さて、今年の京王杯SCですが、日程が変わったことで、ヴィクトリアマイルを除外になって、こちらに回ってくるというのがなくなりました。
そんな状況ですから、ただ一頭の牝馬、ママコチャには好感を持ちますが、ここに出るということは、ヴィクトリアマイルに出るとすれば中1週となるわけで、『ここに全力投球』という姿勢が良いからですね。
京王杯スプリングカップの概要
開催日時 | 2025年5月10日(土) 東京競馬場 11R |
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グレード | G2(格別定) |
開催競馬場 | 東京競馬場 |
コース | 芝1400m |
出走条件 | 4歳以上・国際・別定 |
フルゲート | 18頭(登録13頭) |
一般的に、この次はG1安田記念であり、このレースには、『1着馬にはG1安田記念への優先出走権』が与えられます。
それもあって、格別定のレースで、57キロをベースに、牝馬は2キロ減。
・1年位内のG1勝ち馬は2キロ増(牝馬限定G1を除く)
・1年位内のG2勝ち馬と、牝馬限定G1勝ち馬は1キロ増(牝馬限定G2を除く)
・1年以上前のG1勝ち馬は1キロ増(牝馬限定G1を除く)
ただし、2歳時の成績を除くというやつですね。
京王杯スプリングカップの賞金
着順 | 賞金 |
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1着 | 5,900万円 |
2着 | 2,400万円 |
3着 | 1,500万円 |
マイラーズカップと同じ、いわばマイラーズカップと対のレースです。
大雑把に、ザックリと言ってしまえば、関西馬でマイルが得意な馬はマイラーズカップに出てくださいね、関東馬とか1400が得意な馬はこっちに出てくださいねということ。
それと、これもいつも言うことですが、G1を勝てるんだったら、それに越したことはないですが、確実に5900万円をゲットすることは、今回のメンバーにとっては、どの馬もありがたい話ですし、ママコチャが使ってくるということは、『現状ではG2の馬』と陣営が判断しているんじゃないかなと感じます。
東京芝1400mコースのポイント
京王杯スプリングカップの舞台は東京の1400mで、向こう正面のちょうど真ん中がスタート地点です。
スタート直後の上り坂
向こう正面中央スタートでいきなり上り坂。ハイペースになりづらい。
向こう正面〜3コーナーは下り勾配
坂を超えると緩い下りが続き息が入りやすい。先行勢がリズムを作りやすい。
ワンターンの大回りコーナー
3・4コーナーは緩やかで減速不要。スムーズな加速が可能。
直線525m+残り400mの急坂
入り口から100mで高低差2mの坂。越えて残り300mの平坦で再加速できる瞬発力が鍵。
求められる資質
スプリント能力だけでなく上がり32〜33秒台に対応する切れと中距離的なスタミナが必要。
一昨年の勝ち馬で、昨年の2着馬、今年も出走するレッドモンレーヴのような、瞬発力特化型”が幅をきかせているコースです。
京王杯スプリングカップ過去10年の傾向
今年のメンバーで、G2を勝っているのは、昨年のセントウルSを勝っているトウシンマカオだけなので、トウシンマカオは58キロ。
一昨年のG1スプリンターズSを勝っているママコチャは56キロでの出走となります。
重賞実績が必須
芝1400〜1600m重賞連対か、1600m以下G1で5着以内が好走条件。
ステップは高松宮記念組が断然
過去10年で9連対(6勝)。着順不問で巻き返す。
年齢差は小さい
4~7歳の連対率は横並び。高齢でも割引不要。
人気と配当
1番人気は4連対、馬単万馬券は1回。極端な大波乱は少なめ。
京王杯スプリングカップの出走馬
アサカラキング
5歳牡馬で18戦5勝。
2走前、阪急杯の2着で復活を印象付けましたが、前走のダービー卿CTはやはり距離が長かった。
それでも逃げて、1分33秒1での走破は悪い内容ではなかったですね。
この馬にとって、東京コースはどうなのか? というのはありますが、距離が1400になることは好都合でメンバー的にも、今回も逃げれそう。
今回は買える、買って良い。
できれば、内目の偶数枠が欲しいなと感じます。
オオバンブルマイ
5歳牡馬で12戦4勝。
もっとやれる馬だと思うのですが、雑な競馬しか出来ないことで大きな着順が続いています。
もちろん、単純に相手が強かった、時計が速かったというのがあるので、ここ3走が、現状の力だと言われてしまえば、なかなか反論できないのですが。
今回の条件は良いと思うのですが、いかんせんやはり、速い時計の決着が大きな不安材料になってしまいます。
どうしてもテンには行けないでしょうし、大トビで不器用なことから、大外ぶん回しの競馬になってしまうのでは。
それで届くかと言われると、G2メンバーはそんなに甘くないでしょうからねぇ。
カルロヴェローチェ
5歳セン馬で11戦2勝。
1200のオープン特別を中心に使っている馬ですが、現状ではスピード負けしている印象。
そのため、距離が少しでも長くなるのは、この馬にとっては有利なことでしょう。
ただし、やはり、どう恵まれたとしてもなんとかなるとは思えず、今回も苦戦が必至という情勢は変わりません。
カンチェンジュンガ
5歳牡馬で18戦5勝。
阪急杯を鮮やかに勝って、勇躍望んだ高松宮記念はさすがに10着に終わりましたけども、次がここなのは、既定路線です。
昨秋のオーロカップでは、レース最速の上がり33秒2を記録しているように、この舞台はプラス。
阪急杯を勝ったことで、格が足りないなんていうことはなくなりましたので、ここでも、十分に単勝を買える馬になりました。
シャドウフューリー
5歳牡馬で19戦5勝。
この馬は関西馬ですが、東京1400mで全5勝中3勝を上げているコース巧者です。
オープン入りしたことで、このレースが目標となることは必然ですし、6着に終わった京都金杯にしても内容は悪くなく、オープンでも十分にやれるだけの下地を見せています。
ママコチャ、レッドモンレーヴ、トウシンマカオ、もっといえばアサカラキングもそうですが、いずれの面々も全盛期を過ぎているなと感じますので、カンチェンジュンガ共々、この馬の単勝も十分に買って良いでしょう。
スズハローム
5歳牡馬で16戦4勝。
昨夏のCBCで2着したあとは、重賞で大きな着順が続いていますが、これは単純に相手が強かったからで、この馬にG2の格がないことは明白です。
相手が軽くなると、ラピスラズリSのようなレースも出来るんでしょうけども、やはり、相手が強いし、速い時計に不安も残る。
陣営には申し訳ないですが、たんなる人気薄であって、穴馬とは言えません。
トウシンマカオ
6歳牡馬で22戦7勝。
昨年のスプリンターズSの2着馬で、先の高松宮記念にしても、仕上がり途上ながら4着と、力のあるところ見せています。
嵌まった際の脚はG1に手が届いてもおかしくないと感じさせるものなので、当然、ここでも注意が必要。
ただし、昨年の京王杯に出てきたときが6着という着順だけでなく、直線でモタれていたことが印象に残ります。
そこから言っても、東京1400mがこの馬にとって、良いとは思えないのですが。
トゥラヴェスーラ
10歳牡馬で38戦4勝。
出てくるたびに、毎度同じことを言っていますが、本当に頭が下がります。
もう、使えるレースも限られますし、少々無理をしてでも格別定とか、それこそ定量戦のG1を使うしかないのですが、やはり、10歳馬に速い時計を求めるのは酷。
とはいえ、後ろから行って、無欲の追い込みで3着でしたはあって良いシナリオかもしれません。
ハクサンバード
5歳牡馬で15戦3勝。
先週の3勝級・湘南Sを勝っての参戦なので、出てくるならば連闘となります。
ハナ差で勝って、ここに出てきて、余勢をかって勝とうものならば、それはすごいストーリーですが、いくら出れるからといっても自重して欲しいところ。
勝ち時計の1分19秒8は、額面上は速い時計ですが、これはそのまま現在の馬場状態が良いことを示しています。
パルサムノート
5歳牡馬で18戦4勝。
高松宮記念は12着に終わっていますが、1200のG1ですから仕方がありません。
距離が1400に延びることはこの馬にとってプラスなので、単純に言うと12着の着順は上がります。
アサカラキングを行かせての2番手はこの馬の可能性が大なので、粘り込みがあっても良いでしょう。
《穴の資格あり》
ママコチャ
6歳牝馬で20戦7勝。
高松宮記念は3着でしたが、上位2頭とは差がある3着でした。
あれを見る限り、現状のこの馬にG1を勝てるだけの力はないと感じたのは私だけではないはず。
そうはいっても、この馬の実績になると、使えるレースがありません。
ここを気持ちよく勝って、秋に備えたいところですね。
レッドモンレーヴ
6歳牡馬で19戦5勝。
2年前のこのレースの覇者で、昨年は勝ちに等しい2着でした。
当時、単勝を買っていた私からすれば、痛恨のハナ差だったのですが、実は2年前のレースから勝てておらず、現在10連敗中です。
この間は、オープン特別にまで使っていますので、2年前には現在のようになっているとは想像できなかったことでしょう。
大幅な能力減はないのでしょうが、それでもやはり全盛期には及ばない。
時計もあるし、期待はあるが、ちょっと買いづらいかな、そんな存在です。
ロジリオン
4歳牡馬で14戦3勝。
前走のダービー卿CTこそ崩れましたが、これは58.5キロのハンデの分。
富士Sや京都金杯の3着が示すように、もう重賞を勝てるところまで来ており、メンバー一つ、相手一つですね。
メンバーレベルがここまで来ると、どうしても、切れ負けしてしまいますので、前目で流れに乗ってスムーズなレースが出来るかでしょう。
《十分に買える》
京王杯スプリングカップの過去10年の傾向
重賞で連対か、G1で5着以内
実績面では、芝1400m〜1600mで重賞を連対しているか、芝1600m以下のG1で5着以内があることが条件。
この例外は、1着馬に2頭、2着馬にはなく、3着馬に3頭です。
高松宮記念組が圧倒しています
ステップでは、高松宮記念組が他を圧倒しています。
10年で実に9連対(6勝で2着が3回)もしています。
レース間隔は中6週から、中4週にまで縮まりますが、それでも格から言っても、高松宮記念組を軽視するわけには行きません。
これに次ぐのは、ダービー卿CT組の4連対。
なお、高松宮記念組は二桁着順から巻き返した馬も多いので、さすがはG1、着順は不問です。
それ以外は、悪くても一桁着順を目安としたいところ。
高松宮記念組が圧倒しています
ステップでは、高松宮記念組が他を圧倒しています。
10年で実に9連対(6勝で2着が3回)もしています。
レース間隔は中6週から、中4週にまで縮まりますが、それでも格から言っても、高松宮記念組を軽視するわけには行きません。
これに次ぐのは、ダービー卿CT組の4連対。
なお、高松宮記念組は二桁着順から巻き返した馬も多いので、さすがはG1、着順は不問です。
それ以外は、悪くても一桁着順を目安としたいところ。
最多連対は5歳馬だが、
年齢別の最多連対は、5歳馬の8連対ですが、4〜7歳の連対率は、いずれも11〜14パーセント台に留まっています。
年齢による成績差はあまり気にしなくて良いでしょう。
・4歳馬=38頭が出走し、
【 4 1 5 28 】
・5歳馬=57頭が出走し、
【 4 4 4 45 】
・6歳馬=36頭が出走し、
【 1 3 1 31 】
・7歳馬=14頭が出走し、
【 1 1 0 12 】
・8歳上=10頭が出走し、
【 0 1 0 9 】
馬単万馬券は1度だけ
ただし、最近4年で3連対なので、信頼度は高まりつつあります。
また、意外なことに、馬単万馬券は1度しかありません。
京王杯スプリングカップの予想
逆説的な切り口になりますが、
・アサカラキング
・トウシンマカオ
・ママコチャ
・レッドモンレーヴ
上位人気を形成するであろう、この4頭はいずれもそこまでの信頼度がおけないことから、『この4頭は負ける=勝てない』、少なくとも、オッズに見合わない。
そのように思っています。
では、どれを買えば?
・カンチェンジュンガ
・シャドウフューリー
・ロジリオン
人気を考えれば、3頭ともの単勝を買っても良いくらいとも思うのですが、コース実績や脚質を考えても、ロジリオンを◎に戦いたい。
まずは、単勝をぜひとも買いたい。