土曜の京都メインは、3歳ダート重賞、今年から京都のダート1900mに舞台を移しての一戦となります。
一昨年までは、函館の開幕週の日曜に東京ダート1600m戦で行われていて、よく函館競馬場から見ていたものでした。
この路線は、ルクソールカフェが一番強いのでしょうが、ルクソールは伏竜Sからケンタッキーダービーですので、ここに出てくる面々にとってはチャンス大となります。
ユニコーンステークスの概要
開催日時 | 2025年5月17日(土) 京都競馬場 11R |
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グレード | G3(3歳・ダート重賞) |
開催競馬場 | 京都競馬場 |
コース | ダート1900m |
出走条件 | 3歳・馬齢(牡57kg・牝55kg) |
フルゲート | 16頭(登録17頭) |
昨年からは全日本的なダート競走の体系整備に伴って、この年からダートグレード競走(JPN1)として開催される東京ダービーのトライアル競走に指定されており、開催時期を前倒しするとともに、京都競馬場(3回京都3日目)ダート1900mでの開催となっています。
2着以内に入ったJRA及び地方所属馬の上位各1頭に東京ダービーへの優先出走権が付与されており、また負担重量も馬齢重量に変更されることになっています。
ユニコーンステークスの賞金
着順 | 賞金 |
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1着 | 3,700万円 |
2着 | 1,500万円 |
3着 | 930万円 |
東京ダービーがどうのこうのの前に、今回のメンバーには3勝馬がおらず、本賞金も900万の馬が最上位というメンバー構成ですので、どの馬が勝ったとしても、嬉しい重賞初制覇となります。
京都ダート1900mコースのポイント
京都のダート1900mは、京都競馬場に設けられているダートコースのなかでもっとも距離の長いコース。
こちらを解説していきます。
スタートは4コーナー出口
ダート1800mより100m後方。最初のコーナーまで約380mと長く、激しい先行争いは起きにくい。
向こう正面で本格的な起伏
平坦のホームから向こう正面で上り坂→丘の頂点を越えると一気に下り勾配。リズム良く加速できる馬が有利。
下り坂の勢いを直線へ
3コーナー下りでスピードを乗せ、そのまま4コーナーを回って直線329mへ。ラストまでトップスピードを維持できるかが勝敗を分ける。
坂がない京都ダートならではの適性
スタンド前に急坂が無く、軽い馬場質。切れ味とスピードに長けたタイプが台頭しやすい。
ダートコースにしてはスピードを活かしやすいコースとなっているのでスピード自慢の馬が活躍しやすくなっていますね。
ユニコーンステークス出走馬
フルゲートは16頭で登録17頭となっていますので、1勝馬、本賞金400万円の8頭の中から、1頭だけが出れないということになります。
なお、負担重量は馬齢重量ですので、牡馬は57キロでの出走となり、ただ一頭の牝馬・ヴィリアリートのみが55キロでの出走となります。
ヴィリアリート(牝・55kg)
唯一の牝馬で3戦2勝なので、55キロでの出走となります。
ヒヤシンスSにも出走しており、逃げてルクソールカフェに1秒4離された8着でしたが、負けたのはこれだけです。
芝並みの上がりが必要だった計算となり、スローで逃げれたことが裏目に出てしまった印象ですね。
2戦目の京都・平場1勝級では2番手から強い勝ち方が出来ており、逃げないとダメというわけではないので、いろんなプランが組めそうですね。
《有力の1頭です》
カナルビーグル
4戦2勝。
前走の阪神・平場1勝級は、メンバーがけっこう揃っていたにも関わらず、早目先頭から2着に1秒1もの差をつけて圧勝を飾っています。
その割には、2走前が不甲斐ない4着でしたが、これは包まれる展開で脚を余してのものでした。
どこからでもレースが出来るのが強みなので、今回も大崩れするシーンは考え辛いですね。
《相応にやれるでしょう》
クレーキング
4戦2勝。
ヤマボウシ賞、カトレア賞こそ勝てませんでしたが、相手が弱化した前走の中山・平場1勝級では1秒4もの差をつけて圧勝しています。
その負けた2戦にしても、出遅れて位置取りが悪くなったからであって、ワンターンでも1周コースでも、脚力は確か。
今回も出遅れが最大の懸念ですけども、普通に出れれば勝利は近いでしょう。
《ちゃんと出れるかどうかだけ》
ゴッドエスペーダ
6戦2勝。
前走で中山の平場・1勝級を勝ってオープン入りを果たしています。
時計も、レース内容もそこまで強調できるわけではないので、一枚落ちるの評価は妥当なところ。
上がりに早い脚を使えるタイプでもないことで、脚をためて差してくるレースが望ましいように思いますね。
サイモンシュバリエ
5戦1勝。
園田で勝ってきて、阪神の平場・1勝級では8着に終わっています。
ここは重賞とは言っても、バリバリの重賞メンバーだとまでは言えないですけども、それでも現状では1勝級でもメドが立っていないだけに…。
スマートカイロス
1戦1勝で既走馬相手の未勝利戦を勝ったのみ。
脚力をみせての初戦勝ちなのですが、やはり、現在の未勝利戦のレベルはそうとうに下がっており、今回は一気の相手強化となります。
ここに入ると、時計も物足りないので、ちょっと計算が立ちません。
ただ、ここを使うことは、将来へ向けてのいい経験にはなるのではないでしょうか。
チュウジョウ
5戦1勝。
京都で勝っているように、京都の軽いダートは合っていると言っていいでしょう。
ただし、戦績が示す通り、相手が強くなると、全く太刀打ちできておらず、時計が、馬場がの前に、相手が強いとどうにもなっていません。
言うまでもなく、今回の、メンバーはさすがに強くて…。
テスティモーネ
4戦1勝。
現状では足りないように思いますが、レースを走るごとに走破時計を詰めているのがセールスポイント。
特に前走は、4コーナーでいったん置かれながらも勝ち切っており、その時計も1分52秒7と十分なもの。
この手のタイプは、字ヅラ以上に走れるので、意外性があります。
ナンヨーパワフル
3戦1勝。
初戦、2戦目とも出遅れていけなかっただけで、行けた前走ではテンの脚に見どころがありました。
出遅れぐせがまだ完全に払拭されたというわけではないので、今回も安心は出来ませんが、行き来っていけさえすれば、渋太い脚が使える計算。
とはいえ、数字の裏付けが確かなわけではないので、やはり、この馬を買うのであれば、いろんなことに目を瞑ってということになります。
ヒルノハンブルク
4戦2勝。
3戦目に芝、G3のきさらぎ賞に挑戦しています。
芝ではさすがに出遅れがなくてもダメだったでしょうが、ダートに戻った前走で、長く良い脚を使って、相応の時計で勝ちきっています。
この時期の3歳馬なので、無駄が多くて、完成度が低いのは仕方がないのですが、ソコソコやれる下地ならば、あると言って良いでしょう。
ベリタバグス
6戦1勝。
6回走って、1回しか勝てていないですが、2着が3回もあります。
2走前、3走前の時計も上々で、重賞とはいっても、2勝馬中心のこのメンバーならば、通用してなんの不思議もありません。
ベルベルコンパス
5戦2勝。
伏竜Sは大敗でしたが、そこでも3番人気に推されていました。
もちろん、ルクソールカフェが断然の人気だったわけで、3番人気とはいっても10.7倍ついていましたが、2着してここにも出てくるメイショウズイウンよりは上の評価をされていたわけです。
「馬具を工夫する」とのことなので、それがプラスに働いてのあと一押しに期待するのも悪くはないでしょう。
メイショウズイウン
6戦2勝。
伏竜Sではこの馬が2着してくれたことで、馬単を取ることが出来、私からすれば恩人です(笑)。
とはいえ、馬券を取ったからこそわかることでもあるのですが、あれがこの馬の限界かな、少なくとも現状では。
少なくとも、ここで勝ちに行って勝ち切れるまでの力量はないでしょう。
あくまで、相手の一頭まで。
メイショウハチロー
6戦1勝。
未勝利を勝ってからの4戦は5,5,5,2着と揉まれながら経験を積んでいます。
着実に地力は強化されているなと感じますが、それでもまだ勝ち負けまでには一歩足りない感じ。
いずれ1勝級なら勝てるだろうなとは思えますが、さすがに重賞のここではご都合主義だと言うしかないでしょう。
メリークリスマス
3戦1勝。
中山で良い走りをしている馬なので、京都の軽いダートでは他の馬の軽さについていけないかもしれません。
前に行ってどれだけ粘れるか。
そういうレースになると思いますが、どうも切れ負けするのではという不安が先に立ってしまいます。
ルヴァンユニバール
4戦2勝。
伏竜Sの4着馬です。
もちろん、ルクソールカフェとは勝負になってはいませんが、現状のこの馬なりに頑張った走りをみせています。
2着だったメイショウズイウンとは流れの差なので、対メイショウズイウンということであれば、今回はこの馬が先にきてもなんの不思議もありません。
レッドボブ
4戦1勝。
前走で、中京のダート1900mを勝っていますので、距離に心配はないでしょう。
重馬場だったとはいえ、上がりを36秒9でまとめており、終いの脚はしっかりしています。
ただ、テンの脚が速いわけではないので、好枠を得て、すんなり行ければとたら・ればがつきまといます。
ユニコーンステークス予想
京都のダート1900mで行われてから2年目となります。
したがって、データというのが揃ってはおらず、東京ダート1600mの時代と比べても無理がありますので、今回はデータは考えないことにします。
出遅れの懸念は拭えませんが、普通に出るならば、クレーキングの元値が一番。
したがって、◎はクレーキング。
単勝がどのくらいつくかですけども、この馬から買う以上は、1着固定でないといけません。