本記事では、京阪杯の過去のデータから登録馬全頭を分析して予想を組み立てます。
予想の参考になる情報ばかりですので、京阪杯の馬券を買おうと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
京阪杯の概要
開催日時 | 2024年11月24日(日)15:40発走予定 |
グレード | G3 |
開催競馬場 | 京都競馬場 12R |
コース | 芝1200m |
性齢 | 3歳以上 オープン |
この路線は、9月の末にG1スプリンターズSが行われ、次は来年3月のG1高松宮記念まで間があることから、このレースそのものがG1に繋がると言うほどではないのですが、その分、G1に出走するには賞金が足りない馬たち、スプリンターズSには出たものの大きな着順に終わった馬たちの争いというのが基本的な構図。
そのため、18頭のフルゲートに対して24頭もが名乗りを挙げています。
京阪杯の賞金
着順 | 賞金 |
---|---|
1着 | 4100万円 |
2着 | 1600万円 |
3着 | 1000万円 |
ジャパンカップの会場・コース解説
舞台は、京都・芝1200mで行われます。
京都競馬場には内回りと外回りコースが存在しますが、芝1200mでは内回りコースを使用します。
スタート地点は向こう正面で中央やや左の位置から発走します。
スタートから最初の3コーナーまでは緩やかな上り傾斜が続くため、短距離戦のなかでは極端にハイペースになることはありません。
最初のコーナーまでは約320mで、3コーナーの直前が坂の頂上です。
3コーナーは丘のような作りをしていて、少し平らな道を走ったら今度は急な下り傾斜に切り替わります。
この下り傾斜は4コーナーの手前まで続きます。
4コーナーから最後の直線までは勾配はありません。
そのため、3コーナーの下り傾斜で得た慣性を活かしながら後半一気にペースを引き上げます。
最後の直線は約328mです。
直線上には上り坂は存在しないため、各馬はトップスピードを維持しながらゴール板を目指すことになります。
京都の芝1200mはほかの競馬場と比較すると前半がゆったりします。
その分、脚を後半に活かせられるため、後傾ラップを刻みやすいです。
また、前半部分しかアップダウンは存在しないため、純粋なスピード勝負になりやすく、スタミナやパワーに見劣りある馬でもスピードに長けていたら激走する可能性は十分あります。
シルクロードステークス、葵ステークス、京阪杯、淀短距離ステークス、オパールステークスが行われる、使用頻度の高いコースですね。
京阪杯の出走馬
ここまでのことを念頭に置いた上で、今年の京阪杯の登録馬は24頭もいますので、少なくとも6頭は出れないのですが、各馬の動向を注視しつつ、ここでは24頭全てをみていきましょう。
アグリ
18戦5勝の5歳牡馬。
天下取りまでが視野に入っていた馬ですが、結果としてサウジ遠征でリズムが狂うことに。
CBC賞で大敗したダメージを払拭できずに、G1スプリンターズSを諦めながらも、スワンSでもいいところなし。
復活が期待されますが、馬は生き物ですから、一度リズムを崩してしまうとこうなってしまうんだなという反面教師のような存在に成り下がっており、今回も復活は厳しいでしょう。
アネゴハダ
24戦4勝の5歳牝馬。
セントウルSで4着に走り、アッと言わせたものの、次のオパールSではハンデ1キロ増量で12着に敗れています。
速い時計の決着に不安を残すため、開催が進んだ現在の馬場は好都合なのですが、」その追い風を活かせるかどうか。
プール併用で体を絞ることに専心していますが、仮に良い状態に持ってこれたとしても、ここは相手が強いですね。
ウインカーネリアン
28戦8勝の7歳牡馬。
初の1200だった高松宮記念で2番手から4着に走っています。
7歳の秋を迎えたとはいえ、マイル重賞を2勝している実力馬でもあり、なんといっても前に行けてしぶとい。
切れるというより、総合力で勝負するタイプなので、単勝は買いづらいのですが、今回もその力量から無視はできません。
ヴェントヴォーチェ
16戦7勝の7歳牡馬。
スプリンターズSにお出になられています(16頭立て12番人気で16着)。
ただ、これは1年半振りのレースだったことで、そもそも、「無事だったことで御の字」という勝負を度外視したもの。
元値は高く、オーシャンS勝ちもある馬なのですが、「前回よりは良くても、まだ様子を見なければ」という段階なので、過度の期待は禁物です。
エイシンスポッター
23戦6勝の5歳牡馬。
この馬も、スプリンターズSにお出になられています(16頭立て15番人気で9着)。
終いの脚は確かで、嵌れば鋭い脚を使える馬で実際にキーンランドCでは、強い内容だったサトノレーヴの2着に走れています。
G3レベルでは十分に通用しますので、多頭数を捌けるかどうかがポイントとなりますが、ファンでなくても十分に買えます。
カルチャーデイ
6戦2勝の3歳牝馬。
昨年のファンタジーSの勝ち馬ではありますが、1200の葵Sでは大敗を喫しています。
戦績からも1400の方が良いのでは?1200だと果たして逃げれるのか?
今回が叩き2戦目となること、順調に使えることは良いことですが、シャカリキな勝負気配というものはありません。
カンチェンジェンガ
15戦4勝の4歳牡馬。
春から夏にかけては2ヶ月間隔で、涼しくなってからは間を詰めて使っています。
予定通りに使えることは何よりなのですが、逆から言えば、スケジュールをこなしているだけで、”どうしてもここで”というのが伝わってきません。
重賞メンバーでもそこそこにやれる下地があるので、ちょっともったいない使い方だなと感じます。
グランテスト
12戦4勝の4歳牝馬。
1分7秒台で何度も走っており、テンの脚も速く、どこかで重賞に手が届いてもおかしくありません。
ただ、格というか総合力がまだ足りていないかなと感じますので、今回も、”好走はできても3着まで”なのかなと感じます。
その殻を破れるとすれば、何が何でも全力で逃げて、全力を出し切ることだけだと感じます。
グレイトゲイナー
40戦5勝の7歳牡馬。
4戦連続で重賞に使っているのは立派ですが、逃げて7着だったオーシャンS以外は見どころがないレース。
前々走のCBCでは56.5キロのハンデを課されているのですが、これでもまだ0.5キロ重いかなと感じさせます。
ただ、着差自体はそこまでではないので、今回もここを使うということで良いのかもしれません。
サブライムアンセム
22戦2勝の5歳牝馬。
時計がかかる芝の方がというより、速い時計となった場合には相当に厳しい。
オープン特別でも結果が出ていないのに今回の重賞メンバーが相手なのですから、今回も厳しい。
強調材料がありません。
スコールユニバンス
35戦4勝の5歳牝馬。
出走馬決定順が20番目ですので、出れるかどうかは不明瞭。
前走のオーロカップでは5着に走っていますが、これはハンデが51キロだったから出来た芸当だとも感じます。
後ろから行って、無欲の追い込みが決まるかどうかというところですが、このレースは“格別定”で55キロを背負うこともどう考えても厳しいですね。
セッタレダス卜
20戦4勝の5歳牡馬で2週前に除外されています。
また、出走馬決定順が23番目ですので、出れるかどうかは不明瞭どころか、出走すら厳しい。
1500mやマイル戦で逃げれていますが、ラップが速いわけではなく、出れたとしても、1200のこのメンバーでそれさえ叶うかどうかは…。
チェイスザドリーム
22戦6勝の5歳牝馬。
テンに速い脚があり、特選競馬もうまく走れる馬。
前走のハンデも56キロと牡馬に換算すると58キロですから=重賞を勝てるだけの格があると判断されています。
圧倒的な存在はいませんので、上位に来れても不思議はありません。
テイエムスパーダ
21戦5勝の5歳牝馬。
1分5秒8の大レコードの持ち主ですが、それはもはや過去の話。
やはり、あの頃がこの馬のピークだったのでしょう。
昨年のセントウルSを勝っていますし、今年のアイビスサマーダッシュでも3着していますが、いずれもが相手と相手の出方に恵まれたものに過ぎませんので、買い材料がありません。
ドロップオブライト
20戦5勝の5歳牝馬。
福永厩舎の初重賞制覇を果たした馬。
無理をセず、ここからの再始動を選択したことには好感が持てる。
たまたま重賞を勝っただけとまでは言いませんが、重賞を連勝できるほどの実力があるかは、まだ半信半疑です。
ビッグシーザー
17戦6勝の4歳牡馬。
デビュー時から人気のある馬ですが、トップクラスとはまだ差がありますし、G3レベルでも大丈夫というレベルではありません。
確かに、前走は58キロを背負ってのものですし、京都の1200m適性は高いですから、今回人気に推されることもわかります。
ただ、オッズに見合うかどうか?私は負けるに一票を投じたいと思います。
プルパレイ
25戦4勝の5歳セン馬で3週前に除外されています。
夏の札幌では一定の結果を残せており、時計がかかったほうが良いでしょう。
「前走は外枠が堪えた」ことは事実で、「内枠が当たるようなら」が、前進できてもおかしくありません。
ただ、それでも馬券圏内突入は厳しいものがあります。
ペアポルックス
8戦2勝の3歳牡馬。
葵Sで1分7秒3で走り2着しているのですから、このコースは合っているはず。
その後が期待ほど走れていないことで、今回も人気薄となりましょうが、この馬はまだ見限れない。
岩田康騎手が3総連続で乗るのもプラス材料で、今回のメンバーならば、一発の期待までをもして良いのではと感じます。
マメコ
22戦4勝の5歳牝馬。
夏の北海道を4戦し、ここが休養明け。
しらかばSのハンデが54キロなので、G3を勝ち切るには2キロ分足りていないという評価をされており、その評価は妥当と思えます。
ただ、この馬も速い決着よりも、現在の馬場が有利だとはいえますので、立ち回りの巧さを活かせればひょっとしてという期待は持てます。
ミル卜クレイモー
20戦4勝の4歳牡馬。
出走馬決定順が20番目ですので、出れるかどうかは不明瞭。
前々走で3勝級を勝ってオープン入り。
1200mのレースでは、安定して速い時計で走れており、スプリント適正の高い馬だと断言できます。
もちろん、現状で重賞でいきなり通用しますとも言えませんので、出れたとしてもまずは様子見となります。
モズメイメイ
16戦5勝の4歳牝馬。
惜しくもサマースプリントチャンピオンを逃し、スプリンターズSにもお出になられていますが(11番人気で10着)、さすがにお釣りがなかった。
立て直して、今回に臨むわけですが、この馬はなにしろスタートセンスが抜群の馬。
枠順と枠の並びにもよりますが、好ポジションから上手い立ち回りをみせるかもしれません。
ただ、力技で押し切るところまでは出来ますまい。
ラプタス
31戦10勝の8歳セン馬。
すでに8歳の秋ですが、10勝もしているように、立派な馬です。
とはいえ、ダートを使ってきている馬で、この年になっていきなり芝のスピードレースでどうこうを望むのは酷。
JBCで除外を喰らったことは痛恨でした。
レッドヒルシューズ
18戦4勝の4歳牝馬。
前走のみちのくSでは3番手からその順位を守っての3着。
オープンでもやっていけることを昇級2戦目で早々と示したと言っていいでしょう。
ただし、今回は重賞ですし、メンバーも1段上がっていますので、仲々厳しいと言わざるを得ません。
レッドベルオーブ
24戦3勝の6歳牡馬。
出走馬決定順の18番目なので、出ようと思えば出れます。
しかし、近走は大きな着順が並んでおり、前走のしらかばSのみが評価できるという内容。
きっかけを掴んでリフレッシュ、そして今回に臨むということのみが良い点です。
京阪杯の過去10年の傾向から予想
阪神で行われた3年も含めて過去10年を振り返ります。
穴を呼ぶのは5歳以上
3歳=19頭が出走し、
【 2 2 0 15 】
4歳=35頭が出走し、
【 3 4 2 26 】
5歳=53頭が出走し、
【 3 2 5 43 】
6歳=37頭が出走し、
【 2 0 3 32 】
7歳上=25頭が出走し、
【 0 2 1 22 】
連対率ならば3歳、4歳。
5歳以上の1〜3着馬18頭の内、10頭が9番人気以下でした。
穴なら高齢馬という構図と言えますね。
オープン実績
重賞で1〜5着か、オープン特別で1〜3着の実績があったのが、1〜3着馬の30頭中で28頭を数えます。
そのうち、25頭には、重賞で1〜3着か、オープン特別勝ちがありました。
重賞で1〜5着、オープン特別で1〜3着の実績がなかった馬は、ここがオープン初出走の馬たちでした。
※出走経験があるならば、好走実績は必須となります。
1200mで連対
1200mで連対すらなかったのは、1〜3着馬31頭中で2頭のみ。
この2頭には、1400mの重賞で1〜4着の実績がありました。
「1200mで準オープンかオープンで連対していること」が距離実績の目安となります。
ステップはバラバラ
前走のステップはバラバラ。
前走が、平地の条件戦だった馬は、【 0 2 2 10 】。
このうち、【 0 1 1 3 】は前走の当該場の1200m戦で勝っていましたので、京都1200m組は加点というスタンスで良いでしょう。
オープンからの馬は、前走がG1なら「近3走で重賞で勝ち馬から0秒3差以内が1回以上」、G2なら「前走が勝ち馬から0秒4差以内」、G3なら「前走が函館SSかキーンランドCで勝ち馬から0秒5差以内の1〜6着」、オープン特別なら「前走が1200m戦で1〜3着」が目安となります。
京阪杯の予想買い目
ビッグシーザーが1番人気となりそうですが、私はこの馬をそう評価していません。
ちょっと単勝は買いづらいですね。
ではどれからいくのか?
ウインカーネリアンの総合力を買いたい。
とはいえ、1着固定ではどうなのか?とも思えますので、この馬からの3連複軸1頭。
混戦模様なので、相手は5頭買っても良いと思います。
ペアポルックスが出れなかった際は、新たにどれかを買うよりも6点で良いと思います。