2023年に重賞に昇格した、笠松で行われる夏の牝馬限定重賞。
ここを制した馬はグランダムジャパンに指定されている秋桜賞への湯銭出走権が付与されるため、地区交流とは言えどもこのレースの存在意義は大きいです。
撫子争覇2024の基本情報
開催日時 | 2024年8月1日(木) |
グレード | 重賞 |
開催競馬場 | 笠松競馬場 11R |
コース | ダート1,400m |
コース解説
スタンド前からスタートを切り、直線をめいっぱいに使って1コーナーへと向かいます。
門別2000m同様、スタートを切ってからある程度1コーナーまで距離があるため、そこまで脚質による有利不利は出づらい状況です。
出走表
印 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 所属地区 | 調教師 | 前走 | 当該距離 | 当該距離+競馬場 | 寸評 | 短評 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
△ | 1 | 1 | マルヨミニスター | 牝5 | 55 | 東川慎 | 笠松 | 柴田高志 | 笠松 空蝉特別D1400m 1着 | 4-2-1-3 | 4-2-1-2 | 魅力存分 | 先行して伸びきる脚に加え短距離得意のシニスターミニスター産駒。好走は繰り返しており十分圏内。 |
▲ | 2 | 2 | レイジーウォリアー | 牝5 | 55 | 丸野勝虎 | 愛知 | 塚田隆男 | 名古屋 ムーンストーンOPD1500m 6着 | 5-4-0-7 | 4-2-0-4 | 穴で一考 | 近2走こそ不振だが持ち時計はメンバー中一番。牝馬同士なら逆転もある。 |
3 | 3 | ペップセ | 牝4 | 55 | 大畑雅章 | 愛知 | 今津勝之 | 名古屋 名港盃D2000m 7着 | 1-1-0-0 | 初出走 | 真価問う | 減量2戦は勝利も古馬混合の名港盃は惨敗。騎手も乗り替わって重賞馬の意地は見せられるか。 | |
4 | 4 | ハッピーミーク | 牝4 | 55 | 岡部誠 | 愛知 | 角田輝也 | 名古屋 萌芽特別D1500m 1着 | 0-0-1-0 | 初出走 | どこまで | 渦中の騎手騎乗だが馬に罪はない。2走前の5着からどれだけ成長したかにかかる。オッズ妙味は恐らくないだけに。 | |
〇 | 5 | 5 | エイシンヌウシペツ | 牝5 | 55 | 渡辺竜也 | 笠松 | 笹野博司 | 笠松 サマーCD1400m 1着 | 8-3-2-5 | 6-1-1-2 | 安定魅力 | 4月の勝利で完全に復調した。前走はハイペースを乗り切る強い勝ち方。相手も強化なくここなら。 |
☆ | 5 | 6 | ネッサローズ | 牝3 | 53 | 大畑慧悟 | 愛知 | 安部幸夫 | 金沢 兼六園スプリントD1500m 1着 | 0-0-0-1 | 0-0-0-1 | ヤマ張り | こういう成績の馬は1着か着外か。恐らく早まるペースで狙うのはいいが先行勢も強い。しかし前走は成長が見えた。変わり身も。 |
6 | 7 | コールミーメイビー | 牝3 | 55 | 筒井勇介 | 愛知 | 角田輝也 | 笠松 ブルームCD1800m 7着 | 0-0-0-1 | 0-0-0-1 | 一枚上手 | クイーンCはしぶとく伸びたが古馬混合以降全くいいところがない。もう一つ成長が欲しいところ。 | |
6 | 8 | モンサンラファータ | 牝8 | 55 | 今井貴大 | 愛知 | 今津勝之 | 名古屋 ゆり特別D1500m 10着 | 1-2-0-9 | 初出走 | 下降線か | 3月の好走以降糸が切れたかのように凡走。年齢的にも燃え尽きたか。 | |
◎ | 7 | 9 | ナムラミシェル | 牝4 | 55 | 塚本征吾 | 笠松 | 後藤佑耶 | 笠松 サマーアタックD1400m 1着 | 7-1-1-1 | 7-1-1-0 | 末脚確か | 好位差しでしっかり伸びてくる上に転入後は馬券外なし。前が流れるようなら十分チャンスあり。 |
7 | 10 | ヒナアラレ | 牝5 | 55 | 保園翔也 | 笠松 | 後藤正義 | 笠松 夏の大三角特別D1400m 1着 | 6-1-2-5 | 4-1-2-5 | 出発カギ | 逃げないと厳しい馬なのだがいかんせん発馬に不安。そのかわり逃げてしまえば一発ある。 | |
△ | 8 | 11 | ネオアマゾネス | 牝7 | 55 | 室陽一朗 | 笠松 | 伊藤強一 | 笠松 待宵草特別D1600m 2着 | 5-3-4-9 | 0-2-3-1 | 3連妙味 | 地元笠松でなら地の利を生かして必ず伸びる同馬。近走は惜しいがここではどうか。 |
8 | 12 | ナリノクリスティー | 牝7 | 55 | 宮下瞳 | 笠松 | 加藤幸保 | 笠松 恵那峡特別D1600m 2着 | 5-1-6-11 | 5-1-6-10 | 熟慮必須 | 減量がない重賞でどうか。3走前に先着された2頭はサマーCで完敗というのも引っ掛かる。 |
秋桜賞への優先出走権をかけて集った優駿牝馬12頭。
それぞれ所属地区の重賞を戦ってきた精鋭が集いました。
前哨戦データ傾向
前哨戦のデータから見えてくる傾向を読み解いていきます。
参考レース① 6/6 クイーンC
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❽ | ⑩ | コールミーメイビー | 牝3 | 54 | 岡部誠 | 1.41.1 | – | 37 | 2 |
4 | ❹ | ④ | ネッサローズ | 牝3 | 54 | 丸野勝虎 | 1.42.2 | 1.1 | 37.4 | 4 |
すんなりと好位につけたコールミーメイビーがそのまま先頭に立ち押し切った。
勝ち方に派手さこそなかったものの、安定感はしっかりと見せたレース。
ただ、次走以降は凡走しているように、現状は世代牝馬限定のマイル戦以降で好走できる実力なように思える。
ネッサローズはこのレースでは直線、全くと言っていいほど伸びず。
参考レース② 6/18 サマーアタック
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❷ | ② | ナムラミシェル | 牝4 | 55 | 渡辺竜也 | 1.29.6 | – | 40.3 | 3 |
3,4番手から進めたナムラミシェルだが、仕掛け所で反応が遅れついていけるかどうかというところ。しかしギアが上がってからはしっかりと応え、直線抜け出して勝利。
笠松転入後10戦7勝、馬券外なしの安定感を見せてくれた。
ただ持ちタイム的にはあまり速くないため、重賞で即通用するかどうかは怪しいところ。
参考レース③ 7/4 夏の大三角特別
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❽ | ⑧ | ヒナアラレ | 牝5 | 54 | 東川慎 | 1.28.3 | – | 38.6 | 5 |
2 | ❶ | ① | ネオアマゾネス | 牝7 | 54 | 渡辺竜也 | 1.28.3 | 0 | 37.3 | 2 |
マイペースで進め、道中も先頭を譲らなかったヒナアラレがそのまま押し切る形に。
ネオアマゾネスを僅かに抑えたが、こちらも全くロスなく競馬をしての2着。
着差に差はなく逆転は十分にある。
同型も多そうな今回だが、仮に単騎で逃げられればワンチャンスあるか。
参考レース④ 7/4 サマーC
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❺ | ⑤ | エイシンヌウシペツ | 牝5 | 55 | 渡辺竜也 | 1.27.1 | – | 38.6 | 5 |
道中はやや促され気味だったエイシンヌウシペツ。逃げた2頭に速いペースでついていっただけに残るかどうかというところが焦点だったが、結果として鞍上の判断は間違っていなかった。
笠松のこの条件は好相性で、完全復活を印象付けた。やはりこの路線では力は上位だろう。
参考レース④ 7/7 兼六園スプリント
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❼ | ⑨ | ネッサローズ | 牝3 | 55 | 丸野勝虎 | 1.35.0 | – | 38.7 | 4 |
前に3頭を行かせて控えたネッサローズが抜群の手応えで抜け出したレースだが、このレースは位置取り、仕掛けとすべてがドンピシャ。
自身の1500mの持ち時計も1秒半近く縮めての勝利で、かなりの成長具合を見せてくれたといっていい。
本番でも間違いなく脅威になる存在だろう。
参考レース④ 6/21 恵那峡特別
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❼ | ⑦ | ペップセ | 牝4 | 52 | 木之前葵 | 1.40.7 | – | 38.4 | 1 |
2 | ❻ | ⑥ | ナリノクリスティー | 牝7 | 52 | 宮下瞳 | 1.41.2 | 0.5 | 38.8 | 3 |
8 | ❺ | ⑤ | ヒナアラレ | 牝5 | 53 | 東川慎 | 1.42.5 | 1.8 | 39 | 7 |
先行馬群から抜け出して押し切る横綱競馬。とはいえ減量がかなり効いた印象も強い。
しかしそれでも勝ち切るのだからさすがは重賞馬。ナリノクリスティーを同じ斤量で下したのは大きな収穫だろう。
減量なしの名港盃は完敗したものの、牝馬同士のこちらで真価を問われることになりそうだ。
ヒナアラレは出遅れた時点でレース終了といってよく、参考外で良し。
参考レース④ 7/5 空蝉特別
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❻ | ⑥ | マルヨミニスター | 牝5 | 54 | 東川慎 | 1.28.0 | – | 39.6 | 1 |
2番手から進めたマルヨミニスターが逃げ粘るユカリプレリュードを僅かに捉えて優勝。
やはりこのくらいの距離のシニスターミニスター産駒は良く走る。
相手なりに好走を繰り返す馬でもあり、本番でも軽視は禁物だろう。
最終見解
夏の北陸・東海地区の牝馬代表決定戦、サマーC同様かなりの混戦模様ですがここは◎⑨ナムラミシェルで行きます。
重賞初挑戦の同馬ですが、末の長い脚を使えるのは笠松においてかなりの魅力。馬場が渋っても対応できるのなら十分でしょう。持ち時計に若干の不安は残りますが、前が速くなるということも頭に入れての◎です。
〇に推すのは⑤エイシンヌウシペツ。ハイペースもものともせず勝ち切ったサマーCを評価すると同時に、今年春以降の安定感は群を抜いています。混合戦の前走を勝利した後なら一気の重賞連勝があっても全く驚きません。
配当妙味も狙って▲には②レイジーウォリアーを。持ち時計はメンバー中一番速く復活するならこの舞台でしょう。以下△①マルヨミニスター、⑪ネオアマゾネス、☆に変身した可能性も考えて⑥ネッサローズまで。
〇 ⑤ エイシンヌウシペツ
▲ ② レイジーウォリアー
△ ① マルヨミニスター
△ ⑪ ネオアマゾネス
☆ ⑥ ネッサローズ