【天皇賞(秋)2025】予想！過去10年の傾向から有力馬と爆穴馬を厳選

タスティエーラ

血統	サトノクラウン×パルティトゥーラ（マンハッタンカフェ）
騎手	D.レーン
前走	クイーンエリザベス2世カップ（沙田芝2000ｍ・G1) 1着

一昨年のダービーを制した後は勝ち切れず、G1でも人気を集めた後は大敗を続けていました。

しかし、昨秋の天皇賞（秋）で2着に突っ込むと復調。暮れの香港カップでも3着と好走し、4月のクイーンエリザベス2世カップでは見事復活の勝利を挙げて見せました。

東京コースは【1-1-0-1】と好走が多い馬で、ここまで馬券圏内が続くなら完全にスランプは脱したと見て良さそう。母の父マンハッタンカフェは古馬になってからの成長力が高い馬も多く、タスティエーラもその例に漏れずもう一皮むけたのかもしれません。

問題は長期休養明けの海外帰りという所にはなってきそうですが、外厩仕上げがメインの厩舎でもありますし、この点に関しては特に問題はないでしょう。馬体重が大幅に減っているようなことがなければ、軽視してはいけない存在です。

マスカレードボール

血統	ドゥラメンテ×マスクオフ（ディープインパクト）
騎手	C.ルメール
前走	東京優駿（東京芝2400ｍ・G1) 2着

ダービーでは中団から追い込みながら2着。『普通に乗った』クロワデュノールが完璧な競馬をした一方で、位置取りの差で負けたような感じがするのはマスカレードボールの方でした。それでも先行有利の馬場で前目につけたショウヘイ、サトノシャイニングを交わせているあたり、その能力は非凡なものがあるのは間違いありません。単勝1万円賭けてたから勝ってほしかったんですけどね！

そこから直行となる今回は、鞍上にクリストフ・ルメール騎手を配してきました。お手馬のアーバンシックでなくこちらを選択した背景も考えるなら、かなりの期待値と取って良いでしょう。クロワデュノールに匹敵する能力を秘めているとするなら、初の古馬相手にもやれていいポテンシャルは持っているはず。一刀両断の末脚を見せてくれるか。

ミュージアムマイル

血統	リオンディーズ×ミュージアムヒル（ハーツクライ）
騎手	C.デムーロ
前走	セントライト記念（中山芝2200ｍ・G2) 1着

休み明けのセントライト記念を1着。距離適性やダービーの着外など、様々な要素を疑われてはいましたが、終わってみれば完勝という結果でした。

元々、菊花賞ではなく天皇賞（秋）を目指すという示唆を秋シーズンの前から示してはいましたが、前走の勝利でさらにそれが固まった模様。そしてここでクリスチャン・デムーロ騎手を配してきたということは、万全を期しての配置と見えます。

ただ、同じ東京の舞台でマスカレードボールに後塵を拝していたことは覚えておくべき事象。距離もあったかもしれませんが、勢いは完全にマスカレードボールに負けていました。2000ｍで小回りの中山よりも瞬発力が試されるのであれば、果たして彼を上回ることはできるのかどうか。

メイショウタバル

血統	ゴールドシップ×メイショウツバクロ（フレンチデピュティ）
騎手	武豊
前走	宝塚記念（阪神芝2200ｍ・G1) 1着

前走の宝塚記念は芸術的とも言えるラップ構成で勝利。ほぼ一定のタイムを道中で刻み、最後の直線では迫ってきたベラジオオペラを突き放すという、「魅せる」騎乗で勝ち切りました。

この馬は2,3着がないタイプで、ここまでは派手に勝つか飛ぶかの2択でした。気性にもやや難があるため行き切った方が良いタイプなのは間違いないですが、道中でしっかり息を入れてやらないと最後にバテてしまう逃げ馬です。

これを継続騎乗で手の内に入れた武豊騎手が天皇賞（秋）も騎乗するとなると相当期待値が高そう。

ただ、天皇賞（秋）を逃げ切るというのは近年の高速馬場をもってしても至難の業です。

長い府中の526mを乗り切れるかどうか、それは折合いと乗り役の手腕にかかっています。

天皇賞（秋）の穴馬予想

天皇賞（秋）の過去走・データ”爆穴”

天皇賞（秋）の開催日時と競馬場

開催日時	2025年11月2日（日）東京11R 発走 15:40
グレード	G1 3歳以上
天候・馬場	曇・良
開催競馬場	東京競馬場
コース	芝2000ｍ

天皇賞（秋）のコース解説

東京芝2000ｍはかなり特殊なコースと言っても良いです。日本で唯一、この距離でワンターンで開催ができる競馬場だけに、シンプルなスピードとスタミナが求められます。

スタート地点が1コーナー奥の2000m地点からとなりますが、ここはかなりごちゃごちゃしやすい場所。出負けするとハナに行った馬をコーナーの合流地点で交わすのは難しく、また外から切れ込んできた馬が内に入った際走行妨害の不利も与えるという、なんとも言い難い場所です。

昔で言えばメジロマックイーンが斜行したのもここ。

当時からはコース改修もされているため幾分か改善はされていますが、それでもスタート直後から最初の山場を迎えることには変わりません。

そしてレース内容自体も究極の瞬発戦となることが多いです。特に近年は高速馬場化が進んでいることも相まって前残り気味。

シンプルに強い馬が前へ行けばそのまま勝ち切ることも多いため、極端な脚質の馬よりは先行～中団で進める馬を中心に選択するのがベストでしょう。

天皇賞（秋）の出走表

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項目	結果
戦績	156戦129勝27敗
的中率	91%
回収率	681%
累計投資金額	44,700円
累計払戻し金額	317,010円
利益	270,510円

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天皇賞（秋）の過去10年のデータ分析

同レースの過去10年分のデータを収集し、分析して割り出した傾向をご紹介していきます。

予想の参考になる情報ばかりですので、ぜひご覧いただき的中率を上げるために役立てて下さい！

人気：1番人気がダントツ

※2015～2024年のデータ使用。

頭はかなり固い結末。ただし、紐には人気薄が良く来るレースです。

配当：好走馬は全て実力馬

※ワイドは上から1-2　1-3　2-3　の入線順。

歴史的名馬が勝ちまくっているレースだけに、単勝人気は安いことが多いです。

しかし、馬単や3連単は絶妙に荒れることが多いため、穴党でも楽しめます。

枠：動きやすい中枠が良い？

コース解説で述べた通り、ごちゃつきやすい1コーナーですんなり競馬のできる枠が好走傾向にあります。

ロスを避けたい大外は割引でしょう。

脚質：番手決着

追込で勝ったのは2024年のドウデュースのみ。後は先行、差し馬で決着です。

逆に逃げ馬は目標にされて辛くなることも。

種牡馬：キタサンはイクイノックスバフ

※当該条件は今回のレースと同じ距離かつ、WIN5対象レース

キタサンブラック産駒の成績が一見良さそうに見えますが、この2勝はイクイノックスによるものです。

数字だけ見て騙されないように。総合的に見るならロードカナロアの方が安定しています。

騎手：実は苦手？なデムーロ

C.デムーロ騎手の来日で人気を集めそうなミュージアムマイルですが、実はこの条件はかなり苦手としています。

やはりこの距離で安定するのはルメール騎手でしょう。

天皇賞（秋）の予想に大事なキーポイント

天皇賞（秋）を予想するためのキーポイントを解説していきます。

ポイント①G1・G2以外のステップは軽視

やはり天皇賞というレースはかなりの格を持つため、生半可な実力では太刀打ちできません。前走でG1・G2以外を走ってきている馬は即消し対象です。

また、G1競走をステップとしてきた馬の内訳は以下の通り。

このうち、掲示板外に敗れた馬たちで本番に好走した馬の前走内容を抽出するとこのようになります。

以上のことから、前走G1・G2クラスで掲示板外に敗れた馬は『明確な敗因』がない限り購入を控えた方が賢明と言えます。

天皇賞（秋）の前哨戦回顧・考察

天皇賞（秋）の前哨戦にあたるレースの回顧をふまえた考察を行っていきます。

参考レース①宝塚記念（G1）

1000m通過が59秒1ながら、レース自体のラップタイムは以下の通り。
「12.4 – 11.0 – 11.4 – 12.1 – 12.2 – 12.2 – 11.9 – 11.9 – 11.8 – 11.7 – 12.5」

これまで大逃げすることで結果を残してきたメイショウタバルで後ろを引き付け、ほぼ寸分違わぬ同じラップを刻みながら逃げ切った武豊騎手の体内時計の凄さが改めて分かるレースでした。

しかも、最後は迫ってきたベラジオオペラを突き放して3馬身差の快勝劇を挙げているあたり、これを図っていたと思わせるような走り。メイショウタバル自身、本気を出したらこれくらいやれると言わんばかりのレーススタイルで、折り合いがつくようになったのなら東京コースでも怖い馬なのは間違いありません。

ただ、現在の東京芝は前残りというよりしっかり後ろが届く馬場。これを把握するならメイショウタバルは相当上手に逃げないと逃げ込みは難しいはずです。そもそも本来なら東京コースは逃げ切りが難しい競馬場でもあります。（昨今の高速馬場でだいぶそういうのは薄れてきていますが）

脚が使えるのならジャスティンパレスは要注意対象。この馬はいつも穴人気しますが、それに見合うだけの実力は秘めている馬です。

また、雨で馬場が渋るようならソールオリエンスの上昇もありえます。宝塚記念は重めの馬場で最後は外から追い込んでいるうえ、先週妹のフィロステファニが見せたように、この血統は雨が降れば鬼に金棒。皐月賞の再現をしても驚きません。

惨敗したアーバンシックは逆にタフな馬場にはなって欲しくない感じ。器用さが求められる展開になると恐らく向いていないため、同馬としては極限の瞬発力勝負になるのが望ましいでしょう。そのため、メイショウタバルが好走するならアーバンシックには不向き、逆もまた然りという認識でいるのが良さそうです。

参考レース②東京優駿（G1）

今年の日本ダービーは前目の決着。Cコース替わりの初週で馬場傾向は変化し、前週までの差しは届かなくなっていました。この状況の中、中団前目から突っ込んできたマスカレードボールはG1級の評価を与えても良いはずです。

もうこのレースを何度も振り返るうえで飽きるほど記していますが、クロワデュノールが『普通に先行して普通に強い走りをした』レースであるからこそ、マスカレードボールの強さはより輝くと言っていいからです。

これも繰り返しになりますが『普通に走って普通に強い』はクロワデュノールをけなしているわけでも何でもありません。彼の優等生ぶりが存分に見え、騎乗した北村友一騎手がその良さを最大限に引き出す騎乗ができたからこその勝利であるからです。

そして、中団に位置して2着まで突っ込んできたマスカレードボールはピカイチの素材。『前傾馬場で後方から伸びて好走する』というのは並の馬ではできません。有利な馬場傾向に逆らうというのは、個人的にベルトコンベアの上を逆走するようなものと考えているからです。

前が止まらない馬場で後ろから追い込むというのは、前を行く馬以上の脚を使わなければいけない。マスカレードボールの末脚は、あと100mくらいゴール坂が長ければもっと際どい勝負になっていたと思われるものでした。スタート直後に隣枠のサトノシャイニングが前に行く際に接触し、ポジションを下げざるを得なかったのも、直線は外から追い込むしかなかったのも、後ほんの少し『運』が足りなかったと思える、ダービーの格言を表すに相応しい勝負だったとも言えます。

しかし、内容を振り返れば改めてこの馬の強さが光る1戦です。同じく後方から秋以降に繋がる競馬をしたエリキングが菊花賞で2着に好走したことを考えるなら、マスカレードボールにはそれ以上の結果を望んでも酷ではないと考えます。

参考レース③クイーンエリザベス2世カップ（G1）

復活のG1制覇。好位から番手につけたタスティエーラが直線伸び、後続を振り切って勝ち切りました。ダービー時同様、好位から伸びれば強いところを見せてくれる勝ち方でした。

過去の時計と比較しても上位に来るこのレースの時計を考えても、完全に復調したと考えて良い走りです。元々昨秋の天皇賞（秋）でドウデュースの2着に来ており、その片鱗は見せていたことを考えるならここでの勝利も何ら不思議はないものと考えて良いはず。

問題は海外からのぶっつけ本番という所でしょうか。もう大舞台への直行は主流ローテになっている以上あまり不安がる必要もないかもしれませんが、本番は恐らく暮れの香港。ここでの結果をどこまで重視しているのか…ということも考えておきたいところです。

参考レース④朝日杯セントライト記念（G2）

1000m通過が60秒3で、後半1000mは58秒3というタイムからもわかるように完全な後傾ラップ。

これを差し切ったミュージアムマイルはさすが皐月賞馬と言う走りでした。

ただ、菊花賞の記事でも記したように、ゆったり進んでいたペースがファイアンクランツの捲りで激流に変わったことは気に留めておきたいところです。

楽に逃げていたジーティーアダマンがフィーリウスを含めた彼らに突かれ、一転して苦しい展開となっているため、ただのスローペースではありません。

これをシンプルに差し切っているミュージアムマイルの強さは盤石。ラスト3ハロンも翌週のオールカマーとほぼ変わらず、タイムも0秒6の差なら優に古馬G1でもやれる力は持っているはずです。

2000ｍは守備範囲なのに加え、今回はクリスチャン・デムーロ騎手が騎乗となるとダービーのような走りにはならないはず。マスカレードボールより前で競馬をするタイプなだけに、先に抜け出してセーフティーリードを取るような展開になればひっくり返りもあり得るか。

参考レース⑤新潟記念（G3）

2着に下したエネルジコは菊花賞を完勝。3着のディープモンスターは京都大賞典を勝利。この秋が始まってからシランケドの評価はうなぎのぼりに上昇しています。

元々のポテンシャルにさらに磨きがかかってきたような気配で、今が恐らく競走馬としての円熟期なはず。エリザベス女王杯ではなく牡馬相手の天皇賞（秋）を選んできたのも本気度が伝わります。普通に走れば間違いなく勝負になる馬のはずです。新潟記念で上り32秒4はかなりの瞬発力でしょうし。

ただ、ここで坂井瑠星・ミルコ・デムーロ両騎手がアメリカで不在なのは痛い事実。替わりが横山武史騎手というのも、最近の彼の騎乗ぶりからは不安が目立ちます。

エフフォーリアで無双していた時期は比例して成績も良かったのですが、彼の引退と共にその勢いに陰りが差してきたのは否めません。馬質も低下しているだけにここは挽回のチャンスとしてしっかり結果を出してほしい舞台ですが…。馬券的なことだけを考えるなら勝負に行ってくれるかという不安は付きまといます。

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