さい。

小倉牝馬ステークスの賞金

着順	賞金
1着	3800万円
2着	1500万円
3着	950万円

牝馬限定のハンデG3ですから、他レースの賞金と大差はありませんね。

小倉牝馬ステークスのコース情報

舞台は小倉競馬場・芝2000m、Aコース使用ですので、フルゲートは18頭となります。

小倉芝2000mは小倉競馬場の芝コースを1周強回ぐるっと廻るコースです。

スタートは472mのロングストレート

スタート地点は4コーナーの出入り口で、最初のコーナーまでは約472mもあり、長いです。

小倉のホームストレッチは起伏が一切なくてフラットです。

そのため、各馬自分のペースをキープしながら1コーナーに向かいますが、前述した通り、最初のコーナーまで472mあることで、先行争いが激しくなりがち。

小回りな上りコーナーでスローダウン

小倉のコーナーはいわゆる小回りです。

1コーナーは高低差2．9mの上り坂が終始続いていて、この上り坂のために、1コーナーで一旦ペースは落ち着きます。

上り坂のてっぺんは2コーナーの途中にあります。

2コーナー出口から一気に下り坂へ

坂の頂上に到達すると今度は一転して下り坂を下ります。

2コーナーの出口付近がちょうど下り坂のため、加速した状態で向こう正面に差し掛かることになります。

向こう正面の長さは約400m。

中距離コースのためこのあたりで息を入れることが多くて捲ってくる馬はここからワンテンポ置いての3コーナーに差し掛かるあたり＝いわゆる3分3厘です。

3コーナーから勝負を仕掛ける展開に

小倉は最期の直線が短く、3コーナーの時点でラスト3ハロンを迎えることから、前を行く馬も後ろを行く馬もコーナーでペースを引き上げます。

また、3～4コーナーは、いわゆるスパイラルカーブが導入されているので直線に近づくほどペースが上がります。

最後の下り坂で激戦の終幕へ

極めつけは4コーナーが下り傾斜になっているので必然的にペースは上がって、攻防が激しくなります。

最後の直線は約291mしかありません。

器用な馬が有利

脚質を見ると、小回りコース＋最後の直線が短いことで逃げや先行馬が有利に思えます。

しかし、小倉はまくりが決まりやすいためコーナーから進出を開始した差しや追い込み馬も結果を残しています。

むしろ、小回りゆえコーナーワークを走る器用さのほうが求められる要素は大きかったりします。

小倉会場のタイムは開催時期に注意

ちなみに小倉は1～2月の冬と8月の夏にレースが行われます。

冬の時期は野芝＋洋芝のブレンドで開催されますが、夏場は気温のために野芝がグングン伸びて野芝100%で開催されます。

野芝のほうが時計がでやすいので、冬と夏では同じコースでもタイムは大きく変化することに留意してください。

小倉牝馬ステークスの出走馬

今年の小倉牝馬ステークスは、フルゲート18頭に対し、21頭が登録しています。

現時点では軽ハンデ馬のメイショウコバト、ワレハウミノコ、ニシノコウフクが除外対象です。

アスコルティアーモ

5歳牝馬で54キロ

9戦4勝。

関越S9着、府中牝馬S7着で勢いが止まったような感じですが、関越Sでは1番人気に支持されていました。

この2戦を考えれば、今回のハンデ54キロは妥当といえば妥当なのですが、この馬の実力からしたら恵まれたと感じます。

「1列前が欲しかった」。

それなら違ったかもしれませんが、私は着順のイメージほど悪い内容ではなかったと思っていますので、『穴の資格』十分にあります。

アリスヴェリテ

5歳牝馬で53キロ

21戦4勝。

前走はアメリカに遠征し、ブリーダーズカップ・ディスタフにお出になられています。

7頭立ての4着とはいえ、初めてのダートでしたし、スタートで引かされてのもの。

そんな馬が53キロで出走出来るのですから、単純に新潟記念からの据え置きということですね。

重賞で勝っていても、3勝級は勝っていないからの措置ですが、私は、現優先力はアスコルティアーモの方が上だと思っています。

エミュー

5歳牝馬で53キロ

16戦3勝。

新潟牝馬Sではなだれ込んだだけで、5着。

3走ぶりのハンデ戦ですが、函館記念より1キロ減。

テンにいけない馬なので、他力本願ですので、今回も流れ次第ですが、どう乗ってもちょっと厳しいかなという印象。

エリカヴィータ

4歳牝馬で53キロ

17戦2勝。

エリザベス女王杯は出遅れたからというより、そもそも今のこの馬にとって距離も長かったし、相手も強かった。

やはり早い時期にフローラステークスを勝ってしまったことで、その後が苦しくなった早熟の典型。

上がり目はないものの、かといって使わないわけにも行かず。

いろんな競馬場で走って、頑張っているなとは思えますが、競走馬の悲恋を感じます。

エリダヌス

5歳牝馬で52キロ

20戦3勝。

3勝級を勝てそうで勝てないでいますが、その分ハンデを52キロで抑えてもらったという認識で良いでしょう。

新潟牝馬Sではホールネストを相手に、0秒2差の2着に走っていますから能力が高いのは間違いがありません。

今回は多頭数でペースも流れるでしょうから、前にはいけない公算ですが、軽ハンデを利しての食い込みがあっておかしくない馬です。

エンパイアウエスト

6歳牝馬で53キロ

15戦4勝。

3勝級・パールステークス以後のオープン2戦は、函館記念15着、福島記念6着。

ともに53キロですので、今回も据え置きです。

この馬はセンスが良くて、ペースが緩いと前に行けるのですが、流れれば前に行けないでしょうし、無理に行っても止まるだけでしょう。

もともと牝馬限定戦で活躍していた馬ですから、牝馬限定戦の流れ、緩いプレッシャーが合っている馬なので、軽ハンデを利しての好走はあり得ます。

オーロラエックス

4歳牝馬で51キロ

4戦3勝。

現在3勝級に在籍していること、4歳牝馬なこと、ローズステークスで大敗していることで51キロにとどまっています。

小倉で走ってはおりませんが、1勝級を勝ったときの1分44秒4がとにかく優秀。

まだ雑なレースしか出来ませんけども、それでも買いたくなる。

それだけのポテンシャルがあります。

キミノナハマリア

5歳牝馬で54キロ

17戦4勝。

エリザベス女王杯は11着に終わりましたけども、下級条件からずっと見てきていた馬がG1にお出になられて感慨深いものがありました。

54キロのハンデも戦績から妥当といえますし、その力は十分にあります。

ただ、この条件があっているのかどうか。

もうちょっと時計が掛かる条件のほうが良いように思えます。

クイーンズウォーク

4歳牝馬で55．5キロ

7戦4勝。

コンクシェルの56キロに比べれば、G2ローズSを勝っている、クイーンカップを勝っている、オークスでも4着した。

それなのに、55．5キロで済んだと言っていいでしょう。

その理由は秋華賞での大敗がゆえ。

ただ、この馬もある程度時計が掛かった方が良い馬なので、小倉の開幕週が良いとは思えません。

このメンバーならば、トップハンデで断然人気にならないといけない馬だとも思えますので、”力は認めても全幅の信頼とまでは言えない”。

そんな立ち位置です。

グランスラムアスク

6歳牝馬で52キロ

32戦4勝。

万葉Sも52キロでしたが、さすがに距離が長かったし、レースもタフですた。

昨夏の小倉記念6着は時計もすごく速いですので、着順から受ける印象よりも、小倉が合っている感じがします。

出るならば、中2週での小倉遠征となるので、ハードなのですが、前走の大敗が馬鹿にされるようならば、大穴で買うのもありかなという感じもします。

コガネノソラ

4歳牝馬で55キロ

10戦4勝。

3歳牝馬の身だったにもかかわらず、クイーンSを勝っています。

秋華賞の9着は仕方がなかったなと思いますが、チャレンジカップを使ったのは余計だったなと思えます。

時計が速すぎるとどうかですが、平坦の小回りはこの馬にプラスに働くことでしょう。

オッズを考えるとちょっと買いづらいかなとは感じますが、注意が必要な1頭です。

コスタボニータ

6歳牝馬で56キロ

21戦5勝。

トップハンデです。

福島牝馬Sを勝ち、小倉記念が好時計での2着なので、この馬自身が56キロなのは納得なのですが、この馬がトップハンデなのは、率直にこの馬が損をさせられたなと感じます。

とはいえ、出走馬中最多の5勝タイですので、まずまず仕方のないところ。

小倉記念の2着は、馬場状態と流れで出た時計ですので、この馬が作ったっとは言い難い。

力量を軽視はできませんが、かといって食指も動きません。

コンクシェル

5歳牝馬で55キロ

21戦5勝。

この馬も出走馬最多タイの5勝を挙げています。

近走は大きな着順が目立ちますが、ずっと逃げれており、数字の裏付けもありますから、あんまり外でなければ、この馬が逃げることになるでしょう。

できれば、内の枠から好スタートを決め、2完歩目くらいでこの馬が逃げることが確定し、他馬が控える。

そういう展開になるならば、逃げ切りまであってもおかしくないだけの期待が持てます。

ゴールドエクリプス

6歳牝馬で52キロ

15戦4勝。

ずっと重賞を使っている馬ですから、52キロのハンデは恵まれたというよりありがたい。

もちろん、成績や着差が悪いからなのですが、普通に考えればもっと走れておかしくない馬です。

小倉芝も4戦2勝ですので、今回は良い条件。

何頭も買うわけにはいきませんが、この馬も”穴候補”と言って良いでしょう。

シンティレーション

6歳牝馬で55キロ

15戦4勝。

府中牝馬ステークスで2着した分、増量された格好。

小倉でどうなのかは走ってみないとわからない部分がありますが、十分に牝馬重賞を勝てるだけの力量がありますので、この馬のファンの人ならば単勝を勝っていいでしょう。

問題は勝ちに行って勝ちきれるかどうか。

ここでも、小倉のコース形態がポイントとなります。

セントカメリア

6歳牝馬で53キロ

20戦4勝。

ハンデ戦を選んで使っていますが、ずっと53キロの評価は変わらず、レースぶりもそこそこ走ってはいるけれども、足りない。

そんな状態が続いています。

今回もその延長線上でしかないので、期待はしづらい。

この馬を買うならば、もっと買いたい馬が何頭もいます。

ニシノコウフク

5歳牝馬で49キロ
《出走馬決定順で21番目》

18戦2勝。

出れるかどうかはなんとも言えませんし、出れたとしても美浦から小倉まで輸送しなければいけませんので、どのみち強行軍になってしまいます。

49キロは成績を度外視しても、狙いたいハンデですが、たとえ出れたとしても、輸送は木曜の夜から金曜にかけて20時間くらいかけての話となって、そこから土曜に競馬なのですから、出ないを選択するはずです。

フェアエーリング

5歳牝馬で53キロ

16戦4勝。

福島記念を2着したことで、1キロの増量となりました。

この馬は出走出来ることが確定していますので、早々に小倉に移動しています。

福島記念で馬体が減っていたのは、当日輸送だった分もありますので、その心配が今回はありません。

陣営の意気込みからも、狙える1頭です。

ベリーヴィーナス

6歳牝馬で52キロ

18戦4勝。

マーメイドS、中日新聞杯がともに大敗だったことで、1キロ減の52キロとなりました。

この馬も逃げたいクチなのですが、いくら軽ハンデでもちょっと厳しいですかね。

とはいえ逃げ馬は展開次第でバカにされればされるほど良い。

メイショウコバト

5歳牝馬で50キロ
《出走馬決定順で19番目》

11戦3勝。

先週除外になっています。

ずっとダートを使ってきている馬なので、そもそもが現実的ではありません。

出れたとしても、「芝を試す」という認識で、軽ハンデだけがセールスポイントとなります。

ワレハウミノコ

5歳牝馬で50キロ
《出走馬決定順で19番目》

19戦3勝。

2勝級を勝ったばかりなので、50キロのハンデは妥当といいうか順当な話。

2勝級でのこととはいえ、京都の内回りで出遅れて捲っていって3こーなーでもう先頭。

そのまま押し切るという圧勝だったので、魅力はあります。

ただ、それ以上に明確に時計が足りないことが不安材料というか、買えない部分です。

小倉牝馬ステークスの過去10年データ分析

小倉で行われますが、

1月の牝馬限定G3戦
距離2000m

昨年までの愛知杯と同条件です。実は、2020年、2024年には小倉でも実施されています。

ここでは、年明けに愛知杯として行われた過去9年を参考にします。

荒れる傾向にある重賞レース

馬連平均配当は7510円と高配当。

1〜3番人気は、

【　4　2　3　18　】

で総崩れは2回だが、ここ2年は2頭が同時に馬券圏内に来ています。

4，5歳が優勢

4歳＝31頭が出走し、

【　3　2　2　24　】

5歳＝54頭が出走し、

【　4　4　4　42　】

6歳＝47頭が出走し、

【　1　3　2　41　】

7歳上＝12頭が出走し、

【　1　0　1　10　】

勝率、連対率ともに4歳勢が上位で、次いで5歳馬。

やはり、時計勝負になることが濃厚なこともあって、若いほうが買いやすいと言えます。

前走で1秒以上差は不振

前走で1秒1以上負けていた馬は、

【　1　0　0　31　】とふるいません。

着順よりも、着差に注目すべきでしょう。

重賞への出走経験は欲しい

1〜3着馬は9年で27頭いるわけですが、そのうちの25頭もが、重賞に出走した経験がありました。

さらに、そのうちの20頭には1〜5着の経験がありました。

重賞経験のない7頭では、そのうちの6頭がオープン出走回数が2回以下でした。

2000m以上の勝ち馬が有利

2000m以上で勝ったことのある馬は、27頭中19頭いました。

あとの8頭中5頭は1800mで2回以上勝っていましたので、距離実績は重要となります。

特殊と言える例外は、21年に勝ったマジックキャッスルで、この馬は1200mでしか勝ったことがなかったのですが、秋華賞で2着していた馬。

そこまでの実績を持つ馬は今回のメンバーにはいませんので、やはり、距離実績を重視すべきです。

小倉での成績も無視できない

小倉開催だった20年の2、3着馬と昨年の1，2着馬は小倉の芝で1〜3着があった馬でした。

3頭は小倉で勝っていましたので、やはり、小倉が得意な馬には加点すべきです。

小倉牝馬ステークスの予想と買い目

キャリーオーバーのウイン5に関係のない土曜のメインレースです。

純粋にこのレースを当てることだけを考えるべきなのですが、上位人気の重いハンデの面々がそこまで信用できないなと感じます。

だったら、少々のことには目をつぶり、金額も半分くらいにして穴を狙うべき。

それと、展開面（＝前に行ける、できればハナ）、時計面（＝速い時計で走れる馬）を考慮すべきです。

◎はアスコルティアーモで、単勝でけっこう付くでしょう。

3連服で買っても相応以上に付くでしょうから、3連複も買いたい。

3連単は、勝ったときのボーナスという感覚で買って下さい。

コスタボニータやコガネノソラ、クイーンズウォークさえも買っていませんが、このレースはそんなレースだという認識で良いでしょう。

これらの人気馬は、追い切りの動きが良かったとか、パドック、返し馬でよく見えたといった際以外は切って妙という存在です！

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