本記事では、ディリー杯2歳Sを過去のデータや出走馬の情報を元に予想を行っていきます。
大昔は1400mだったんですが、1600mになったことで、より先につながるレースとなっています。
セリフォスとかジャンタルマンタル、アドマイヤマーズにエアスピネルだって、このレースの勝ち馬に名前を重ねているほどです。
そういう意味では、ここでの結果、内容が先々につながっていきますので、ちゃんと予習をして、その後、復習もするというスタンスが良いと思います。
ディリー杯2歳Sの概要
開催日時 | 2024年11月09日(土)15:45発走予定 |
グレード | G2 |
開催競馬場 | 京都競馬場 11R |
コース | 芝1600m |
性齢 | 2歳 オープン |
1着賞金 | 3800万円 |
ディリー杯2歳Sで勝てればダービーまでの出走が事実上確定しますので、出来うる限り『課題をクリアしながら勝つ』ことが最良となります。
2着だと微妙なラインですが、少なくとも出たいトライアルを選ぶことが出来ますので、「今の現状で2歳G1を使っても良いものだろうか?」と、若干迷うような状況でも、使って良いだけの余裕ができるということです!
ディリー杯2歳Sの会場情報
ディリー杯2歳Sは2歳限定のG2戦で、京都競馬場、外回りの芝・1600mで行われます。
また、重賞ということで2歳戦でも外回りコースを使用します。
マイルチャンピオンシップや、京都金杯、シンザン記念などが行われるコースでもありますから、将来に向けて経験をさせておくというのは、馬の将来にもつながってきます。
向正面直線を2コーナー側に延長したポケットからスタートします。3コーナーまでの直線距離は(Aコース時)712mと長く、まるで新潟の直線競馬のように出たなりで横広の状態のまま先行争いになります。
なにしろレースの半分くらいの距離に相当しますから、ここで良いポジションをとって、ストレスなく進めるかが重要になってきます。
ただ、相手がいることであり、前に行く馬をラクさせるとそのまま止まりませんから、テンからペースは速めとなり、中盤で緩むことも少ない条件です。
向正面から徐々に坂を上っていくような形状になっていますので、3コーナーで頂上に達し、4コーナーにかけて下ることになります。
淡々とした流れになりやすく、脚をタメることが出来るかどうかがポイント。かつては先行~差しが主格を担っていたが、近年は逃げ馬の活躍も増えています。
長い向正面と直線に近い3~4コーナー、400mほどの最後の直線。実力馬がスピードに乗って好走しやすい舞台。ゆえに、実力のある人気馬は信頼度が高いです。
穴を狙うなら、スローになった時の前残りか、近走で差し届かずにいたような馬が正解でしょう。
ディリー杯2歳Sの出走馬
ここまでのことを念頭に置いた上で、今年は登録馬が10頭にとどまっています。出ようと思えば、全ての馬が出れますので、現有戦力をみていきましょう。
エイヨーアメジスト
3戦1勝の九州産馬。
新馬勝ち→ひまわり賞2着→小倉2歳Sが2秒2差の13着。
九州産というだけでなく、1200mをずっと使っていて、一気の距離延長となること。
前に行ける脚があるのはセールスポイントですけども、マイルで速い時計の決着になったときに全く目算が立ちません。
オイランブチ
3戦1勝、1200、ダート1000、1200と使っての参戦。
この馬も一気の距離延長となります。
未勝利勝ちは重馬場だったので、時計こそ気にしなくて良いのでしょうが、それにしても不安の方が大きい。
当然、人気はないでしょうが、だからといって多目に見て良いのか、それは違うと思います。
コスモイシュタル
3戦1勝、前走はアイビーSに使っています。
そのアイビーSは8頭立ての6着だったとはいえ、出遅れてのものですし、いい経験にはなっていると思います。
未勝利勝ちが2000m、新馬、アイビーSが1800mと次週の東京スポーツ杯も考えていたようですが、「相手が強くなりそう」なことで、たとえ関西までの輸送はあっても、こちらにエントリー。
考えに考え抜いて、少しでも着順が上がるように。
その姿勢はすごく良いと思います。
サウンドバッハ
地方からの転厩、地方では5戦1勝でした。
前に行ける脚はある感じがしますが、中央の芝で果たしてそれが叶うのか。
ペースが緩いレースだったらまだ良いのですが、1600の重賞なので、そこまでを望むのはご都合主義としか言えません。
まずは、無条件で様子見ということで良いでしょう。
ダイシンラー
8月31日、札幌の新馬戦を勝っての参戦。
重馬場だったので、時計が遅いのは仕方ないのですが、スター卜で出遅れて、勝負どころからは5頭分ほど外を廻るという、雑でロスの大きい競馬でした。
それでも、ゴールの寸前で差し切っていること自体がものすごい。
道中も鞍上がなだめる感じだったので、あれがすぐに解消されるとは思えないので、不安、課題も大きい。
ただ、ポテンシャルは確かだし、息の長い脚を使えるということはわかっているので、京都・外回りは魅力、どんなレースをするのか、できるのか、注目の一頭です。
ドラゴンブースト
2戦1勝、いずれも1600mを使っています。
新馬戦は中山で緩い流れだったとはいえ、その1分36秒5から未勝利戦で1分34秒4と時計を詰めています。
これは京都の馬場も合った(内回りでしたが)ということもありましょうが、一度使ってガラッと変わったということ。
このくらいのパフォーマンスができる下地はあったということなので、この馬は使うたびに成長していきそうな感じがします。
ランフォーヴァウ
2戦1勝、1400mの未勝利戦を好時計で勝って来ました。
初戦は出遅れ、2戦目にしても出負け気味なので、今回もスタートには目を瞑るできでしょう。
前走の内容をみると、1600よりは1400の方が良いのではと思えるのですが、それでも素質は確か。
「まだまだ幼い」のが陣営の評価だが、ここは素質でクリアできるかどうかということになります。
ロヴィーサ
10月13日、京都1800の新馬戦を勝ってきました。
スローでの上がり勝負、勝ち時計は1分49秒4と特筆した記録ではありませんでした。
ただ、終いの2ハロンが11秒8ー11秒5と加速ラップ。
ラチを頼りにしながらも、フワフワしていたように、まだまだこれからの馬なのですが、立ち回り、レースセンスは馬鹿にできません。
ロンドボス
10月5日、東京マイルの新馬戦を勝っています。
先週のファンタジーSには見向きもせず、たとえ牡馬が相手であっても1600にこだわった点には好感が持てます。
後方で悠々から、直線で外に持ち出し、追い出されると素晴らしい伸びだったことは、この馬の素質で、なかなか出来ない勝ち方でした。
今回は右回りとなること、牡馬が相手となること、時計も最低1つは詰めないといけないでしょうが、それだけの課題があったとしても、わけなくクリアするのではないか。
そう思える一頭です。
ローレルオーブ
3戦1勝、札幌2歳Sは9着に終わっています。
3戦とも1800mを使っています。
札幌2歳Sは道悪だったため、参考外として良いでしょう。
小回りの札幌ですから、この馬には向いていなかった部分もあるでしょうから、今回の京都1600はプラスに働く公算なのですが、いろんな裏付けが足りていないので、ちょっと買いづらいですね。
ディリー杯2歳の過去10年の傾向から予想
ディリー杯2歳Sの過去10年についてみていきます。
芝で勝っていること
1〜3着馬30頭のうち、芝で勝ち鞍がなかったのは、18年2着のメイショウショウブただ一頭だけです。
前走は1着
連対馬20頭のうち、なんと19頭が、3着馬6頭も前走が1着でした。
前走が4着以下だと、
【 0 1 2 22 】
の成績でしかありません。
理想はキャリア2戦以内
キャリア1,2戦の馬が53頭いて、
【 9 6 4 34 】で、
キャリア3戦目を含めると、
【 10 10 6 54 】
となります。
無敗馬はどうなっている?
過去10年で中央で2戦以上している無敗馬の着順は、6,2、(1、4)4、1、6、1着。
このうち、1馬身半以上の差をつけて勝ったことのある馬は2,1,1,6,1着 。
1戦1勝馬は、【 4 3 1 16 】
初戦が、
1,1500m以上の芝
2,1番人気か2番人気
この2点を満たせば、
【 4 3 1 5 】と好成績を残しています。
敗戦経験は2回まで
敗れた経験が2度以上あった馬は、1〜3着馬30頭中、8頭。
この8頭の中には、勝ち馬は1頭だけ。
敗戦経験が3度以上あった3頭はいずれも3着だった。
1400m以上で勝っていれば
1600m以上で勝ったことがあった馬は、1〜3着の30頭中で22頭。
あとの8頭のうち、6頭には1400mでの勝ち鞍がありました。
このことからも、”1400m以上で勝ち鞍がないと”。
1200m以下にしか出走経験がなかった馬は、【 0 0 0 7 】
これは完全に割引かないといけません。
牡馬が優勢
牡馬、セン馬=79頭が出走し、
【 9 8 9 52 】
牝馬は19頭が出走し、
【 1 2 0 16 】
牡馬、セン馬が圧倒的に優勢です。
牝馬の場合は、
1,4着以下がない
2,0秒3差以上の着差で勝ったことがある
この2点をクリアできていると、7、1、2、8、2着と好成績。
ディリー杯2歳Sの予想買い目
まだ本当の力関係がわかっていないレースですから、素質という見えにくいイメージ先行のものよりも、単純に価値の高いレースをした馬から買うのが筋。
そのうえで、勝てるとはわからないので3連複が正しいセオリーのように感じます。
◎指名は、2戦目でマイル戦を1分34秒4で駆けているドラゴンブースト。
ランフォーヴァウの前走もマイルらしいラップ構成でしたが、こちらは1400のレースだったことで、ドラゴンを指名します。
3連複軸1頭(3点)
軸:ドラゴンブースト
相手:ランフォーヴァウ、ロンドボス、ダイシンラー
これならば3点ですので、当たっても3倍しかつきませんでしたということもないでしょう。