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ジャパンカップ2024特集!追い切りや枠順から展開を最終予想

ジャパンカップ特集 東の穴・西の穴
ジャパンカップ特集

本記事ではジャパンカップの過去の傾向から、追い切り後の最終予想まで解説していきます。

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過去10年データから読み解くジャパンカップ

天皇賞(秋)を鮮やかに勝ったドウデュース、ディープインパクト産駒の英国ダービー馬オーギュストロダン、同馬にキングジョージで快勝したゴリアット、バーデン大賞を勝ったファンタスティックムーンと久々に海外の強豪が参戦。3頭はともに1着ボーナス4億5000万円の権利を有する。

総賞金は9億5000万円にのぼり、今年の海外勢はこれまで以上に鼻息が荒い。ブリーダーズCと香港国際競走に挟まれ、苦境にあったジャパンCはボーナス拠出の成果がようやく出た。

迎撃する側はドウデュースだけではない。秋華賞を制し、牝馬二冠を決めたチェルヴィニアや休み明けの天皇賞(秋)4着と上々の発進だったジャスティンパレス、昨年有馬記念2着スターズオンアース、宝塚記念1、2着ブローザホーン、ソールオリエンス、菊花賞馬ドゥレッツァ、これから成長期を迎えるシンエンペラーと2400mに可能性を感じる面々がそろった。

ジャパンカップ人気の傾向

人気 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
1番人気 5 1 2 2 50.00% 60.00% 80.00%
2番人気 0 3 3 4 0.00% 30.00% 60.00%
3番人気 2 2 1 5 20.00% 40.00% 50.00%
4番人気 2 1 1 6 20.00% 30.00% 40.00%
5番人気 1 2 1 6 10.00% 30.00% 40.00%
6番人気 0 0 2 8 0.00% 0.00% 20.00%
7番人気 0 1 0 9 0.00% 10.00% 10.00%
8番人気 0 0 0 10 0.00% 0.00% 0.00%
9番人気 0 0 0 10 0.00% 0.00% 0.00%
10番人気~ 0 0 0 78 0.00% 0.00% 0.00%

なんといっても人気別では1番人気だろう。10年で半数の5勝をあげ、着外に敗れたのはたった2頭。チャンピオンコースたる東京芝2400mらしく、実力がストレートに反映されやすい。

年齢 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
3歳 1 0 0 0 100.0% 100.0% 100.0%
4歳 3 1 0 0 75.0% 100.0% 100.0%
5歳 1 0 2 2 20.0% 20.0% 60.0%

1番人気馬の年齢内訳をみると、3、4歳の1番人気は3着以下なし。連対率は100%と絶大な信頼感を誇る。競走馬としての成長曲線のなかで、もっとも充実する時期でもある3~4歳秋なら、まず負けない。

一方で、ドウデュースの5歳は1-0-2-2。4歳以下と比べると、1番人気を裏切る場面が目立つ。これは気になる。1番人気4着以下2はいずれも5歳。少し下り基調にある5歳秋はひと踏ん張りできるかどうかの瀬戸際のようだ。

敗れた2頭はジェンティルドンナとレイデオロ。共通するのは前走天皇賞(秋)で2着以下だったこと。反対に前走天皇賞(秋)1着なら1-0-2-0で、馬券圏外はなくなる。一瞬不安になったが、ドウデュースの信頼度は揺るがない。

勝てば、引退レースで三冠馬2頭を破ったアーモンドアイに続く。3着に敗れたキタサンブラックやアーモンドアイの域へ近づけるかどうか。ジャパンCはそんな位置づけにある。

ジャパンカップ年齢別の好走ゾーンとは

年齢 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
3歳 1 4 2 17 4.2% 20.8% 29.2%
4歳 5 3 4 38 10.0% 16.0% 24.0%
5歳 4 3 4 31 9.5% 16.7% 26.2%
6歳 0 0 0 32 0.0% 0.0% 0.0%
7歳~ 0 0 0 20 0.0% 0.0% 0.0%

年齢別全体でみると、5歳は決して悪くはない。勝率は4歳と互角。複勝率も高い。成長曲線と一言でいっても、それは個体ごとに違う。

2、3歳からトップ戦線を駆け抜ければ、さすがに下降するタイミングかもしれないが、3歳後半や4歳になって上昇カーブを描く場合、5歳いっぱいはまだまだ力は落ちない。晩成と早期活躍組を分けて考えることも必要だろう。

3歳・前走レース別成績※主要レースのみ

前走レース名 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
秋華賞 1 2 1 3 14.3% 42.9% 57.1%
神戸新聞杯 0 1 1 0 0.0% 50.0% 100.0%
菊花賞 0 1 0 4 0.0% 20.0% 20.0%
天皇賞(秋) 0 0 0 3 0.0% 0.0% 0.0%
凱旋門賞 0 0 0 3 0.0% 0.0% 0.0%

世代ごとに傾向をみることで、好走馬を抽出してみる。まずは3歳だ。全体的な成績は話題ほど高くないが、これは10月まで三冠レースを戦ったため、正直、状態面の維持が難しいからでもある。

コントレイルとデアリングタクトがアーモンドアイに敗れ、リバティアイランドはイクイノックスに敗れたことで、すっかりそんなイメージが強い。

レース別では菊花賞より1週早く、斤量が軽い牝馬の秋華賞が優勢だ。なお、秋華賞1着が1-1-1-1。性別世代限定戦なら、勝っていないとはじまらない。

チェルヴィニアはデータ上、悪くない。ドウデュースに敵わないかもしれないが、2頭目の欄には十分入れていい。秋華賞を0秒1差以上で勝利できれば、1-1-1-0と崩れない。0秒3差だったチェルヴィニアは大きく崩れないだろう。

ただ、好走3頭はすべて牝馬三冠馬。オークスと秋華賞二冠のミッキークイーンは8着に敗れた。多少、ひっかかる。

ちなみにシンエンペラーの前走凱旋門賞は0-0-0-3。このうち2頭は外国馬で、もう一頭はハープスター2番人気5着。3歳での渡仏は簡単ではなく、まして凱旋門賞という世界最高峰のレースに挑んだ直後とあっては、力を出せないことも想定できる。成長途上の3歳は来年のための経験という側面が強い。

4歳馬の逆転はあるか

4歳・前走レース別成績※好走のみ

前走レース名 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
天皇賞(秋) 4 2 2 12 20.0% 30.0% 40.0%
京都大賞典 1 0 0 5 16.7% 16.7% 16.7%
AR共和国杯 0 1 1 2 0.0% 25.0% 50.0%
Vマイル 0 0 1 0 0.0% 0.0% 100.0%

4歳は前走レース別の傾向から。前走天皇賞(秋)は4-2-2-12と質量ともに圧倒的。4歳天皇賞(秋)経由は人気がポイントになる。天皇賞(秋)5番人気以内の4歳は4-1-2-3。

勝ち馬はすべて天皇賞(秋)時点で上位人気評価を受けていた馬ばかり。ジャパンCで上昇するというより、秋の開幕時から上位にいないと、ジャパンCで逆転できない。

つまり、天皇賞(秋)でスピード不足のため、実力を出しれなかった馬が、距離が延びて反転するといったイメージでいい。

今年はソールオリエンスがいるが、前走は7番人気。宝塚記念2着は道悪での好走と考えられ、純粋な実力評価となると、上位には推されなかった。とはいえ、ジャパンCが道悪になれば、話は変わってきそう。言いかえれば、良馬場であれば、前走7着が妥当といったところ。逆転は考えにくい。

海外勢は3頭とも4歳だが、ジャパンCの外国馬は0-0-0-25。かつてと異なり、馬場適性と能力値のバランスが悪く、力を出していない。

今年の3頭は実績的には世界最上位の存在ではあるが、はたして適性はどうだろうか。欧州の速い馬場に強いとされるオーギュストロダンも血統は申し分ないとしても、はたして日本の高速馬場に対応できるかどうか。正直、ここはやってみないとわからない。

ソールオリエンス、海外勢以外の4歳となると、ドゥレッツァだ。前走は英国インターナショナルS5着。3カ月と休養十分だ。前走海外を日本調教馬に限定すると、0-1-0-3。凱旋門賞から挑んだ5歳ジャスタウェイ2着のみ。古馬ならば、強行軍もこなせる。

ただ、ジャスタウェイはハーツクライ産駒の典型的な晩成。成長曲線の個体差を証明した一頭だ。4歳ドゥレッツァはどうだろうか。じっくりと育てられ、5連勝で菊花賞馬になった。4歳もここまで3走しかしておらず、活力はたっぷり。10ハロンのインターナショナルSよりジャパンCの方が力を出せる。

ドウデュースの対抗馬は

5歳・前走上がり3ハロン別成績

上がり順位 1着 2着 3着 着外 勝率 連対率 複勝率
1位 1 0 2 3 16.7% 16.7% 50.0%
2位 0 1 0 1 0.0% 50.0% 50.0%
3位 2 0 0 1 66.7% 66.7% 66.7%
4、5位 1 0 1 3 20.0% 20.0% 40.0%
6位~ 0 1 1 17 0.0% 5.3% 10.5%

最後に5歳について。ドウデュースは上記の通りだが、ほかにもジャスティンパレス、スターズオンアース、ダノンベルーガ、ブローザホーンなど多彩だ。目安は前走の上がり3ハロン順位にある。どんなレースであっても、上がり3ハロン3位以内であれば、3-1-2-5。あっても4、5位1-0-1-3までで、6位以下は明らかに落ちる。

5歳は活力が問題だと述べたが、やはり直前のレースのラストでライバルたちと比べ、上位に入る末脚を繰り出せていないと厳しい。理想は3位以内。展開がどうであれ、最後に脚を使えたかどうかは活力を推しはかる材料となる。ドウデュースはもちろん、ジャスティンパレスも2位タイでジャパンCでも3、4歳相手にまだまだ戦える。距離延長は間違えなくプラスだろう。

反対にブローザホーンは非常に気になる。京都大賞典最下位は休み明けだけが要因だろうか。予定通りのひと叩きとはとりづらい敗戦だった。宝塚記念でピークを迎え、そこで燃え尽きたのではないかと疑いたくなる。データでも当然、6位以下0-1-1-17と不安材料。活力の残量がカギとなる5歳だからこそ、大敗はマイナス。なにごともなかったかのように甦ると考えるのは都合がよすぎはしないか。

ジャパンカップの追い切り結果と枠順から考察

ジャパンカップの追い切り結果と枠順から、展開を考察していきます。

ドウデュースの主役は動かない

ドウデュースとオーギュストロダン、ゴリアットとの実力比べ。昨年、世界一に輝いたジャパンCは今年、一気に華やかで胸躍る好カードへと変わった。世界一への原動力となったイクイノックスのライバルであるドウデュースは前走天皇賞(秋)4年連続GⅠ勝利を達成。ふたつ負けてひとつ勝つという不思議な法則がある。だが、現役は多くてあと2走。2連敗で終わるわけがない。

ジャパンCのポイントになるのは、天皇賞(秋)だ。ドウデュースのほかに4着ジャスティンパレス、7着ソールオリエンス、14着ダノンベルーガが出走する。このレースは先手候補が2頭いた。同厩舎のノースブリッジとホウオウビスケッツ。騎手は親子。あらかた競り合いは考えられなかった。

実際は内枠ノースブリッジがゲートで遅れ、ホウオウビスケッツのマイペース。序盤600m12.8-11.5-11.6、35.9と入りから速くない。中盤は12.0-12.0とペースを落とし、1000m通過59.9。単騎で進んだホウオウビスケッツが流れを支配した。後半1000mも11.9-11.8-11.1-11.1-11.5、57.4。コーナーでも競りかける存在はなく、直線までほとんどペースアップしない。重賞級がマイペースを決められれば、簡単には止まらない。11.1-11.1と進んだ残り200mで、正直、好位5番手以内の競馬になった。

スローでも後方待機。これぞユタカマジック

これだけのスローながら、後方で脚を溜めたドウデュース。さすがは武豊騎手。胆力が違う。

ドウデュースが得意とするのは、後ろから進み、勝負所は大外から抜け出す競馬。馬群で我慢し、前の馬を縫うように追い上げるといった器用なところはない。

負けた競馬をみれば明らかで、宝塚記念は馬場もあったが、なにより内に行かざるを得なかった中盤までの位置取りに原因があった。武豊騎手はこれを踏まえ、秋はなにがあっても後ろから大外を攻めると決めていたにちがいない。

だから、スローだろうが、位置をとらなかった。昨年の天皇賞(秋)は先行しており、行かせれば行ける。だが、折り合いも難しくなる。走る馬ほど、スイッチが入ってしまうと、手が付けられない。だから、後ろで溜める。

セオリーから外れるスローの後方待機策でドウデュースの力を見事に引き出した。今度もやることは決まっている。序盤は内枠を利用し、馬群で我慢させる可能性はあるが、向正面で必ずや進路を外に求める。

正直、天皇賞(秋)から逆転を期待できる馬はいない。

スローの5番手で失速したダノンベルーガは休み明けとはいえ、展開を考えれば負けすぎた。

ソールオリエンスは良馬場だとスピードが足りない。中団から上がり600m33.3はドウデュースの32.5と比べると、物足りない。

せいぜい食い下がるならジャスティンパレス(上がり33.0)ぐらい。距離が延びる今回は、もう少し勝負圏内で競馬を展開できる。内にドウデュースがいて、並びは悪くない。だが、昨年と比べると、今年の戦績が物足りない。

5歳で上昇するドウデュースと比べてはいけないかもしれないが、やや下り基調にありそう。坂路中心で1週前は51.6と好時計。決して悪くないので、複勝圏ならありそうだ。

ドウデュースに対抗できるのは?

ドウデュース包囲網を外国馬が担うとなると、ドウデュースも簡単には外に出せない。日本の競馬は序盤が速く、マイルCSのチャリンのようなパターンがある。とはいえ、先行型が少ない2400mであり、オーギュストロダン、ゴリアットは後方に置かれる心配はない。

やはり外国馬がドウデュースを包囲する。世界一になったライバルと肩を並べるなら、包囲網を打ち破らないといけない。調教駆けの好時計ほど信頼できないものはない。

1週前の調教は額面通りには受けとらない。その分、今週のポリトラックでの最終追い切りが光る。前走の最終追い切りはポリトラック6ハロン81.2、5ハロン64.9、ラスト11.5だったが、今週はポリで6ハロン87.1、5ハロン69.3、ラスト11.7と明らかに遅い。

これがいい。中3週の連戦で最終追い切りを強めれば、距離延長で行きたがる危険性がある。この静に徹した最終追い切りなら、2400mも余裕を感じながら走ってくれるだろう。盤石といっていい。

外国馬ならゴリアット

では対抗格はどの馬なのか。外国馬ならゴリアットだろう。

引退お披露目式を控えるオーギュストロダンは恥ずかしい競馬はしないだろうが、無理もしない。野望ならゴリアット。

馬主サイドが吹いているのはいかにも危ない予感がするものの、同年キングジョージ勝ち馬のジャパンC参戦は4着コンデュイット以来。明らかに適性がないコンデュイットでも4着まできた。

ゴリアットもひとつ、ふたつ着順をあげる可能性はある。父アドラーフルークはサドラーズウェルズ系ドイツ調教馬で、少し重いが、母系にはシャマーダル、ジャイアンツコーズウェイ、ストームキャットとスピードの対応力はある。それでもドウデュースを差し切る場面は浮かばない。であれば、逆転を託すのは先行力をもった実力馬だ。

大外枠を克服したスターズオンアース

それがスターズオンアース。有馬記念は絶対不利の大外枠を克服した先行力は魅力だ。世界一の昨年も3着。イクイノックスとは0秒8差。ドウデュース逆転は正直、難しいかもしれないが、今回も大外枠を克服するために先行策をとるなら、面白い。

急遽手替わりしたジャパンCでは悪癖が出て、大敗したが、桜花賞を勝たせた川田騎手に手が戻るなら、一考の余地はある。強気な先行策からの粘りが持ち味の川田騎手とは手が合う。今週は馬なりで一杯に追われる併走馬を圧倒しており、8カ月ぶりでも状態は問題ない。

チェルヴィニアの秋華賞は1000m通過57.1と速かったが、前が飛ばす流れであり、チェルヴィニア自身はそう厳しくはなかった。後半1000m11.7-11.6-12.2-12.7-11.8。先行型が踏ん張れなかったレースであり、差したチェルヴィニアが凄みをみせたというほどではなかった。

同舞台のオークスも中盤から終盤手前までペースが落ち、13.4を刻んだ。ラスト2ハロン11.5-11.4はさすがだが、古馬一線級と東京芝2400mでがっぷり四つに組めるとは思えない。

昨年、リバティアイランドもイクイノックスと勝負にならず、アーモンドアイの年のデアリングタクトもしかり。超強力なチャンピオンクラスが登場するGⅠで3歳牝馬が通用するのはそう簡単ではない。

ジャパンカップの有力馬から最終予想

◎ドウデュース
○スターズオンアース
▲ゴリアット

ドウデュースとスターズオンアースの1点にゴリアット、ジャスティンパレスを連下に。馬券は絞りたい。これが最終予想になります。

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