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【元騎手塚越監修】青葉賞(G2)2024 見解予想

塚越の重賞ウマPICK

春の東京、京都が2週目を迎えます。

やはりというべきか、先週は芝コンディションの良い状態で、速い時計の決着&低配当(特に単勝、馬単まで)の決着が多かったなという印象でした。

もちろん、この傾向は大筋で今週も同じです。

日曜・京都では天皇賞(春)が行われますが、土曜の東京・G2青葉賞。このレースもダービーに向けて、「買える馬はいるのか?」を見極める重要なレースであり、「ダービーでも勝ち負けになる」と考えている陣営は、「出来るだけ遅い時計で、なるべくラクに勝てないといけない」と考えています。

ここでラクに勝てないことには、相手が二枚は強くなるダービーで通用するわけがないし、速い時計で勝ってしまったのでは肝心のダービーに良い状態で臨むことはできません。

考えることが多い青葉賞ですが、過去の傾向も踏まえ、今年の有力馬まで見ていきましょう。

青葉賞組の立ち位置

今年の青葉賞はフルゲートの18頭に対して19頭が登録していますが、一番賞金を持っているパワーホールにしても、その額は、『1000万円』と、ダービーの出走にはハッキリ言って足りない額でしかありません。

そうです、現時点でダービーに出たいと思ったら、青葉賞で『2着までに入る』しかないわけで、これが大きなポイントとなります。

「賞金ももちろん欲しいから勝つのが一番良いのは間違いがない」
「だけども、勝ちに行って2着も外すようならばダービーには出れない」

青葉賞を勝てれば5400万、2着でも2200万円、そして〝出れること自体が栄誉”であるダービーに出走することができ、ダービーで勝てれば3億円、2着でも1億2000万、3着だって7500万、4着でも4500万を手にすることができます。

いかに皐月賞組が強く、(結果として)4着とか5着でも十分なリカバリーとなることを考えると、青葉賞で、下手に勝ちに行って3着に終わってしまったのでは〝本末転倒”というわけなんですね。

そこも忘れずに、下地としてほしいものです。

今年の青葉賞の見解

今年の皐月賞(とくに上位3着まで)はとてつもなく強いレースでした。

時計も速かったですし、3着ジャンタルマンタルはNHKマイルCに回るようですが、それでも特に皐月賞馬・ジャスティンミラノの牙城を崩すには程遠いと言えるでしょう。

青葉賞組にとって、とてつもなく高い壁であり、現時点でダービーを云々言える、見据えるところまでは行っておりません、行けておりません。

ですが、逆にプラスに捉えた場合、今年の青葉賞は、たとえ1戦1勝だとしても、”無敗馬”がいないので、余計なイメージにとらわれることなく、【正確な能力比較・舞台適正・ローテーションも含めた状態】つまりは、【現有戦力】を割り出すことで正解に近づける、馬券的に王道のレースとなります。

今年の青葉賞の見解としては、1、2着馬がこの後ダービーに向かうことになりますが、現時点では、それがどの馬であったとしても、ダービーでは足りないでしょう。

しかし、だからこそ、

青葉賞で勝ちたい、賞金を加算したい、ダービーに出たい。どの陣営にとってもチャンスがある、力の入る、面白い構図のレースとなっているわけです。

東京2400mの特徴

言うまでもなく、チャンピオンコースです。日本ダービー、オークス、ジャパンCと、日本を代表する大レースが行われる舞台。最初のコーナーまでの距離はおよそ350mで、ゴール板を一度通過、コースを一周します。

基本的には長距離戦とあって、スローペースからの瞬発力勝負になることが多くなりますが、逃げ馬のペースによって勝ち馬の脚質は様々で、チャンピオンを決するコースらしく、スピード、スタミナがバランス良く求められ、逃げ切ることは難しいですね。

近年では青葉賞でも、1ハロン12秒ずつ×12で2分24秒0を物差しに、レースの価値がいかほどだったかを問われます。

かつては東西で条件級の青葉賞が行われていましたが、ダービー指定OPとして1984年に東京に一本化されました。その後、1994年に重賞に、2001年にはG3からG2に昇格して現在に至っています。なお、1984年以来東京2400mという舞台設定に変化はありません。

ちなみに、本番のダービーにおいて青葉賞組は8連対を数えますが、そのすべてが2着。ここからダービー馬が誕生していないことを、〝不思議”と捉えるか、〝仕方ない”と捉えるかですね。

青葉賞の過去の傾向と特徴

重賞・OP路線から距離を延ばしてきた組か、あるいは長距離を意識してきた組か?

それがこのレースのポイントとなりますが、結果は歴然。

前走が芝2200m以上の1勝級だった馬が、

・1着馬に6頭
・2着馬に6頭
・3着馬に5頭

こんなにもいますので、常識的に考えれば、今年も該当する馬をチェックする、信用するしかありません。

重賞、OP組は前走で4着以内

1勝級組に関しては、当然ながら勝っていることが条件で、例外は1~2着馬にそれぞれ1頭ずつしかいません。

一方、重賞・OP組の場合は4着以内が目安。

こちらの例外は、1着馬と3着馬にそれぞれ1頭ずつしかいません。

レース間隔は中3~8週

前走からの間隔は中3~8週の範囲であること。

こちらの例外は1,2着馬にそれぞれ2頭、3着馬にも3頭。

なお、この時点で着外(6着以下)経験が2度以上あった馬、また、二桁着順があった馬も減点となります。

前者は1着馬と3着馬に各1頭、後者も1着馬に1頭、3着馬に2頭いるだけです。

1番人気は6連対だが…

1番人気は、2,1,3,1,3,2,3,2,5,1。

10年で6連対ですから、相応と言って良いし、ややものたりなくもあるという数字ですが、3着以内には9頭、9割が入っています。

原則として、『三分戦』

今年の青葉賞に関しては三分戦になることが予想されます。

・シュガークン 3戦2勝
大寒賞勝ちの時計は層でもないですが、内容が良い。
逃げなくても大丈夫ですから、パフォーマンスレベルが計算できます。

・ヘデントール 3戦2勝
スタートが雑なので、これはマイナスですが、スケールの大きさ感じさせます。
完成度が低いことはネックですが、それだけ伸びしろがあり、魅力的な馬です。

・マーシャルポイント 3戦2勝
完成度高く、競馬センスが高い。
総合力が足りているかどうかがポイントとなりますが、十分に期待できる馬です。

●●●

ここまでを踏まえた上で、追い切りをチェックし、各馬の状態、各陣営の本気度を探っていきましょう。

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