佐賀の夏の天王山、サマーチャンピオンまであと1ヶ月。
来る大一番に向け、佐賀の代表を決める時が来ました。
本番と同じ1400mの舞台で、サマーチャンピオンに挑む馬が決まります。
吉野ヶ里記念2024の基本情報
開催日時 | 2024年7月28日(日) |
グレード | 佐賀重賞 |
開催競馬場 | 佐賀競馬場 5R |
コース | ダート1,400m |
コース解説
スタンド前からスタートし、コースを1周。
内枠の馬はダッシュ力が問われます。先団につけられなければかなり厳しい競馬となるでしょう。
逆に外枠の馬はそれほどダッシュ力はいらないとはいえスピードがなければ必然的に勝負所で置いていかれるため、短距離戦に対応できるスピードがあるかどうかは当然考慮しなければならないでしょう。
出走表
印 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 所属地区 | 調教師 | 前走 | 当該距離 | 当該距離+競馬場 | 寸評 | 短評 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
☆ | 1 | 1 | ダイモーン | 牡6 | 56 | 長田進仁 | 佐賀 | 大島静夫 | 大分川賞 3着 | 4-7-4-11 | 4-7-4-11 | 連下まで | 善戦は続けているものの脚質も相まって複勝圏内が多い。軸で買うにはやや不安。 |
2 | 2 | キングキャヴィア | 牡7 | 56 | 出水拓人 | 佐賀 | 中川竜馬 | 大分川賞 6着 | 1-0-1-17 | 1-0-1-14 | 苦戦覚悟 | 近走は3コーナーで競馬をやめているような印象。ここも厳しいか。 | |
3 | 3 | マイネルデステリョ | 牡7 | 56 | 川島拓 | 佐賀 | 松島壽 | KYUSHU DREAM賞 1着 | 1-0-0-0 | 1-0-0-0 | 新味出る | 中央時代も元々は中距離傾向。前走一気短縮で完勝は荒療治効いたか。 | |
〇 | 4 | 4 | アビエルト | 牡7 | 56 | 山下祐貴 | 佐賀 | 鮫島克也 | 大分川賞 1着 | 初出走 | 初出走 | 実力確か | 不良適性も見せ、がばいダッシュも2着。スプリント戦はお手の物で逆転も。 |
◎ | 5 | 5 | テイエムフェロー | 牡5 | 56 | 飛田愛斗 | 佐賀 | 平山宏秀 | 佐賀がばいスプリント 1着 | 2-1-1-3 | 2-1-1-0 | 堅実良好 | 佐賀移籍後抜群の安定感を誇る。重賞2連勝中の実績は無視できない。 |
△ | 6 | 6 | フェブキラナ | セ6 | 56 | 加茂飛翔 | 佐賀 | 大島静夫 | 遠賀川賞 1着 | 5-5-1-4 | 5-4-1-4 | もう一声 | 重賞でも通用しているが勝ち切るにはあと一つパンチが足りない。番手から伸び切れれば。 |
7 | 7 | モーモーレッド | 牝4 | 54 | 金山昇馬 | 佐賀 | 池田忠好 | SAGAリベンジャーズ 1着 | 6-4-0-2 | 6-4-0-2 | テン速い | 超短距離でハナを切るだけあって流石にダッシュ力は速い。先手を取り切れれば。 | |
7 | 8 | シゲルタイタン | 牡7 | 56 | 山口勲 | 佐賀 | 九日俊光 | 遠賀川賞 5着 | 3-6-2-7 | 1-1-1-1 | 追走課題 | すんなり番手につけられないとここのところは厳しい。好走には番手先行できるかどうか。 | |
8 | 9 | テイエムファルコン | 牡7 | 56 | 山田義貴 | 佐賀 | 平山宏秀 | ラベンダー特別 1着 | 1-3-4-15 | 0-1-0-0 | 前走強い | 前走は大楽勝の4馬身差。佐賀がばいスプリント3着とほぼタイム差なしだが。 | |
▲ | 8 | 10 | テイエムフォンテ | 牡5 | 56 | 石川慎将 | 佐賀 | 平山宏秀 | 向夏特別 1着 | 2-0-0-2 | 1-0-0-0 | 刺客現る | 転入後2連勝のテイエム軍団。2走前の勝ち方はファルコン以上。一気の重賞奪取も。 |
佐賀重賞2連勝を続けるテイエムフェローが出走佐賀スプリングC、佐賀がばいスプリントと連勝を決めています。その佐賀がばいスプリントで2着に食い下がったアビエルトも雪辱を期して出走。
2強対決と見られますが、テイエム軍団はフェローだけでなく2頭、シゲルタイタンやダイモーンなど、善戦江尾続けていた馬たちも出走してきました。
吉野ヶ里記念の傾向
※2014~2023年のレースデータ使用。2019年は大雨のため開催中止。
人気傾向
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 4-2-1-2 | 44% | 66% | 77% |
2 | 2-3-1-3 | 22% | 55% | 66% |
3 | 2-1-1-5 | 22% | 33% | 44% |
4 | 1-1-2-5 | 11% | 22% | 44% |
5 | 0-1-0-8 | 0% | 11% | 11% |
6 | 0-1-3-5 | 0% | 11% | 44% |
7以下 | 0-0-1-35 | 0% | 0% | 2% |
勝率こそ1番人気が抜けていますが、複勝率は大きな偏りがなく6番人気までがバランスよく入線しています。
7番人気以下は好走していませんが、基本的に穴馬も来るレースと考えていいでしょう。
過去5年の配当と傾向
2019年 | 馬番号 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 枠単 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 大雨のため開催中止 | ||||||||||
2着 | |||||||||||
3着 |
2020年 | 馬番号 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 枠単 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | ❺⑤ | 3 | 850 | 120 | 140 | 2110 | 4870 | 200 | 210 | 7750 | 7750 |
2着 | ❸③ | 2 | 100 | 150 | |||||||
3着 | ❺⑥ | 1 | 100 | 100 |
2021年 | 馬番号 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 枠単 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | ❼⑨ | 2 | 640 | 190 | 1090 | 2860 | 7370 | 740 | 5740 | 34910 | 34910 |
2着 | ❻⑥ | 6 | 290 | 660 | |||||||
3着 | ❻⑦ | 4 | 310 | 1000 |
2022年 | 馬番号 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 枠単 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | ❷② | 1 | 150 | 140 | 1680 | 1660 | 2220 | 650 | 9000 | 27530 | 27530 |
2着 | ❺⑤ | 5 | 420 | 730 | |||||||
3着 | ❽⑨ | 7 | 410 | 5590 |
2023年 | 馬番号 | 人気 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 枠単 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | ❺⑤ | 1 | 140 | 100 | 210 | 230 | 370 | 130 | 1830 | 3810 | 3810 |
2着 | ❽⑧ | 2 | 130 | 500 | |||||||
3着 | ❼⑦ | 6 | 340 | 1220 |
1番人気は過去4年で安定していますが、やはりそれ以外がばらけています。
ガチガチの配当はそれほどなく、程よい荒れ方。こういうレースこそ1頭軸買いは真価を発揮します。
◎ 軸を決めて1頭軸買いがおすすめ。穴配当まで広げる買い方を。
枠傾向
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 2-0-0-7 | 22% | 22% | 22% |
2 | 1-1-2-5 | 11% | 22% | 44% |
3 | 0-1-0-7 | 0% | 12% | 12% |
4 | 0-2-1-6 | 0% | 22% | 33% |
5 | 2-1-2-5 | 20% | 30% | 50% |
6 | 0-1-2-9 | 0% | 8% | 25% |
7 | 2-0-1-12 | 13% | 13% | 20% |
8 | 2-3-1-12 | 11% | 27% | 33% |
勝率は大きくばらけていますが、やはり挟まれやすい中枠3~6はあまり安定していません。
例外的に5枠は高い割合で好走していますが、基本的に上位5番人気までの馬の好走にとどまっています。
水準レベルの実力がないとこの中枠では厳しい勝負になるでしょう。
◎ 外枠の好走具合には要注意。実力不安の馬が中枠に入枠している場合は消しでも可。
脚質傾向
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 3-2-0-5 | 30% | 50% | 50% |
先行 | 3-5-5-11 | 12% | 33% | 54% |
差し | 2-2-4-27 | 5% | 11% | 22% |
追込 | 1-0-0-20 | 4% | 4% | 4% |
短距離戦らしくやはり前目につけた馬が有利です。勝利には番手先行までがほぼ絶対条件となります。
差し馬も捲りは必要不可欠。勝負所までに前目までにはつけていないと馬券圏内は厳しいため、ズブさを持つ馬を選ぶときは佐賀での走りに注意しましょう。
◎ 番手先行タイプをセレクト。
年齢傾向
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
3 | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
4 | 2-0-0-1 | 66% | 66% | 66% |
5 | 2-5-0-10 | 11% | 41% | 41% |
6 | 2-1-5-7 | 13% | 20% | 53% |
7 | 0-2-2-15 | 0% | 10% | 21% |
8 | 1-1-2-14 | 5% | 11% | 22% |
9上 | 1-0-0-16 | 5% | 5% | 5% |
5,6歳の馬の好走が目立つ一方、7歳以降の馬は一気に好走率に陰りが差します。
◎ 年齢で買うなら若馬は狙うべし。7歳以上の高齢馬は疑ってよし。
前哨戦データ傾向
前哨戦のデータから見えてくる傾向を読み解いていきます。
参考レース① 6/16 佐賀がばいスプリント
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❼ | ⑨ | テイエムフェロー | 牡5 | 56 | 飛田愛斗 | 1.21.3 | – | 38 | 1 |
2 | ❽ | ⑪ | アビエルト | 牡7 | 56 | 竹吉徹 | 1.21.5 | 0.2 | 38 | 6 |
3 | ❹ | ④ | フェブキラナ | セ6 | 56 | 加茂飛翔 | 1.22.9 | 1.6 | 39.1 | 2 |
5 | ❷ | ② | シゲルタイタン | 牡7 | 56 | 山下祐貴 | 1.23.8 | 2.5 | 39.7 | 4 |
11 | ❺ | ⑤ | キングキャヴィア | 牡7 | 56 | 出水拓人 | 1.24.3 | 3 | 39.6 | 8 |
注目されていた先行争いはアンクレットハートが制し、無理に競りかけずテイエムフェローは番手。そのまま直線で抜け出すと追うアビエルトに並びかけさせずもうひと伸び。重賞2連勝を快勝で決めた。
佐賀の移籍後7戦続けて馬券圏内という安定感を見せるとともに、スピードも見せつけた。
フェブキラナは好位からしぶとく伸びたが前の2頭が速すぎた。
参考レース② 6/2 大分川賞
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❺ | ⑤ | アビエルト | 牡7 | 56 | 山下祐貴 | 1.21.0 | – | 37.1 | 1 |
3 | ❶ | ① | ダイモーン | 牡6 | 56 | 加茂飛翔 | 1.22.3 | 1.3 | 37.7 | 3 |
6 | ❸ | ③ | キングキャヴィア | 牡7 | 56 | 出水拓人 | 1.22.9 | 1.9 | 38.8 | 6 |
スタートから先手を取ったアビエルトが後続を寄せ付けず押切り。前走の2着が確かな実力であったことを示し、佐賀でも通用するところを見せた。
不良馬場への適正もあることから、かなりの収穫だった。
3着以降の馬に大きな差はないが、キングキャヴィアの凡走続きはかなり気にかかる。
参考レース③ 7/6 ラベンダー特別
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❸ | ③ | テイエムファルコン | 牡7 | 56 | 飛田愛斗 | 1.23.0 | 39 | 1 |
先行番手から抜け出したテイエムファルコンが、直線はほぼ流しながら4馬身差の圧勝劇を飾って見せた。1300m戦の走破タイムはがばいスプリントの3着と全く遜色なし。
刺客と捉えても良しか。
参考レース④ 7/13 遠賀川賞
着順 | 枠 | 番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破タイム | 1着とのタイム差 | 上り3F | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ❻ | ⑥ | フェブキラナ | セ6 | 56 | 加茂飛翔 | 1.27.6 | – | 38.8 | 1 |
5 | ❸ | ③ | シゲルタイタン | 牡7 | 56 | 山下祐貴 | 1.28.0 | 0.4 | 39.2 | 3 |
好位につければやはり馬券内は安定して走るフェブキラナの魅力が詰まったレース。先行した3頭中唯一残り、しかも勝ち切るという全く危なげのない横綱相撲で完勝し、重賞戦線へ弾みをつけた。
シゲルタイタンは持ち時計通りの走りは見せており、完敗か。
最終見解
佐賀移籍後、抜群の安定感とスピード能力を見せつけている⑤テイエムフェローが堂々の◎。
前走、アビエルトに迫られながらも再度突き放した二の脚と、番手でも落ち着いて走ることのできる折り合いはピカイチ。100m延長でも問題なくこなすでしょう。
テイエムフェローに迫った④アビエルトは勿論対抗。移籍初戦から力を出せており、3戦目で環境にも慣れたココナラ逆転があっても驚きません。
▲に⑩テイエムフォンテ。2走前、同距離での勝ち方はかなりのものでした。連勝中ですし勢いそのままもあり得ます。以下善戦を続ける⑥フェブキラナ、①ダイモーンまでに印を。
◎ ⑤テイエムフェロー
〇 ④アビエルト
▲ ⑩テイエムフォンテ
△ ⑥フェブキラナ
△ ①ダイモーン