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中日新聞杯2024の過去傾向と全頭診断で有力馬を予想

中日新聞杯2024予想 塚越の重賞ウマPICK
中日新聞杯2024予想

2024年12月7日土曜日、中京メインで行われるハンデ戦の中日新聞杯。

「距離の2000mにこだわって」弥生賞馬で皐月賞2着のコスモキュランダがここに鉾を向けてきました。

典型的な、「良い形で今年を終えて、来年の飛躍につなげたい」というパターンなのですが、果たしてそれが叶うかどうか。

これが、このレースを紐解く最大で最初の関門となります。

あとのメンバーには、この馬ほどの“ビッグネーム”はいないのですけども、『サマー2000を取りそこねたキングズパレス』、『充実著しいロードデルレイにクロゼイロドズル』、先週のステイヤーズS、チャレンジカップからスライドしたエヒトなどなど、G3らしいメンバーが揃ったなという印象で、ここらが上位人気を構成します。

中日新聞杯の概要

開催日時 2024年12月7日(土)15:25発走予定
グレード G3
開催競馬場 中京競馬場 12R
コース 芝2000m
性齢 3歳以上 オープン

ハンデ戦のG3のスタンダードですけども、距離が特殊でさえなければステイヤーズSの方が良いなと思える賞金ですね。

それと、私の感覚になりますが、G2弥生賞を勝った馬が、ハンデ戦のG3に出てきちゃダメだと思っています。

そういう感覚は競馬関係者も同じことで、コスモキュランダ陣営が満場一致で”ここへの出走を選択したわけではないであろうことも付け加えておきます。

中日新聞杯の賞金

着順 賞金
1着 4300万円
2着 1700万円
3着 1100万円

中日新聞杯の会場・コース解説

中日新聞杯の会場とコースの特徴を解説していきます。

急坂からのスタート

中京の芝2000mのスタート地点はスタンド側の急坂の途中です。

スタートしていきなり坂を駆け上がることになるので、後肢の踏ん張りが利かない馬、後肢の力が弱い馬は出遅れるリスクが高まります。

また、最初のコーナーまで約350mほどあることで、ポジション争いも激しくなりません。

最初の1,2コーナーは緩やかな上り坂となっていて、向こう正面まで続きますので、これも前半が緩くなる要因。

コーナーはそこそこ鋭角のため、これでもかと、どうしてもペースが緩くなる傾向が強くなるわけです。

向こう正面は400mほどで、中間くらいに上り坂のてっぺんがあります。

下り坂とスパイラルカーブの複合コース

上り坂を過ぎると今度は緩やかで長い下り坂が続きます。

この下り坂はスタンド側まで続くので、ここで必然的にスピードも上がります。

3,4コーナーは1,2コーナーと比較するとコーナーが大きく、スパイラルカーブです。

この3,4コーナーは終始下り坂なので、スパイラルカーブも相まって、ペースは速くなって、そこまでが縦長だったとしても、一気に馬群が詰まります。

直線に向くと、その長さは約412mで、途中にスタート直後に駆け上がった上り坂を再び駆け上がります。

この上り坂は高低差2mで日本一の急坂がある中山に次いで傾斜があるのでかなりタフです。

スタミナとパワーが要求される

坂を上った先、さらに1ハロンほど走るのでスタミナとパワーが要求されます。

中京は3,4コーナーでペースが上がりやすく、直線も長いので全競馬場の中でも差しや追い込み馬が好走しやすいです。

ところが、芝2000mに限ると、坂の途中からスタートにくわえて1,2コーナーが鋭角の上り坂ということもあり、ペースがスローになりやすいです。

ゆえに、逃げや先行馬が好走しやすい舞台となっているというよりも、必然的にそうなるコースだというわけです。

中日新聞杯の出走馬

ここまでのことを念頭に置いた上で、今年はフルゲートの18頭に対して登録馬が24頭もいますが、古馬のレースですので、出走馬決定順の18番目といいますか、16位タイが3頭いてここまでで18頭が埋まります。

アスクワイルドモア

54キロ

16戦2勝の5歳牡馬で新潟記念では56キロのハンデを課せられていましたが、ケファエルSでは55キロに減量、さらには前走の福島記念では54キロへと減量となり、今回は据え置きの54キロ。

少しでも軽く走れるのは今回にに関してはもちろん有利に働きますが、世界一優秀だと言われるJRAのハンデキャッパー”が、現状のこの馬にはそれだけの能力しかないと評価した事実は重い。

昔に比べれば、ハンデの付き方が柔軟になっているとはいっても、ここまで明確と言うか、露骨なハンデの付き方はちょっとお目にかかれませんね。

アドマイヤハレー

55キロ

28戦4勝の6歳牡馬。

G2アルゼンチン共和国杯が55キロで4着。

いつも長めの距離を走っている馬なので、今回の2000mのペースに対応できるかが課題ですが、中京2000mはスローになることが多いので、そこまで神経質になることはないでしょう。

据え置かれたハンデも妥当だと思えることで、いつものこの馬のパフォーマンスがみられることでしょう。

そうなると、勝つまでのイメージは湧きませんが、2,3着への食い込みならばご都合主義とまでは言えません。

ヱヒト

59キロ

31戦6勝の7歳牡馬。

先週のステイヤーズS、チャレンジカップへの出走プランを先延ばしにしたら、59キロのハンデが待っていたという気の毒な経緯。

現状のこの馬にここまでのハンデに見合う力量があるのか?という疑問が大いにありますけども、お役所仕事的とも感じます。

ただし、小倉記念を58キロで勝っているのですから、文句も言えないところ。

個人的には、『先週に使っておいたほうが良かったのでは…』と感じています。

エリカヴァレリア

53キロ

19戦4勝の6歳牝馬。

今回がオープンに入って2戦目で、前回のタイランドカップから斤量据え置きの53キロ。

この馬も長めの距離で結果を出してきた馬です。

6歳春でのオープン入りと遅咲きでもあるのですが、数もそこまで使っておいませんので、今が旬でこの馬の現役生活で今が一番充実しているのかもしれません。

キングズパレス

57.5キロ

21戦4勝の5歳牡馬。

天皇賞こそ出遅れて大敗しましたが、G3レベルなら上位の常連で、ここに出てくるのは既成路線とさえ言って良いでしょう。

安定感から、0.5キロの増量も仕方のないところでそれでも大幅な戦力減はありますまい。

戦績が示すように、勝ち切るとまでは言えませんが、そこを逆手にとっての単勝、この馬からのワイドが狙い目となります。

クルゼイドロズル

57キロ

13戦4勝の4歳牡馬。

なんといっても、関越Sのレコードが秀逸で、このパフォーマンスによって57キロの評価をされていると言っても過言ではありません。

同じ左回りでも、軽い新潟のワンターンと、急坂でコーナー4回の中京2000mでは要求される能力が違ってくるため、今回の適正に?がつきますが、能力・現有戦力を考えると通用してなんの不思議もありません。

2000mが初めてとなるのも若干の不安材料となります。

コスモキュランダ

58キロ

当然のことながら、菊花賞での着順が良ければここに出てくることはなかったでしょう。

とはいえ、菊花賞の14着は厳然たる事実で、それがあっても58キロのハンデを課せられているということが、この馬の強さです。

弥生賞でもダービーでも、セントライト記念でも菊花賞でも出遅れていますので、坂道スタートとなる今回も出遅れるものだと思っていて良いでしょう。

それでも台頭できるだけの力はありますが、少なくともオッズからも単勝は買えないですね。

ジェイパームス

56キロ

8戦4勝の4歳セン馬で、前走の富士Sはかわいそうなレースだったのでノーカウントで良いでしょう。

3勝級・むらさき賞を56キロで好時計が勝ちしており、オープンでの良績がないことで、その56キロが据え置きというか、これ以上にはできないという判断で、その時負かしているのが、G3福島記念でも1番人気に推されたドクタードリトル。

56キロは恵まれたハンデ”ではないかとさえ思えますので、十分に期待したいところです!

シランケド

54キロ

9戦4勝の4歳牝馬で、出れば中1週となることで、G1エリザベス女王杯を自重し、ここまで待った経緯。

魚沼Sこそ出遅れて後ろからの競馬になりましたが、本来は前に行けて流れにも乗れて、末もしっかりとしたタイプ。

エリザベス女王杯を自重したことはプラスに出るのではと期待しています。

デシエルト

58キロ

13戦5勝の5歳牡馬。

ダートで勝ってきた馬が、アンドロメダSを使ったところ8番人気ながら3馬身半差の逃げ切り圧勝。

あれだけのパフォーマンスを見せられてしまうと、58キロのハンデも仕方がないのかなと思えます。

3歳時の若葉Sも勝っていますから、もちろん芝がダメだということはないので、納得は納得なのですが、同じことが出来るならば、十分過ぎるほどに勝ちに届きます。

ドクタードリトル

56キロ

17戦4勝の4歳牡馬で、年初には条件戦を走っていたことを思うと、今年1年よく頑張ったなと頭が下がります。

福島記念の1番人気はさすがに過剰人気でしょうと思えましたが、それでも相応にまとめているあたり、地力も強化できているということ。

ここを使わずに休ませたほうが…。

正直、そう思えますが、出てくるならば、この馬の根性と地力で相応に走ってしまうのではないかと思えます。

トーセンリョウ

55キロ

11戦4勝の5歳牡馬。

今回がオープンに上がっての昇級初戦。

センスの高い馬で、速い時計もあるのですが、正直、ここは様子をみたほうがという力関係ですね。

とはいえ、元値は確かなので、ファンの人ならば、買っていいでしょう。

フライクライクバード

57キロ

23戦5勝の7歳セン馬。

前走の福島記念は10着に終わっていますが、2番人気に支持されていました。

右回りの小回りは良くなかった感じもしますが、今回は3勝を挙げている得意の中京に替わりますので、ハンデ据え置きと合わせて好材料に映ります。

57.5キロと言われてもおかしくないだけの力量がありますので、切れない馬です。

ベリーヴィーナス

53キロ

17戦4勝の5歳牝馬。

マーメイドSを大敗していますが、その時の53キロが据え置き。

そのマーメイドSこそ大敗していますが、その一戦を持ってオープンでは厳しいというのは早計。

前に行ける軽快な脚もありますし、500キロほどある雄大な馬体ですので、この馬体の持ち主に53キロなのは、一変があっても驚けません。

《多少のことには目をつぶって買える》 そんな存在です。

マイネルメモリー

55キロ

23戦4勝の4歳牡馬。

今回がオープン3戦目で、ケファエルS、アルゼンチン共和国杯とも5着に走っています。

4コーナーでの順位を確実に上げていることがこの馬の力量で、今回も相応の走りが期待できます。

マコトヴェリーキー

55キロ

12戦4勝の4歳牡馬。

同条件の高山ステークスを勝っての昇級初戦となります。

その高山ステークスがスローの流れを中団から差し切り勝ち。

当然、メンバーレベルが高くなっていますので同じ芸当が出来るかどうかは未知数ですが、この馬からすれば、使うレースはここだとなるのは当然です。

マテンロウレオ

58.5キロ

19戦3勝の5歳牡馬。

近走は期待ほど走れていませんが、いわゆる歴戦の古馬で地力が衰えているわけではありません。

前に行ける脚もありますし、ここに入れば実力で押し切ってもなんらおかしくありません。

ただ今回は7ヶ月の休み明けとなることで、思うように動けるかどうかで、ハンデの重さを考えると、手は出しづらいところですね。

ロードデルレイ

57.5キロ

7戦5勝の4歳牡馬。

7回走って5回も勝っているのですから、素質は疑うべくもありません。

2着に負けた前走は、『まだ硬いな』と感じさせましたが、それでも3着以下は離しており、状態さえ本物に戻れば、重賞の1つや2つは軽いなと感じさせました。

とはいえ、今回もまだ『良化途上』だと感じますので、どこまで信じれば良いかがポイントとなります。

中日新聞杯の出走馬

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17年から、現在の12月開催でハンデ戦となりましたので、この7年を振り返ります。

3,4歳が中心

3歳馬=11頭が出走し、

【 2 2 0 7 】

4歳馬=37頭が出走し、

【 4 2 5 26 】

5歳=37頭が出走し、

【 1 0 2 34 】

6歳上=34頭が出走し、

【 0 3 0 31 】

連対馬が7年で14頭いるわけですが、そのうちの10頭が3、4歳馬でした。

こうなると、5歳以上には手が出しづらいですね。

3歳馬の取捨の目安は?

3歳は7頭が重賞の勝ち馬。

もっといえば、古馬相手に1秒0差以内の経験があれば、【 1 2 0 2 】の成績です。

斤量の減った4歳馬は狙い目

前走時から斤量の減っていたいた馬は、

【 3 2 2 38 】

このうちで、

【 3 1 2 12 】

が、4歳馬の成績です。

重賞からの臨戦でこのパターンならば、

【 2 1 1 2 】

と、格段に信頼度がアップしています。

また、いわゆるG1帰りは、2,3,1,10着と信頼できる結果が残っています。

注目は前走より、前々走

前走が1〜5着だった馬が41頭で、

【 2 1 3 35 】

一方で、前走が2桁着順だった馬が、

【 2 2 3 37 】

ですから、大差がないというより、むしろ大敗組のほうが良いくらい。

また、前走で前走で二桁着順だった馬のうち、

【 2 1 0 4 】

は、前走で1〜3番人気に支持されていました。

前々走で重賞で勝ち馬から1秒0差以内なら、

【 4 5 4 32 】

なので、穴ならこのパターンに注目ですね!

ハンデ頭の割引はしなくて良い

ハンデ頭は、

(2,6)(3,5)(2,7,9,13,14)(3,14)4,5,4着となっています。

勝ちきれてはいませんが、堅実に走っているとは言えます。

そのため、割り引くこともないでしょう。

距離実績は欲しい

1〜3着馬が7年で21頭いるわけですが、2000m以上で勝ったことがなかったのはのべ4頭。

20年に勝ったボッケリーニは2000m以上が未経験でした。

20年に2着し、21年に3着だったシゲルピンクダイヤはG1秋華賞の3着馬でした。

23年の3着馬ピンハイはオークスの4着馬でした。

※やはり距離実績のない馬でも隠れた距離実績があったということですね。

左回りで勝っていれば

左回りで勝っていたのは、1〜3着馬の21頭中13頭いました。

残る8頭のうち、6頭は左回りで2走以下でした。

残る2頭は、20、21年のシゲルピンクダイヤ(=秋華賞3着馬)です。

G3中日新聞杯の予想買い目

一見、コスモキュランダで断然かと思われたレースですが、掘り下げていくとそうでもないと判明したのではないでしょうか。

実のところ、ロードデルレイが◎に相応しいのではと思っていたのですが、どうも肝心の状態が信じられるほどには上がってきていないようにしか思えません。

ならば、それに替わり得る馬は?

キングズパレス
ジェイパームス
デシエルト

この3頭が候補であり、その中から、パフォーマンスレベルがもっともイメージしやすいのがデシエルトなので、これが◎でまずは単勝(=相応以上についてもくれるでしょう)。

3連複軸1頭(6点)
軸:デシエルト
相手:キングズパレス、ジェイパームス、コスモキュランダ、シランケド
3連単フォーメーション(12点)
1着デシエルト
2着キングズパレス,ジェイパームス,コスモキュランダ,シランケド
3着キングズパレス,ジェイパームス,コスモキュランダ,シランケド

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